坂井市
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坂井市
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2011年度
人口の推移
財政比較分析表(2019年度)
財政力
財政力指数の分析欄
近年の指数はほぼ横ばいとなっているものの、依然として類似団体平均を下回っている。合併特例事業債などの公債費の増加により、基準財政需要額は今後も増えていくことが予測される。民間的経営手法の導入による事務事業費削減など行財政改革をより一層推進して歳出削減を図るとともに、徴収率向上や企業立地の推進などにより自主財源の確保に努め、財政基盤の強化を図る。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
法人税や固定資産税の減収により市税は減少したが、地方交付税等が増額となり、経常一般財源等額が増加した一方、人件費や補助費等が減少し経常収支比率が前年度と比べて1.3ポイント減少した。今後も生産年齢人口は減少の一途をたどる中、新型コロナウイルス感染症の影響による景気悪化など税収の伸びは期待できないが、補助金の合理化、事業の整理・統廃合による事務事業の見直しなど、行財政改革の推進による経費削減の必要がある。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人口1人当たりの人件費・物件費等の決算額は、前年度比936円減の116,324円となった。類似団体の平均は下回っている。主な要因として、ごみ処理や消防等の業務を一部事務組合で行っていることが挙げられる。一部事務組合の人件費・物件費等に充てている費用(負担金)を合計した場合、人口一人当たりの金額は大幅に増加することになる。今後は、これらも含めた経費についても抑制していく必要がある。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
ラスパイレス指数は、平成27年度までは類似団体平均を下回っていたものの、人事院勧告に基づき適正に給与を引き上げたことにより、近年は類似団体平均と同等となっている。今後も引き続き国や他団体の動向を注視しながら、適正な給与水準の維持に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
人口1,000人当たりの職員数は前年度比0.05人増の7.54人となった。市町村合併により人口が膨らむとともに職員数も膨れ上がったため、定員適正化計画を作成し、退職者補充の抑制、民間委託の推進、指定管理者制度の導入により計画的な職員数の削減に取り組んだことにより、近年はほぼ横ばいとなっている。今後も市民サービスの低下を招かないように人員の適正配置や職員の資質向上に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
前年度と比較して0.1ポイント減となっており、類似団体の平均値より0.3ポイント低い状態である。単年度比率においても、0.2ポイント減となっている(平成30年度:6.2%、令和元年度:6.0%)。主な要因としては、合併特例債等の元金償還額は増加したものの、基準財政収入額の増に伴い標準税収入額等の伸びの方が大きかったためである。しかし、平成28年度に借入した大型事業の償還が始まるため、実質公債費比率が上昇することが予想される。今後も普通建設事業の地方債の発行は避けられないため、普通建設事業の必要性を各々精査し、地方債の発行の抑制に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
前年度と比較して1.4ポイント減となったが、類似団体の平均値より52.9ポイント高い状態である。前年度比減の主な要因としては、充当可能基金の増によるものである。しかし、地方債の現在高は、令和元年度末時点で538億円となり、合併特例事業債や臨時財政対策債の発行額が年々増加傾向にある。また、今後も地方債現在高が増えていくことが予想されることから、合併特例事業債等の交付税算入率の高い有利な起債の借入や他の財源確保に努め、均衡ある事業の執行により公債費の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費に係る比率は、前年度と比較して0.8ポイント減少して20.2%となり、類似団体平均より2.5ポイント下回っている。今後も国に準じた適正な給与体系を維持するとともに、民間委託の推進、指定管理者制度の導入および効率的な行政組織体制の確立に取り組み、消防業務などの一部事務組合も含めた人件費関係経費全体について抑制していく必要がある。
物件費
物件費の分析欄
物件費に係る比率は、前年度比0.4ポイント減の13.8%となった。類似団体平均より2.9ポイント下回っている。住民ニーズにこたえるサービス向上とコスト削減を図るため、公の施設の指定管理者制度の導入や業務の民間委託を活用しているため物件費は増加傾向にあるが、施設の統廃合や使用料等の運用改善を検討し、物件費が著しく上昇しないように努める。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費に係る比率は、前年度と同率の9.8%となった。類似団体の平均より1.3ポイント下回っているが、児童福祉費関係の扶助費は増加傾向にある。今後も高齢化や幼児教育関連施策により扶助費を抑制することは難しいが、行政改革を通じて事務的経費の抑制に努めるとともに、引き続き資格審査を適正に行っていく。
