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2011年度
人口の推移
財政比較分析表(2023年度)
財政力
財政力指数の分析欄
財政力指数は、平成17年2月の市町村合併により、合併前の0.70から0.56まで落ち込んだが、徐々に改善し、ここ数年は同程度で推移している。令和5年度は、地方消費税交付金や法人税割の増により基準財政収入額が増加したが、臨時経済対策費等の増や臨時財政対策債発行可能額の減により基準財政需要額も増加したため、単年度の財政力指数はほぼ横ばいであったが、令和2年度単年の財政力指数が0.65と高かったため、3カ年の平均では0.02ポイントの低下した。類似団体平均と比較すると依然として下回っていることから、税収増加等による歳入の確保及び委託料や補助金の見直しなど歳出削減に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は、前年度から3.3ポイント上昇した。分子となる経常経費充当一般財源は、職員退職手当や下水道事業負担金などが減少したものの、人件費、子育て応援地域経済応援券事業に伴う報償費や委託料の増により全体としては増加となった。また、分母となる経常一般財源総額等は、普通交付税や臨時財政対策債が大きく減少となったことなどにより比率が増加した。類似団体平均と比較すると、平成28年度以降下回っており、今後も財源確保を継続するとともに、物価高騰による経費の増を抑えるため、事務事業を圧縮し、経常経費の縮減に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人口1人当たり人件費・物件費等は、前年度から9,581円増の176,268円となった。人件費は、退職手当の大幅な減により全体としては減少したが、物件費は、ふるさと納税の増加に伴い手数料や返礼品に係る費用が増加したため、全体としては増加となった。類似団体平均と比較して高くなっているのは、主に物件費を要因としており、ふるさと納税受入額が他団体と比べて大きく、その事務費や返礼品に費用がかかっているためである。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
ラスパイレス指数は、給与水準の上昇などにより、前年度から0.2ポイント増加したが、依然として類似団体と比較して低くなっている。今後も定員適正化計画に基づき退職者数と新規採用職員数を調整し、引き続き給与水準の適正化に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
人口1,000人当たり職員数は、職員数の増により、前年度から0.11ポイント上昇して7.53となった。定員管理の状況においては、定員適正化計画に基づき、暫定再任用職員や会計年度任用職員の活用など様々な方策により、効率的・効果的な行政運営に積極的に努めたことにより、類似団体平均より下回る水準にある。今後も社会情勢の変化や行政需要の動向、定年延長制度を考慮した上で、継続的な市民サービスの質の向上をめざし、適正な職員数、年齢構成の管理に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率は、平成24年度以降低下していたが、令和4年度から増加に転じ、標準財政規模の減及び元利償還金や準元利償還金の減などにより、前年度より0.2ポイント上昇し2.0となった。類似団体平均と比較しても継続して下回る結果となっている。今後も、必要最小限の起債発行額とすることで、実質公債費比率の上昇を抑える。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担比率は、充当可能財源等が将来負担額を上回っているため、平成24年度以降継続して「-(マイナス)」となっており、令和5年度においても類似団体平均を下回っている。将来負担額は、地方債現在高や債務負担行為に基づく支出予定額などの減により、減少している。引き続き、公共施設の更新を計画的に行いながら、地方債の発行抑制を行うとともに、償還期間などを適切に設定し、将来負担の減少に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2023年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費に係るものは、会計年度任用職員報酬や期末手当等が増加したが、退職手当の大幅な減少により、前年度から0.2ポイント低下した。類似団体平均と比較して、継続して低い水準となっており、令和5年度では、4.5ポイント下回る結果となった。今後も定員適正化計画に基づき、定年延長の管理と職員の計画的な採用を行い、人件費の適正管理に努める。
物件費
物件費の分析欄
