経営の健全性・効率性について
(1)健全性について経常収支比率は100%を上回っているものの、料金回収率は94%程度であることから、更なるコスト削減及び業務の効率化に努める必要がある。一方、累積欠損金がなく、企業債残高対給水収益比率は類似団体平均値を下回っていることから財務の健全性は確保されているといえる。(2)効率性について給水原価が類似団体平均値を下回っており、施設利用率は類似団体平均値を上回っていることから、施設の効率性は比較的良好といえる。また、有収率は平成29年度で97%超であり、類似団体平均値を大きく上回っている。石綿管更新事業等の管路更新の効果が発揮され、現段階では良好な配管状況といえる。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却比率及び管路の経年化率は平成29年度で類似団体平均値を上回っている。このため、施設の老朽化が比較的進んでいるため、平成27年度に策定したアセットマネジメントに基づき、計画的かつ確実な施設更新・耐震化を推進していく必要がある。
全体総括
現段階では財務の健全性及び効率性並びに収益性は良好であるといえるが、施設の老朽化が比較的進んでいることから、今後は水道施設整備計画の策定を行い、「いつ」「どこ」を更新すべきか明確にすることで、効率的かつ効果的な施設の更新・耐震化と更新財源を確保するための財政運営の確立を着実に推進していく必要がある。