その他
その他の分析欄
維持補修費、貸付金、繰出金等に係る比率は、前年度比0.1ポイント増の10.9%となった。類似団体の平均と比べ2.8ポイント低くなっている。今後、維持補修費について年々増加していく傾向にあるため、公共施設の管理形態なども含め施設運営などの改善を図る。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等に係る比率は前年度比0.7ポイント減の20.5%となり、依然として類似団体平均より高くなっている。要因として、消防業務及びごみ処理業務などを一部事務組合で行っていることや下水道、病院事業などの公営企業に対する負担が大きいことなどが挙げられる。縮減の取り組みとして、補助金交付基準の見直しや廃止を行う必要がある。また公営企業としての独立採算性を前提として経営健全化の促進も必要である。
公債費
公債費の分析欄
公債費に係る比率は、教育施設の耐震改修事業等の大型事業の償還開始による元利償還金増加の影響もあり、前年度比0.5ポイント増の15.6%となった。例年、類似団体の平均と比べると下回っていたものの、令和元年度は同率となった。今後も大型整備事業の償還開始により比率の上昇が見込まれるため、中長期的な財政計画のもと、慎重な地方債の発行に努める必要がある。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外の経費に係る比率は前年度比1.8ポイント減の75.2%となった。人件費、扶助費、物件費は類似団体平均に近いが、補助費等が平均を大きく上回っている。今後も定員適正化をはじめとする行財政改革を推進し、健全で持続可能な財政基盤の確立に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
総務費は、住民一人当たり88,227円となっており、年々増加している。増加した要因として、庁舎等施設整備事業が挙げられる。総額の約1/3を占める民生費については、住民一人当たり152,457円となっており前年度と比べ3,540円増加し、依然として類似団体平均値よりも高くなっている。私立保育所入所児童数の増や総合福祉保健施設の改修整備事業による増加が平均値よりも高い主な要因となっている。農林水産費は、国営かんがい排水事業負担金や強い農業づくり事業補助金などの増により前年度と比べ55,119円と大きく増加し、住民一人当たり78,683円となった。土木費は、住民一人当たり29,098円と類似団体平均よりも低くなっており、要因としては公共下水道事業会計への補助金を抑制してきていることなどが挙げられる。教育費は、住民一人当たり57,615円となっており、平成30年度から増加傾向にある。学校給食施設建設事業などの影響によるものであるが、今後もみくに龍翔館改修整備事業や小学校の大規模改修事業等が控えているため、横ばいもしくは増加していくことが予想される。公債費は近年実施した大型整備事業の償還開始により増加傾向となっており、今後もさらに増加することが予想される。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり501,599円となっており、前年度と比べ76,138円の増となった。人件費については、住民一人当たり56,120円となっており、類似団体平均を下回っている。物件費については、住民一人当たり61,525円となっており、前年度と比べ141円の減ではあるが、近年は増加傾向となっている。住民ニーズに応えるサービス向上と業務効率化を図るため、公の施設の指定管理者制度の導入や業務の民間委託を活用しているなどの要因によるものである。維持補修費については住民一人当たり2,267円となっており、平成29年度には平成30年2月豪雪に係る除排雪経費のために激増したが、その他の年では類似団体平均を下回っている。扶助費については、住民一人当たり82,726円となっており、近年は私立保育所入所児童数の増などの影響により児童福祉費が増加傾向にある。補助費等については、住民一人当たり105,913円となっており、前年度比35,514円の増となっているが、国営かんがい排水事業負担金によるものである。また、消防業務及びごみ処理業務などを一部事務組合で行っているため、例年、類似団体平均を上回っている状況となっている。普通建設事業費については、住民一人当たり93,590円となっており、前年度と比べ30,919円増加した。三国学校給食センターの建設や庁舎整備事業など大型の事業があったため増加したものであるが、今後もみくに龍翔館改修整備事業などの大型事業が続くため、横ばいまたは増加していくことが予想される。公債費については住民一人当たり39,694円となっており、類似団体平均より下回っているが、近年の大型建設事業の影響で増加傾向にある。