物件費に係るものは、物価高騰に伴う光熱水費の増加や管理運営業務などの委託料が増加したため、前年度から0.7ポイント上昇した。類似団体平均と比較して、継続して低い水準となっており、令和5年度では、2.4ポイント下回る結果となった。今後も物価高騰等の影響により需用費や委託料の増加が見込まれるため、事務事業の見直しや施設の統廃合等により、物件費の抑制に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費に係るものは、私立保育園運営委託や障がい児福祉サービスなどの増加により、前年度より0.5ポイント上昇した。類似団体平均と比較して、令和2年度より引き続きふるさと納税による財源を活用できたことから、低い水準となっており、令和5年度では、3.8ポイント下回る結果となった。今後も障がい者自立支援給付費や保育園運営など増加が見込まれることから、既存事業の見直しを行うなど社会保障関連経費の増加に対応していく。
その他
その他の分析欄
その他経費に係るものには、繰出金・維持補修費・投資及び出資金等が含まれる。令和元年度までは、類似団体平均を上回っていたが、令和2年度からは、下水道事業の法適化により繰出金が大きく減少したため下回った。令和5年度は、水道事業負担金の組替えによる投資及び出資金の増加や後期高齢者医療事業への繰出金が増加したため、前年度から1.0ポイント上回った。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等に係るものは、子育て応援券地域経済応援券事業の開始に伴う報償費の増加により、前年度から1.2ポイント上昇した。類似団体平均と比較して、一部事務組合や下水道事業への補助が大きいため2.8ポイント上回っており、引き続き高い水準にあるため、各種団体等への経常的な補助金や各事業補助金の補助内容を精査し、補助基準の見直しや廃止を行っていく。
公債費
公債費の分析欄
公債費に係るものは、平成17年2月に市町村合併を行った当市は、合併特例事業債を活用して事業を実施していることなどから、他団体と比べて公債費が大きくなっており、類似団体平均と比較して、上回っている状況である。令和5年度は、公債費及び借入金がともに減少し、借入金が償還元金を下回ったが、分母の経常一般財源総額等が大きく減少したため、比率は、前年度から0.1ポイント上昇した。今後も借入額が償還額を上回らない方針のもと、普通建設事業を計画的に実施し、公債費の抑制に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外に係る経常収支比率は、分母の経常一般財源総額等が大きく減少し、分子である経費充当一般財源が増加したため、前年度と比較して3.2ポイント上昇した。類似団体平均と比較して、継続的に下回っており、令和5年度では、8.5ポイント下回っている。今後も、公営企業会計の健全化に一層努め、各事業の見直しなど経常経費の削減を進めていく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
総務費は、土地開発公社解散に伴う財政調整基金への積立金の増加により、住民一人当たり17,027円増加し、115,714円となった。類似団体と比較して、42,348円上回った。民生費は、電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援給付金給付事業(低所得世帯支援)に伴う給付金、富岡保育園整備工事、子育て応援地域経済応援券事業の増加により、住民一人当たり26,853円増加し、178,611円となった。類似団体平均と比較して、これまで低かったが765円上回った。土木費は、土地開発公社解散に伴う土地の買戻し費用が大きく増加したため、住民一人当たり10,208円増加し、56,008円となった。類似団体平均と比較して、11,377円上回った。消防費は、中濃消防組合への負担金などの減少により、住民一人当たり415円減少し、17,853円となった。類似団体平均と比較すると、引き続き上回っているが、昨年度よりも差が小さくなり、217円となっている。教育費は、前年度に創設した学校施設整備基金の積立金の減少により、住民一人当たり75,381円減少し、64,993円となった。類似団体平均と比較すると引き続き上回っているが、当市は他市と比較して小中学校数が多いことや高等学校があるため、施設改修や維持補修などの費用が大きくなっている。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
