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人口の推移
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
財政力指数は、平成17年2月の市町村合併により、合併前の0.70から0.56まで落ち込んだが、徐々に改善し、ここ数年は同程度で推移している。令和2年度は、対前年度0.01ポイント増の0.63となった。類似団体平均と比較すると依然として下回っていることから、今後も歳入の確保に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は前年度に比べて2.6ポイント上昇した。分子となる経常経費充当一般財源は、ふるさと納税充当により扶助費が減少したものの、会計年度任用職員制度の適用や退職者の増により、全体として増加となった。分母となる経常一般財源総額等は、普通交付税や地方税(法人市民税等)等が減少したことにより、全体として減少した。類似団体平均と比較すると、平成28年度以降下回っており、今後も財源確保を継続するとともに、事務事業の見直しなどを推進し、経常経費の縮減に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人口1人当たり人件費・物件費等は、対前年度23,871円増の156,506円となった。人件費は、会計年度任用職員制度開始に伴う報酬等の増により、物件費は、ふるさと納税の返礼品の増加やGIGAスクール構想に伴うタブレット端末の導入等によりそれぞれ増加した。類似団体平均に比べ高くなっているのは、主に物件費を要因としており、ふるさと納税受入額が他団体と比べて大きく、その返礼品に費用がかかっているためである。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
給与水準は前年度より0.1ポイント上昇し、類似団体と同程度となっている。今後も定員適正化計画のもと、給与水準の適正化に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
定員管理の状況においては、定員適正化計画に基づき、退職者補充に係る新規採用職員の抑制や、指定管理者制度の導入により、定員適正化のための取組を積極的に進めたことにより、類似団体の中では、平均より下回る水準にある。今後も社会情勢の変化や行政需要の動向を考慮した上で、継続的な市民サービスの質の向上をめざし、適正な職員数、年齢構成の管理に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率は平成24年度以降低下し続けており、令和2年度も前年度から1.0ポイント低下して1.9となった。類似団体平均と比べても継続して下回る結果となっている。今後も、必要最小限の起債発行額とすることで、実質公債費比率の上昇を抑える。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担比率は、平成24年度以降継続して「-(マイナス)」となっており、令和2年度においても類似団体平均を下回っている。引き続き、地方債の発行抑制を行うとともに、償還期間などを適切に設定するなどし、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担減少に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費に係るものは、会計年度任用職員制度開始に伴う報酬等の増により、前年度より4.2ポイント上昇したが、類似団体平均に対しては継続して下回っており、令和2年度では2.4ポイント下回る結果となった。今後も定員管理計画に基づき、職員の計画的な採用を進め、人件費の適正な管理に努める。
物件費
物件費の分析欄
物件費に係るものは、令和2年度、新たな学校給食センターに係る消耗品などの費用が多く発生したことや会計年度任用職員制度開始に伴う経費増等により0.7ポイント上昇した。類似団体平均に対しては継続して下回っており、令和2年度では2.1ポイント下回る結果となった。今後も事務事業の見直しや施設の統合等により、物件費の抑制に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費に係るものは、数年間上昇が続いていたが、好調なふるさと納税による財源を活用できたこと等から前年度より2.0ポイント低下した。類似団体平均に対しては継続して下回っており、令和2年度では3.4ポイント下回る結果となった。今後も障害者自立支援給付費や福祉医療費など増加が見込まれることから、既存事業の見直しを行うなど、社会保障関係費の増大に対応していく。
その他
その他の分析欄