実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)
分析欄
財政調整基金の残高は1億2,535万円の積立を行ったことにより、31億6,386万7千円となった。将来の財源不足に備えるため、今後も計画的に積み立てを行う。また、実質収支額については、望ましいとされる標準財政規模の3~5%を目標とし、翌年度の補正財源のため財政基盤の強化に努める。実質単年度収支については、昨年度よりも改善されたが、引き続き行政改革を推進して歳出削減を図るとともに、適正な賦課と徴収の強化による市税等自主財源の確保に努める。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)
分析欄
全体的にみると、令和元年度は前年度と比較して標準財政規模比が1.65ポイント増加した。会計別にみると、水道事業会計以外は減少傾向にある。一般会計は、翌年度に繰り越すべき財源の減に伴い実質収支が増加したため、比率が増加した。国民健康保険特別会計は、歳入における国民健康保険税の減に対し、国民健康保険事業費納付金の増のため比率が減少した。公共下水道事業会計は、下水道使用料等の減に伴い現金及び預金等の流動資産が減となったため、比率が減少した。病院事業会計は未収金の増に伴い流動資産が増となったため、比率が減少した。すべての会計で赤字は生じていないが、標準財政規模比が減少傾向にあるため、今後も各会計の実質収支額または資金不足・余剰額に注視し健全な財政運営に努める。
実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄
公債費は年々増加しているものの、実質公債費比率の分子はこの5か年は平準となっている。これは、合併特例事業債等の交付税算入率の高い有利な起債の活用によって、算入公債費等が比例して増加しているためである。今後は大型事業の償還が始まり、実質公債費比率の分子の上昇が予想される。しかし、今後も普通建設事業の地方債の発行は避けられないため、普通建設事業の必要性を各々精査し、地方債の発行の抑制に努め、借入を行う場合もこれまでと同様に有利な起債を活用する。
分析欄:減債基金
将来負担比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄
一般会計等に係る地方債の現在高は増加したものの、充当可能財源等の増のため、将来負担比率の分子は減少している。普通建設事業費は減少傾向にあるが、地方債の現在高は増加しているため、交付税算入率の高い合併特例事業債等の有利な起債の活用や他の財源確保に努める必要がある。
基金残高に係る経年分析(2019年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)その他特定目的基金で、地域振興基金を取り崩した一方、寄附市民参画基金やまちづくり整備基金を積み立てたことや、財政調整基金を積み立てたことにより、基金全体で2億2,000万円の増となった。(今後の方針)基金の確保に努めるとともに、財政調整基金は必要に応じて取り崩しを行い、特定目的基金はその使途に沿った事業に充当し活用する。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)基金利子59万円を含め1億2,535万円を積み立てた。(今後の方針)財政状況に応じて取り崩しを行うとともに、中期財政計画の目標残高額(標準財政規模の10%以上)である20億円程度を目安とし、今後も現状維持を目標に財政調整基金の確保に努める。
減債基金
減債基金
(増減理由)平成24年度以降は利子以外の積み立ては行っていない。また、平成21年度以降は取り崩しを行っていない。(今後の方針)今後も地方債残高が増加することから、財政状況に応じて減債基金の積み立て・取り崩しを行っていく。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)市民相互の連携の強化及び地域振興等に資するための地域振興基金や、施設の整備及びまちづくり事業の推進を図るためのまちづくり整備基金、寄附による市民参画条例による寄附を寄附者の指定した事業等の財源に充てるための坂井市寄附市民参画基金などを設置している。(増減理由)地域振興基金では積み立てた利子119万円を含む7億3,350万円を取り崩し、コミュニティセンター維持管理事業・国営かんがい排水事業・協働のまちづくり事業等に活用した。寄附市民参画基金は8億8,490万円を新たに積み立て、4億5,338万円を取り崩し、寄附市民参画基金事業に活用した。新たに森林環境譲与税基金・図書振興整備基金を創設し、森林環境譲与税基金は森林環境譲与税732万円を積み立て、250万円を取り崩し森林整備事業に活用した。図書振興整備基金は、寄附金1,000万円を積み立てた。(今後の方針)基金に使途に沿った事業に充当し活用していくとともに、適切な管理・運営を行っていく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は類似団体より高い水準にあるが、それぞれの公共施設等について個別施設計画を策定済みであり、当該計画に基づいた施設の維持管理および施設機能の統廃合を進めている。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