歳出総額は、住民一人当たり553,447(前年度579,331円)となり、前年度より25,884円減少した。主な構成項目である人件費は、住民一人当たり69,498円となっており、令和2年度に会計年度任用職員制度開始の影響により大幅に増加した。令和5年度は、退職手当が減少したが、歳出総額も大きく減少したため、住民一人当たり183円増加した。補助費等は、子育て応援地域経済応援券事業開始に伴う事業費が増加したため、住民一人当たり3,913円増の93,902円となり、類似団体と比較して29,059円上回った。普通建設事業費の更新整備は、学習情報館改修や市民球場改修などの大規模改修工事の減少により、住民一人当たり16,233円減の45,768円となり、類似団体と比較して11,686円上回った。扶助費は、電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援給付金給付事業(低所得世帯支援)に伴う給付金、障害福祉サービス費、子ども医療費助成が増加したため、住民一人当たり7,657円増加し、類似団体と同様の動きとなっている。積立金は、前年度に創設した学校施設整備基金の費用が減少したため、住民一人当たり45,234円減の27,219円となり、類似団体と比較して3,067円上回った。
実質収支比率等に係る経年分析(2023年度)
分析欄
実質収支額は、継続的に黒字となっており、令和5年度は、歳入歳出の差額に対して、翌年度へ繰り越すべき財源の増加により、0.33ポイント低下している。比率は、予算額に対し不用額が多く発生したことなどにより高くなっている。財政調整基金は、決算剰余金を積み立てるとともに必要限度の取崩しに努めているが、土地開発公社の解散に伴う財政調整基金の積立金の増加により、財政調整基金残高が増加した。実質単年度収支は、歳入歳出差引額の増加により上昇している。今後も事務事業の見直しなど、健全な財政運営に努めていく。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2023年度)
分析欄
一般会計は、令和5年度は、歳入歳出の差が前年度より増加したが、翌年度へ繰り越すべき財源の増加により、0.33ポイント低下している。水道事業会計は、平成29年度の簡易水道会計事業統合以降、年々事業規模が拡大していた。令和5年度は、光熱水費などの経常経費の増加のほか、老朽管対策費用の増加により1.03ポイント低下した。今後においても、老朽管対策や物価高騰による経常経費の増加が見込まれるため、水道料金収入の増加や、設備の計画的な更新など業務の効率化を図っていく。下水道事業は、地方公営企業法適用企業となった令和2年度以降黒字となっており、前年度と比較して0.6ポイント上昇している。今後、施設や下水管の老朽化に伴う更新費用の増加が見込まれるため、既存施設の統合や管路の計画的な更新など業務の効率化を図っていく。各会計は、黒字を維持しているが、歳入面では料金収入の見直しや負担金等の増加を図り、歳出面では、公共施設のスリム化、光熱水費や委託料などの経常経費の削減を図り、今後も健全な財政運営に努めていく。
実質公債費比率(分子)の構造(2023年度)
分析欄
公営企業、組合等が起こした地方債を含めた元利償還金等(A)については、発行額が償還額(公債費)を上回らない方針のもとで市債の発行を行っている。令和5年度は、臨時財政対策債や合併特例事業債などの償還完了により、元利償還金の額が29百万円減少した。算入公債費等(B)については、交付税算入率が高い地方債の活用に努めていることなどにより、高い水準で推移しているが、合併特例債の償還完了や償還残高の減少により109百万円減少した。
分析欄:減債基金
該当なし
将来負担比率(分子)の構造(2023年度)
分析欄
一般会計等に係る地方債の現在高については、償還額(公債費)が市債発行額を大きく上回っているため、前年度より1,338百万円減少した。公営企業債等繰入見込額及び組合等負担等見込額についても、地方債残高の減少や起債の新規発行を抑制していることにより減少している。充当可能基金については、財政調整基金の増により増加している。将来負担額に対して充当可能財源等が上回っているため、将来負担比率はマイナスとなっており、充当可能基金の増加により将来負担比率の分子は減少しその額は年々大きくなっている。
基金残高に係る経年分析(2023年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・令和5年度末の基金残高は、388億5,800万円となっており、前年度から25億8,400万円増加した。・主な要因は、学校施設整備基金に14億円積み立てたことと、決算剰余金の一部を基金に積立てていることや積立額よりも取崩額が少ないことなどにより増加したためである。(今後の方針)・自然災害や感染症対策等不測の事態に備えるため、財政調整基金への積み立てや、公共施設の長寿命化対策や複合化など今後の財政需要の増大に適切に対応していけるよう、公共施設等整備基金や学校施設整備基金に一部を積み立て残高を確保していく。
財政調整基金
財政調整基金