その他経費に係るものには、繰出金・維持補修費・投資及び出資金等が含まれる。令和元年度までは類似団体平均を継続して上回っていたが、令和2年度は0.7ポイント下回ることとなった。主な要因は繰出金で、令和2年度に下水道事業が法適化したことに伴って、従来繰出金として計上していたものが補助費等として計上されることとなったことにより大きく減少した。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等に係るものは、令和2年度に下水道事業が法適化したことに伴って、従来繰出金として計上していたものが補助費等として計上されることとなったこと等により大きく上昇し、類似団体平均を1.1ポイント上回る14.3となった。各種団体等への経常的な補助金等については、コロナ禍で事業・イベントの中止等により減少するものがあったが、感染状況や社会情勢を注視するとともに、内容を精査し、交付の見直しや廃止を行っていく。
公債費
公債費の分析欄
公債費に係るものでは、平成17年2月に市町村合併を行った当市は、合併特例債を活用して事業を実施していることなどから、他団体と比べて公債費が大きくなっており、類似団体平均に対しては継続して上回っている状況である。令和2年度は借入額が、償還元金を下回ったものの、分母の経常一般財源総額の減少幅が大きく、比率としては前年度より0.3ポイント上昇した。今後も起債額が償還額を上回らない方針のもと、公債費の負担軽減に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外に係る経常収支比率は、前年度と比べて2.3ポイント上昇し、類似団体平均に対しては、7.5ポイント下回っている。類似団体平均に対しては継続的に下回っているが、今後も、公営企業会計の健全化に一層努め、各事業の見直しなど経常経費の削減を進めていく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
総務費は、一人当たり10万円の特別定額給付金や市独自の商品券・食事券などの新型コロナウイルス感染症対策事業や、ふるさと納税返礼品費用の増加などにより、住民一人当たり135,148円増加し、196,257円となった。民生費は、住民一人当たり131,598円となっている。類似団体平均と比較すると、継続して2万円程度下回っている。中でも児童福祉費が普通建設事業費が少なかったことなどにより類似団体平均を大きく下回っている。商工費は、刃物ミュージアム回廊整備事業が増加したことなどにより、住民一人当たり6,855円増加し、17,658円となった。教育費は、学校給食センター整備事業が減少したことなどにより、前年度に比べて住民一人当たり2,284円減少した。当市は他市に比べて小中学校数が多くなっており改修や維持補修に費用がかかることや、高等学校を設置していることなどにより、類似団体平均に比べて住民一人当たり費用が大きくなっている。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり582,868円となり、前年度より149,603円増加した。主な構成項目である人件費は、住民一人当たり68,242円となっており、令和元年度までは6万円前後で推移してきたが、令和2年度は会計年度任用職員制度開始の影響により大幅に増加することとなった。補助費等は、令和2年度に一人当たり10万円の特別定額給付金事業や市独自の商品券や子育て世帯支援など新型コロナウイルス感染症対策事業を実施したことなどにより大きく増加し、住民一人当たり127,710円増の179,815円となった。普通建設事業費の新規整備は、令和元年度の学校給食センター整備により一時的に増加して類似団体平均を上回ったが、令和2年度では類似団体平均を下回って、住民一人当たり11,321円減の20,334円となった。扶助費は、コロナ禍における給付金や社会保障関係費の増加などにより、住民一人当たり3,244円増加した。繰出金は、下水道特別会計繰出金から補助金・出資金への移行に伴い、住民一人当たり19,008円減少した。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄
実質収支額は継続的に黒字となっており、令和2年度は、予算額に対し市税収入額が大きく上振れしたことや不用額が多く発生したことなどにより、対前年度4.57ポイントの増となっている。財政調整基金については、中期的な見通しのもと、決算剰余金を積み立てるとともに必要限度の取崩しに努めており、前年度決算剰余金の積立等に伴い増加し、標準財政規模比は51.26%となっている。今後も事務事業の見直し・統廃合など歳出の合理化等行財政改革を推進し、健全な財政運営に努めていく。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄
一般会計は、予算額に対し市税収入額が大きく上振れしたことや不用額が多く発生したことなどにより、対前年度4.57ポイントの増となっており、黒字額が増加している。水道事業会計は、平成29年度の簡易水道会計事業統合以降、年々事業規模が拡大していたが、令和2年度は0.18ポイント減少した。下水道事業は、令和2年度に地方公営企業法適用企業となったが、初年度は黒字となっている。今後、施設の老朽化に伴う更新費用が増大するため、既存の施設を統合するなど計画を行っていく。各会計は黒字を維持しているが、歳入面では料金収入や負担金を、歳出面では経済的経費を含めた必要経費の見直しを進め、今後も健全な財政運営に努めていく。
