収益等の状況について
①収益的収支比率は100%を下回り、⑤EBITDAの数値が低くなっているが、本駐車場は隣接する都市公園の温水利用型健康増進施設の駐車場としての役割も担っており、当該利用用途の場合は、駐車料金が免除となることから、収支比率が落ち込む原因となっている。ただし、市営駐車場全体としては、①収益的収支比率104.91%、②他会計補助金比率0、④売上高GOP比率41.50%となり、市全体として捉えた場合、比較的安定経営をしていると考えられる。今後は、指定管理者制度の導入などにより経費節減に努め、更新投資等に充てる財源を確保しつつ健全経営に努める。
資産等の状況について
設置から18年が経過しており、設備などに老朽化が見られることから計画的に修繕等の設備投資を行っていく。⑩企業債残高対料金収入比率は類似施設平均に比べ高くなっているが、本市において起債を充てているのは本駐車場だけであり、また市営駐車場全体として捉えた場合、同比率は17.13%となり、類似施設平均値及び全国平均を下回る。償還財源の確保を最優先としつつも、必要な設備投資については先送りすることなく実施していく。⑧設備投資見込額については、建設後の経過年数や現段階における修繕の度合い、利用頻度等を踏まえて見込額を算出したが、今後は予防保全についても考慮しつつ、見込額を見直していく。
利用の状況について
年間を通しての稼働の状況は、類似施設平均や全国平均を下回っているが、隣接する都市公園の温水利用型健康増進施設の利用が夏期に集中することから特に夏期の稼働率は非常に高くなっており、前年より増加している。
全体総括
今後の経営においては、これまでの利用の状況を勘案すると、収益的収支比率が100%を下回る中で企業債の償還があり、経営としては厳しい状況が続いている。一方で季節的な需要は依然高いことから、厳しい経営状況の見通しを踏まえつつ、事業全般にわたり経営の効率化による経費の削減等を行い、財政基盤の安定を図って行く。なお、平成31年度からは指定管理者制度を導入予定であり、経費の節減に努め、更新投資等に充てる財源を確保しつつ健全経営に努める。