当市の債務償還比率は、類似団体内平均、全国平均、福井県平均のいずれと比べても大きく上回っている。その要因となっているのは、将来負担額の中でも高い割合を占めている地方債残高であると考えられる。近年の当市においては、コミュニティセンター改修、小学校大規模改造、道路改良、本庁舎整備等の大型の普通建設事業を同時に進めており、その財源確保のために例年地方債を活用しているため、地方債残高は増加している。令和5~6年度が残高のピークとなる見込みであり、地方債以外の歳入の確保や事業計画の見直しをしていく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
有形固定資産減価償却率は増加傾向にある一方、将来負担比率は減少傾向にあるが、類似団体内平均値と比較すると依然として高い水準にある。坂井市公共施設マネジメント白書に基づき、計画的に施設の改修・統廃合等を行っているため、集約化等を行ったことにより一時的に将来負担比率が増加することがあるものの、今後、公共施設等の維持管理に要する経費や老朽化した施設が減少すると見込まれる。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債費比率、将来負担比率ともにやや減少傾向にあるものの、将来負担比率は類似団体内平均値と比較して高い水準にある。将来負担比率が減少している主な要因としては、交付税算入率の高い合併特例事業債等の発行によるものと考えられる。また、実質公債費比率は標準税収入額等の増により減少しているが、令和5~6年度には地方債の償還のピークを迎えることや、人口減少等によって、今後、比率の増加が見込まれる。
施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が特に高くなっている施設は、児童館である。児童館については、マネジメント白書により、耐久性がなく老朽化が著しい施設はその機能をコミュニティセンターに移転し閉館していく計画となっており、令和元年度も大規模な修繕は行っていない。個別の児童館の機能が完全にコミュニティセンターに移管完了後に、当該施設の利活用あるいは解体となるため、現時点では償却率は高くなっていると考えられる。逆に償却率の特に低いものは、認定こども園等・公民館(コミュニティセンター)である。認定こども園については令和元年度は大規模な改修は無かったものの、前年までにマネジメント白書に基づき、施設の民営化、あるいは幼稚園と保育園の統合によるこども園の新設および既存施設への設備投資を計画的に行った事が要因と考えられる。公民館については令和元年度も4件の大規模な改修を行っている為、償却率が更に低くなっている。
施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率の特に高いのが、体育館・プールである。体育館・プールについてマネジメント白書では、民間等への移譲を計画している。現時点では指定管理者に運営を任せている状況であるため、施設の改修等も含め管理者とも協力しながら適正な管理を行っていく。庁舎の償却率が低くなってきているのは、令和2年度完了の本庁舎の増改築が令和元年度に一部終了した為である。償却率の低いものとして、市民会館と図書館があげられる。市民会館は平成29年度にみくに市民センターを新築したことによるものと考えられ、図書館は比較的新しい建物が多い。
財務書類に関する情報①(2019年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から10億4,300万円の増加となった。固定資産においては、本庁舎整備工事、コミュニティセンター施設改修工事や学校給食センター建設工事、バスターミナル周辺整備工事、小中学校特別教室空調設置工事等により事業用資産で20億600万円の増額となったものの、インフラ資産では取得額が減価償却による資産の減少より下回ったため、10億9,500万円の減額となった。一方、流動資産においては、寄附市民参画基金や地域振興基金等の活用により、財政調整基金は1億2,500万円の増加、現金預金は7,300万円の増加となった。資産総額のうち有形固定資産の割合が、90.9%となっており、これらの資産は維持管理・更新等の支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設の適正管理に努める。また、負債総額が前年度より52億4,200万円増加しているが、その主な要因は国営かんがい排水事業や各種施設整備事業に伴う借り入れによる増加である。しかし、その大半は、地方交付税措置がある合併特例事業債、臨時財政対策債である。