((増減理由)・令和5年度末の基金残高は、150億800万円となっており、前年度から19億900万円増加した。・主な要因は、不用額による決算剰余金等の積立額が取崩額を大幅に上回ったためである。(今後の方針)・感染症対策のための経費や大規模災害の発生に備えるため、これまでと同様、財政調整基金に積み立てて、残高を確保していく。
減債基金
減債基金
(増減理由)・令和5年度末の基金残高は、21億5,200万円となっており、前年度から1億8,700万円減少した。・主な要因は、基金利息のみの積立のため、毎年度行っている2億円の取崩しによるものである。(今後の方針)・現時点では公債費が減少する見込みのため、償還のための繰り入れのみを行い、今後も減少を見込んでいる。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・公共施設等整備基金:学校施設を除く公共施設等の建設、改修、維持修繕等の整備を行う。・学校施設整備基金:学校施設の建設、改修、維持修繕等の整備を行う。・地域振興基金:市の活性化及び一体化を図る。・地域福祉基金:地域における住宅福祉の向上や健康づくり等の民間活動の活性化を図るとともに、高齢者福祉施設等の積極的な推進を図る。(増減理由)・公共施設等整備基金:施設整備のための費用2億3,909万9千円の取り崩しに対し、基金利子5,011万2千円を積み立てたため、1億8,900万円減少した。・学校施設整備基金:学校施設整備のための費用5億3,713万円の取り崩しに対し、決算剰余金14億円及び基金利子4,402万6千円積み立てたため、9憶700万円増加した。・地域振興基金:地域振興のために1,298万7千円の取り崩しに対し、基金利子2,054万2千円を積み立てたため、700万円増加した。・職員退職手当基金:定年引上げに伴い退職者が減少し、1億2,060万7千円の取り崩しに対し、2億8,404万6千円積み立てたため、1億6,300万円増加した。(今後の方針)・その他特定目的基金全体:公共施設再配置計画や各施設の長寿命化計画に基づき、公共施設及び学校施設の整備・更新等、多額の費用負担が見込まれる特定の財政支出に備えるため、残高を確保していく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
平成28年度以降、類似団体平均を上回る状況が続いていたが、市道の改良・長寿命化や学校等の公共施設の改修など設備投資を計画的に進めていることや、令和2年度に固定資産台帳整備開始以降5年度分の部分除却処理を一括して行ったことにより、令和4年度も類似団体平均を下回っている。令和4年3月には、「公共施設等総合管理計画」の改定を行い、今後も公共施設等の維持管理・更新・長寿命化などを計画的に行うこととしている。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
市債の発行抑制に加え、基金の積立てを行っているため、債務償還比率はここ7年低下し続けており、前年度に引き続き類似団体平均を下回っている。令和4年度においては、地方債現在高の増加に対して、基金積立等による充当可能財源が大幅に増加したことや経常一般財源等である普通交付税の増額等により、債務償還比率は前年度に比べて43.0ポイント低下した。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は、市債の発行抑制及び交付税措置が大きい起債の有効活用に加え、基金の積み立てを行った結果、前年度に引き続き0以下の数値となっている。有形固定資産減価償却率は、市道の改良・長寿命化をはじめ学校等の公共施設の改修など設備投資を計画的に進めている。令和2年度に固定資産台帳整備開始以降5年度分の部分除却処理を一括して行ったことにより、平成28年度以降で初めて類似団体平均を下回り、令和4年度においても引き続き類似団体平均を下回る状況となっている。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
市債の発行抑制及び交付税措置が大きい起債の有効活用に加え、基金の積み立てを行った結果、将来負担比率及び実質公債費比率はともに、類似団体平均を下回る数値となっている。
施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
道路は、市道3か年集中整備計画(令和2~4年度)の3年度目として過去3年度平均事業費(平成28~30年度の決算平均)の2.0倍の当初予算を計上して新設改良や舗装工事を進めていることや、固定資産台帳の部分除却処理などにより、有形固定資産減価償却率が3.4ポイント低下した。学校施設は、類似団体と比較して一人当たり面積が上回っているが、令和4年度末をもって寺尾小学校が閉校し、令和5年度から武芸小学校との統合を予定していることや、令和5年度以降も学校再編の検討が続くことから、統廃合の進捗状況によっては数値が低下していくことも見込まれる。関市では公共施設全体のうち約40%が学校施設となっており、令和2年度に策定した関市学校施設長寿命化計画に基づき、今後も適正に整備していく。公民館は、わかくさ・プラザ学習情報館のうち中央公民館部分(図書館及びまなびセンターの専用部分を除く範囲)のみ計上しており、比較的新しい施設であるため、類似団体を大きく下回っている。一方で、比較的新しい施設ではあるものの、令和4年度末時点で建築後23年が経過しており、令和3年度から4年度にかけて空調設備等の大規模改修を行った。
