経営の健全性・効率性について
(1)健全性について経常収支比率は100%を上回っており、料金回収率も前年度と比較し98%程度まで上昇したことから、コスト削減及び業務の効率化が図られたと判断できる。また、累積欠損金がなく、企業債残高対給水収益比率が類似団体平均値を下回っていることから財務の健全性は確保されているといえる。(2)効率性について給水原価が類似団体平均値を下回っており、施設利用率は類似団体平均値を上回っていることから、施設の効率性は比較的良好といえる。また、有収率は平成30年度で98%超であり、類似団体平均を大きく上回っている。石綿セメント管更新事業の効果が発揮され、良好な配管状況といえる。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却比率は平成30年度で類似団体平均値を上回っている。一方で、管路の経年化率は類似団体平均値程度となっているが、施設老朽化が今後さらに進んでいくことが想定されるので、平成27年度に策定したアセットマネジメントに基づき計画的かつ確実な施設更新・耐震化を推進していく必要がある。
全体総括
現段階では収益性や財務の健全性、効率性は良好であるといえるが、施設の老朽化が進んでいることから、経営戦略を策定し、効率的かつ効果的な施設の更新・耐震化と更新財源を確保するための財政運営の確立を着実に推進していく必要がある。