木曽町：林業集落排水施設

経営の健全性・効率性について

収益的収支比率は僅かに100%を超えて維持をしながら推移しているが、経営に必要な費用を料金収入などの経常的な収入では賄えず、一般会計からの繰入金も財源に充てている。経費回収率は全国平均と類似団体の平均をともに下回り約30%と低く、汚水処理原価は全国平均と類似団体の平均を超え高額な費用が発生し、料金収入のみでは汚水処理ができない状況にある。また、施設利用率は高い数値が望ましいが、約７%と非常に低い数値となっている。これらは処理区域内人口が供用開始時より大幅に減少していることによるもので、人口に対しては過剰な施設規模になりつつある。次回の更新時には最適な施設規模を検討し、投資の抑制を図る必要がある。水洗化率は約82%で全国平均や類似団体の平均をやや下回る状況にある。

老朽化の状況について

管渠改善率は過去10年以上０%となっている。これは平成９年度の供用開始から21年と施設が比較的新しく、耐用年数を超えるものが存在しないためである。将来的には計画的に更新することや予防保全的な管理により長寿命化を図る必要がある。

全体総括

施設が比較的新しいため当面は大規模な更新投資が必要となる状況にはないが、処理区域内人口が大きく減少している。このことにより、ダウンサイジングやスペックダウンなどの処理能力の最適化を図ることで処理経費の低減を検討する必要がある。将来的には老朽化した施設や管渠が多く発生し、膨大な更新経費が見込まれる。これらを計画的かつ効率的に、また、過剰投資とならないよう更新を進める必要がある。