地域において担っている役割
富士・東部医療圏の東部地区における公的な基幹病院として、地域医療の中心的な役割を担い、夜間を含めた救急、小児救急を担う他、平成31年2月からは産科分娩を再開させるなど地域政策を医療面で支える重要な役割を果たしている。
経営の健全性・効率性について
R1年度は前年度から病床利用率の増加により、経常収支比率・医業収支比率が改善したが、依然として材料費対医業収益比率が高く影響している。しかし、病床利用率が依然として類似病院を下回っているため、医業収益は伸び悩んでいる。さらに外来患者1人当たりの収益については、類似病院を下回っており、当院の二次救急としての役割ではなく一次救急の利用が多いことが考えられる。また、職員給与費は依然として60%以上となっており、材料費対医業収益比率も適正な経営計画により改善を図る必要がある。
老朽化の状況について
法定耐用年数に達する医療機器・器械備品が、毎年度、数多くあるが、病院の今後の経営方針に合わせて、計画的な更新を行うことが必要である。また施設(給排水設備・電気設備)の老朽化が著しく、財政的な状況も考慮し、公共施設個別施設計画に沿った整備を進めていく。
全体総括
病床利用率の改善に取り組み、入院収益を中心とした医業収益の増加により、より一層の医業収支比率の上昇および経常収支の改善を図る必要がある。そのため、令和2年度から地域包括ケア病床を10床整備し、急性期からの一部転換を目指し経営の安定化を図っていく。また併せて診療材料費減等の経費抑制対策などを実施し、経営を安定させていかなければならない。老朽化による器械備品や施設の更新については計画的に行い、設備投資費用を平準化する必要がある。