施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
図書館は、令和2年度から令和4年度にかけて実施した大規模改修が完了したことにより、有形固定資産減価償却率が2.3ポイント低下した。福祉施設は、合併前に整備した施設を引き継いでいることやデイ・サービスセンターを設置していることなどから、類似団体平均と比較して一人当たり面積が多くなっている。市民会館には、文化会館を計上している。文化会館は一部が建築後約60年経過しており、関市が所有する公共施設の中で最も古い施設の一つである。ここ7年間で毎年度平均1億円以上の大規模な改修を行っており、令和4年度は有形固定資産減価償却率が1.5ポイント低下したが、引き続き類似団体平均を大きく上回っている状況である。一般廃棄物処理施設では、し尿処理施設の老朽化が進んでいることなどにより、有形固定資産減価償却率が類似団体平均を大きく上回っており、今後も緩やかに上昇していくことが見込まれる。庁舎は、令和2年度から有形固定資産減価償却率が類似団体平均を上回ったところであるが、この区分で最も大きな施設である平成6年築の本庁舎は、建築後20年を経過したころから毎年1億円前後の改修を行っており、令和4年度には空調設備及び高圧受変電設備で約2億円の改修を行った。令和5年度にも約7千万円の事業費の改修を見込んでいる。
財務書類に関する情報①(2021年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額は前年度から5,604百万円の増加(+2.7%)となった。金額の変動が大きいものは基金であり、決算剰余の一部を財政調整基金及び公共施設等整備基金に積み立てたこと等により4,436百万円増加した。負債総額は前年度末から34百万円増加(+0.1%)となったが、金額の変動が最も大きい地方債は、借入額が償還元金を下回ったこと等により328百万円減少した。特別会計及び企業会計を加えた全体では、資産総額は前年度末から3,366百万円増加(+1.2%)し、負債総額は1,311百万円減少(-2.5%)した。資産総額は、水道管等のインフラ資産を計上していること等により一般会計等に比べて58,952百万円多く、負債総額も水道管の老朽管布設替等に地方債を充当していること等から16,903百万円多くなっている。中濃消防組合、中濃地域広域行政事務組合及び土地開発公社等を加えた連結では、資産総額は前年度末から3,002百万円増加(+1.1%)し、負債総額は1,556百万円減少(-2.8%)した。連結団体が保有する資産を計上しているため、一般会計等と比べて、資産総額は66,013百万円多く、負債総額は19,906百万円多くなっている。
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は36,829百万円となり、前年度比6,746百万円の減少(-15.5%)となった。減少の大きな要因としては、令和2年度に実施された新型コロナウイルス感染症対策事業(定額給付金88億円)が令和3年度は実施されていないこと等により補助金等が7,396百万円減少していることが挙げられる。令和4年度以降、新型コロナウイルス感染症対策事業がさらに縮小していく場合は、純行政コストが平年度の水準に近付いていくことが見込まれる。全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上していることから経常収益が2,634百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため移転費用が12,963百万円多くなっており、純行政コストは16,377百万円多くなっている連結では、一般会計等に比べて、連結団体の事業収益を計上し、経常収益が2,821百万円多くなっている一方、人件費が1,604百万円多くなっているなど、経常費用が28,997百万円多くなり、純行政コストは26,259百万円多くなっている。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等と国県等補助金の財源(計40,453百万円)が純行政コスト(34,893百万円)を上回ったことから、本年度差額は5,560百万円(前年度比(+997百万円)となり、純資産残高は5,569百万円の増加となった。