実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄
公営企業、組合等が起こした地方債を含めた元利償還金等(A)については、発行額が償還額を上回らない方針のもとで市債の発行を行っており、元利償還額が1百万円減少している。算入公債費等(B)については、交付税算入率が高い地方債の活用に努めていることなどにより、高い水準で推移している。
分析欄:減債基金
該当なし
将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄
一般会計等に係る地方債の現在高については、市債発行額が償還額を下回っているため、前年度より減となった。公営企業債等繰入見込額及び組合等負担等見込額については、起債の新規発行を抑制していることにより減少している。充当可能基金については、財政調整基金の増により増加している。将来負担額の増加を充当可能財源等の増加が上回っているため、将来負担比率の分子は、減少している。
基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・令和2年度末の基金残高は、277億5千万円となっており、前年度から29億1,800万円の増加となっている。・これは、財政調整基金が決算剰余金の一部の積立て等により、30億7,600万円増加したことが主な要因である。(今後の方針)・自然災害や感染症対策等不測の事態に備えるため、また、公共施設の老朽化対策など、今後の財政需要の増大に適切に対応していけるように、財政調整基金を中心に積み立て、残高を確保していく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)・令和2年度末の基金残高は、121億7,200万円となっており、前年度から30億7,600万円の増加となっている。・令和2年度においては、決算剰余金等により積立が取崩しを上回ったため、30億7,600万円の積立を行うことができたことが要因である。(今後の方針)・感染症対策のための経費や、大規模災害の発生に備えるため、これまで同様、財政調整基金比率40%を目標として、残高を確保していく。
減債基金
減債基金
(増減理由)・令和2年度末の基金残高は、27億1,800万円となっており、前年度から1億8,200万円の減少となっている。・基金利息のみの積立のため、毎年行っている2億円の取崩しが要因である。(今後の方針)・現時点では公債費が減少する見込みのため、償還のための繰り入れのみを行い、今後も減少を見込んでいる。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・公共施設等整備基金:公共施設等の建設、改修、維持修繕等その他の整備を行う。・地域振興基金:市の活性化及び一体化を図る。・地域福祉基金:地域における住宅福祉の向上、健康づくり等民間活動の活性化を図るとともに、高齢者保健福祉施設等を積極的に推進を図る。(増減理由)・公共施設等整備基金:基金利子4,300万円を積み立て、施設整備のための費用を4,000万取り崩したため、300万円の増加となっている。・地域振興基金:基金利子2,500万円を積み立て、地域振興のために1,500万円取り崩したため、1,000万円の増加となっている。(今後の方針)・その他特定目的基金全体:公共施設再配置計画に基づく、公共施設の更新等、多額の負担が見込まれる特定の財政支出に備えるため、残高を確保していく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
平成28年度以降類似団体平均を上回る状況が続いていたが、市道の改良・長寿命化や学校等の公共施設の改修など設備投資を計画的に進めていることや、令和2年度には、固定資産台帳整備開始以降5年度分の部分除却処理を一括して行ったことにより、0.4ポイント低下し、初めて類似団体平均を下回ることとなった。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
市債の発行抑制に加え、基金の積立てを行っているため、債務償還比率はここ5年低下し続けており、前年度に引き続き類似団体平均を下回っている。公営企業及び一部事務組合分を含む地方債現在高が減少したこと等により将来負担額が減少し、また、基金積立等による充当可能財源が大幅に増加したことにより、債務償還比率は前年度に比べて22.7ポイント低下した。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は、市債の発行抑制及び交付税措置が大きい起債の有効活用に加え、基金の積み立てを行った結果、前年度に引き続き0以下の数値となっている。有形固定資産減価償却率は、市道の改良・長寿命化をはじめ学校等の公共施設の改修など設備投資を計画的に進めている。令和2年度は、固定資産台帳整備開始以降5年度分の部分除却処理を一括して行ったことにより、平成28年度以降で初めて類似団体平均を下回った。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