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は391億900万円となり、前年度比42億2,570万円の増加となった。また、人件費等の業務費用は193億800万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は198億100万円であり、業務費用よりも移転費用の方が多い。最も費用が大きいものは、補助金等(138億6,900万円、前年度比+41億6,800万円)であり、これは主に国営かんがい排水事業に伴う負担金(35億6,700万円)によって増加しているためで、純行政コストの37.7%を占めている。なお、国営かんがい排水事業については令和元年度で終了するものであるが、施設の集約化・複合化などの公共施設等の適正管理に努めるとともに、事業の選択と集中により、経費の縮減に努める必要がある。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、財源(325億1,400万円)が純行政コスト(367億8,700万円)を下回っており、本年度差額は△42億7,200万円となり、純資産残高は41億9,900万円の減少となった。減価償却により今後も緩やかに純資産残高の減少が見込まれることから、公共施設の適正な管理に努めるとともに、課税客体の正確な捕捉と適切な課税に努め、国庫県支出金については、関係機関との連携を密にし、最新情報の収集に努めるなど、的確な財源の把握と積極的な補助金の獲得など財源の確保に努める。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は国営かんがい排水事業に伴う負担金等により△2億4,100万円、投資活動収支については本庁舎整備工事、コミュニティセンター施設改修工事や学校給食センター建設工事等を行ったことから△50億3,400万円、財務活動収支については地方債の発行額が地方債償還支出を大きく上回り、53億9,800万円となった。また、本年度末資金残高は前年度から1億2,400万円増加し、15億3,500万円となった。しかし、行政活動に必要な資金を基金の取り崩しと地方債の発行収入によって確保している状況であり、今後さらに行財政改革を推進する必要がある。
財務書類に関する情報②(2019年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
有形固定資産減価償却率については昭和50年代に整備された資産が多く、整備から40年近くを経過して更新時期を向えていることなどから類似団体よりやや高い水準にある。また、これらの公共施設等の老朽化に伴い、前年度末より減価償却率が1.0ポイント上昇している。公共施設等総合管理計画に基づき、日々の点検・診断や計画的な予防保全に努め、長寿命化を進めていくなど、公共施設等の適正管理に努めていく。
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
純資産比率は類似団体平均を下回っている。当市は、米作地帯として広大な水田を擁しており、当市の資産とならない国営・県営かんがい排水事業の負担金を地方債を発行して支払っており、負債のみが増加していることが要因となっている。臨時財政対策債等の特例的な地方債を除いた地方債発行残高を分子とする、社会資本等形成にかかる将来世代負担比率は類似団体平均よりも高い水準にあるものの、負債の大半を占めているのは、地方交付税算入が見込まれる臨時財政対策債と合併特例事業債である。しかしながら、類似団体の約2倍となる29.7%となっていることに留意が必要である。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っており、また、昨年度に比べても増加している。特に、補助金等支出が大きく増加しているが、これは主に国営かんがい排水事業に伴う負担金(35億6,700万円)によるものであり、当該事業は令和元年度で終了するため、当該事業終了後は類似団体平均並みの水準となる見込みである。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は類似団体平均より高い水準であり、負債合計額は前年度末より52億4,200万円増となっている。これは、国営かんがい排水事業負担金や公共施設等整備費支出等に伴い、合併特例事業債を70億8,400万円発行したことなどにより、地方債の発行額が償還額を上回ったためである。合併特例事業債については、残高が107億3,700万円となっている。基礎的財政収支について、投資活動収支が赤字となっているこれは、国営かんがい排水事業負担金や公共施設等の整備を地方債を発行して行ったためであるが、上述の合併特例事業債を令和7年度までの間は計画的に活用し、施設等の延命化等を図っていく必要がある。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、類似団体平均を上回っている状況にあり、その要因としては、収益事業収入が挙げられる。収益事業収入を除くと受益者負担比率は類似団体平均を下回る4.0%となる。今後も受益者負担の適正化に関する基本方針に基づき、公共施設等の使用料の見直しを定期的に行い、受益者負担の適正化に努める。また、減価償却費が多額であることから、公共施設等総合管理計画等に基づき、老朽化した施設の集約化・複合化等を行うことにより、経常費用の削減に努める。