また、令和3年度は、市道3か年集中整備計画(令和2年度~令和4年度)に伴う道路・橋りょうの改良や舗装工事の進展、財政調整基金が引き続き増加傾向にあること等も純資産の増加に寄与していると考えられる。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて、税収等が6,338百万円多くなっており、本年度差額は4,671百万円となり、純資産残高は4,678百万円の増加となった。連結では、後期高齢者医療広域連合への国県等補助金が財源に含まれることから、一般会計等と比べて財源が25,258百万円多くなっており、本年度差額は4,558百万円となり、純資産残高は4,558百万円の増加となった。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
業務活動収支は、令和2年度に実施された新型コロナウイルス感染症対策事業(定額給付金88億円)が令和3年度は実施されていないことのほか、前年度比で税収等収入が1,151百万円増加したことや災害復旧事業費支出が121百万円減少したこと等により、一般会計等、全体、連結の全てにおいて前年度より増加となった。投資活動収支は、引き続き好調なふるさと納税等を受けて財政調整基金の積立等の基金積立金支出が増加したこと等により、一般会計等、全体、連結すべてにおいて前年度より減少となった。財務活動収支は、一般会計等では地方債償還額が地方債発行収入額を264百万円上回ったこと等により△370百万円となった。地方債の償還は進んでおり、経常的な活動に係る経費は税収等の収入で賄えている状況である。
財務書類に関する情報②(2021年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額(歳入額対資産比率)は、合併前に旧市町村で整備した公共施設があるため、保有する施設数が非合併団体よりも多く、類似団体平均を上回っている。令和3年度は、アピセ関のリニューアルや市道3か年集中整備計画(令和2年度~令和4年度)に伴う道路・橋りょうの改良や舗装工事の進展、財政調整基金が増加傾向にあること等から資産総額が増加した一方で、人口は減少を続けていることから、住民一人当たり資産額が大きく増加することとなった。将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、平成28年度に策定し、令和3年度に改定した公共施設等総合管理計画に基づき、今後の取組として公共施設等の集約化・複合化を進めるなどにより、施設保有量の適正化に取り組む。
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
純資産比率は、類似団体平均を平成28年度以降継続して上回っており、令和3年度も税収等の財源が純行政コストを上回ったことに加えて、ふるさと納税も好調を維持していること等から純資産が大きく増加し、前年度から0.4ポイント上昇している。引き続き新規に発行する地方債の抑制を行うとともに、償還期間・償還方法を適切に設定するなどして、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、類似団体平均と同程度であるが、新型コロナウイルス感染症対策事業として令和2年度に実施された特別定額給付金(88億円)が令和3年度は実施されていないこと等によって純行政コストが大きく減少したことにより、昨年度から減少(-7.7万円)している。令和4年度以降、新型コロナウイルス感染症対策事業が縮小していく場合は、住民一人当たりの行政コストが緩やかに平年度水準に近付いていくことが見込まれる。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
基礎的財政収支は、前年度までに引き続いて業務活動収支の黒字分が基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分を上回ったため、4,713百万円の黒字となっている。住民一人当たりの負債額は、類似団体平均を上回っているが、今後も新規に発行する地方債の抑制を行うとともに、償還期間・償還方法を適切に設定するなどして地方債残高の縮小に努めるとともに基礎的財政収支の黒字を維持していく。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、類似団体平均を上回っている状況にあり、昨年度からは増加している。その要因としては、令和2年度に実施された新型コロナウイルス感染症対策事業(定額給付金88億円)が令和3年度は実施されていないこと等による経常費用の大幅な減少が挙げられる。今後も引き続き使用料等の設定基準(平成28年8月策定)に基づき、公共施設等の使用料を定期的に検証するなどして、受益者負担の適正化に努めていく。