市債の発行抑制及び交付税措置が大きい起債の有効活用に加え、基金の積み立てを行った結果、将来負担比率及び実質公債費比率はともに、類似団体平均を下回る数値となっている。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
道路は、市道3か年集中整備計画の初年度として過去3年度平均事業費(平成28~30年度の決算平均)の2.0倍の当初予算を計上して新設改良や舗装工事を進めたことや、固定資産台帳整備開始以降5年度分の部分除却処理を一括して行ったことなどにより、有形固定資産減価償却率が4.4ポイント低下した。公民館は、わかくさ・プラザ学習情報館のうち中央公民館部分(図書館及びまなびセンターの専用部分を除く範囲)のみ計上しており、比較的新しい施設であるため、類似団体を大きく下回っている。比較的新しい施設ではあるが、令和2年度末時点で建築後21年が経過しており、令和3年度から4年度にかけて空調設備等の大規模改修を予定している。学校施設は、類似団体と比較して一人当たり面積が上回っているが、令和3年度、4年度に統廃合を予定しており、今後数値が低下していくことが見込まれる。関市では公共施設全体のうち約40%が学校施設となっており、令和2年度に策定した関市学校施設長寿命化計画に基づき、今後も適正に整備していく。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
福祉施設は、施設面積が大きく比較的新しい施設であるわかくさ老人福祉センターの帳簿原価誤りが判明し、修正したため、減価償却率が大きく減少した。これに伴い、有形固定資産減価償却率が平成28年度以降で初めて類似団体を下回った。また、合併前に整備した施設を引き継いでいることやデイ・サービスセンターを設置していることなどから、類似団体と比較して一人当たり面積が多くなっている。市民会館には、文化会館を計上している。文化会館は一部が建築後約60年経過しており、関市が所有する公共施設の中で最も古い施設のうちの一つである。ここ5年間で毎年度平均1億円以上の大規模の改修を行ってきているが、有形固定資産減価償却率は類似団体に比べて大きく上回り続けている状況である。庁舎は、平成28年度以降で初めて有形固定資産減価償却率が類似団体を下回った。この区分で最も大きな施設である平成6年築の本庁舎は、建築後20年を経過したころから毎年1億円前後の改修を行っており、令和2年度には空調や発電設備等総額3億円程度の改修を行った。令和3、4年度にも同程度の改修を予定している。
財務書類に関する情報①(2020年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額は前年度から5,542百万円の増加(+2.7%)となった。金額の変動が大きいものは基金であり、決算剰余の一部を財政調整基金及び公共施設等整備基金に積み立てたこと等により2,918百万円増加した。負債総額は前年度末から249百万円減少(-0.7%)となった。金額の変動が最も大きいものは地方債であり、借入額が償還元金を下回ったこと等により、221百万円減少した。特別会計及び企業会計を加えた全体では、令和2年度から企業会計に移行した下水道事業を新たに対象としたこと等により、資産総額は前年度末から44,712百万円増加(+19.9%)し、負債総額は11,343百万円増加(+27.1%)した。中濃消防組合、中濃地域広域行政事務組合及び土地開発公社等を加えた連結では、全体と同様の理由により資産総額は前年度末から44,924百万円増加(+19.3%)し、負債総額は11,019百万円増加(+24.3%)した。連結団体が保有する資産を計上しているため、一般会計等と比べて、資産総額は68,614百万円多く、負債総額は21,496百万円多くなっている。
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は43,575百万円となり、前年度比11,785百万円の増加(37.1%)となった。これは、新型コロナウイルス感染症対策事業(定額給付金88億円、プレミアム付き商品券14億円等)等により補助金等が昨年度より11,631百万円増加しているためである。令和3年度以降も引き続き新型コロナウイルス感染症対策事業を実施していることから、今後も平年度に比べて純行政コストが高くなることが見込まれる。全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上していることから経常収益が2,654百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため移転費用が12,685百万円多くなっており、純行政コストは16,256百万円多くなっている連結では、一般会計等に比べて、連結団体の事業収益を計上し、経常収益が2,824百万円多くなっている一方、人件費が1,544百万円多くなっているなど、経常費用が26,861百万円多くなり、純行政コストは24,075百万円多くなっている。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等と国県等補助金の財源(計46,569百万円)が純行政コスト(42,006百万円)を上回ったことから、本年度差額は4,563百万円(前年度比(+1,209百万円)となり、純資産残高は5,791百万円の増加となった。特に令和2年度は、補助金を受けて様々な新型コロナウイルス感染症対策事業を行ったため財源に当該補助金の額が計上される一方、補助金を財源として行った施設整備や備品購入による行政コストの計上は減価償却により徐々になされるため、純資産が増加していることが考えられる。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて、税収等が6,478百万円多くなっており、本年度差額は3,810百万円となり、純資産残高は33,369百万円の増加となった。連結では、後期高齢者医療広域連合への国県等補助金が財源に含まれることから、一般会計等と比べて財源が23,898百万円多くなっており、本年度差額は4,386百万円となり、純資産残高は33,905百万円の増加となった。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
業務活動収支は、新型コロナウイルス感染症対策事業(定額給付金88億円、プレミアム付き商品券14億円等)等により、一般会計等、全体、連結全てにおいて前年度より増加となった。投資活動収支は、ふるさと納税の増加や新型コロナウイルス感染症によるイベント等の不執行により基金積立金支出が増加したこと等により、一般会計等、全体、連結すべてにおいて前年度より減少となった。財務活動収支は、一般会計等では地方債償還額が地方債発行収入額を88百万円上回ったこと等により190百万円となった。地方債の償還は進んでおり、経常的な活動に係る経費は税収等の収入で賄えている状況である。
財務書類に関する情報②(2020年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額(歳入額対資産比率)は、合併前に旧市町村で整備した公共施設があるため、保有する施設数が非合併団体よりも多く、類似団体平均を上回っている。令和2年度は地域交流施設(せきてらす)の完成や財政調整基金が増加傾向にあること等から資産総額が増加した一方で、人口は減少を続けていることから、住民一人当たり資産額が大きく増加することとなった。将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、今後の取組として公共施設等の集約化・複合化を進めるなどにより、施設保有量の適正化に取り組む。
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
純資産比率は、類似団体平均を平成28年度以降継続して上回っており、令和2年度も税収等の財源が純行政コストを上回ったことに加えて、ふるさと納税が特に好調となったこと等から純資産が大きく増加し、前年度から0.6ポイント上昇している。引き続き新規に発行する地方債の抑制を行うとともに、償還期間・償還方法を適切に設定するなどして、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、類似団体平均と同程度であるが、新型コロナウイルス感染症対策事業(定額給付金88億円、プレミアム付き商品券14億円等)等により純行政コストが大きく増加したことにより、昨年度から増加(+13.9万円)している。令和3年度以降も引き続き新型コロナウイルス感染症対策事業を実施することから、今後も住民一人当たり行政コストの増加が見込まれる。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
基礎的財政収支は、前年度までに引き続いて業務活動収支の黒字分が基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分を上回ったため、4,053百万円の黒字となっている。住民一人当たりの負債額は、類似団体平均を上回っているが、今後も新規に発行する地方債の抑制を行うとともに、償還期間・償還方法を適切に設定するなどして地方債残高の縮小に努めるとともに基礎的財政収支の黒字を維持していく。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、類似団体平均を上回っている状況にあるが、昨年度からは減少している。その要因としては、新型コロナウイルス感染症対策事業(定額給付金88億円、プレミアム付き商品券14億円等)等による経常費用の大幅な増加が挙げられる。今後も引き続き使用料等の設定基準(平成28年8月策定)に基づき、公共施設等の使用料を定期的に検証するなどして、受益者負担の適正化に努めていく。