富山市:簡易水道事業(法適用)

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経営比較分析表(2018年度)

経営の健全性・効率性について

・施設の老朽化に伴い、配水池や浄水場、配水幹線等の整備に取り組んでいることから、減価償却費は年々増加しています。また、猛暑の影響により8~9月分の有収水量が前年よりも増となったものの、前年は大雪や低温などの影響により冬期間の有収水量が多かったため、年間の有収水量及び水道料金は、ともに前年より減少しました。このことから、前年度と比較して経常収支比率は低くなり、給水原価は高くなっています。・累積欠損金比率については、県営熊野川水道用水供給事業の廃止に係る会計処理に伴って一時的に発生したものであり、当該欠損金については、資本金等で補填し既に解消しています。・平成23年度より企業債の充当率を引き下げたことから、企業債残高は年々減少していますが、企業債残高対給水収益比率については、類似団体や全国平均よりも高い状況にあります。・流動比率について、現在は基準となる100%を上回っていることから、短期的な債務に対する支払能力に支障はありません。一方、施設や管路の整備費用の財源については、企業債充当率を引き下げたことから、内部留保資金(現金)の占める割合が高くなったため、流動資産である現金預金が減少しています。今後も流動比率の低下が見込まれるため、経営の健全性・効率性を示す指標のひとつとして留意する必要があります。・施設更新事業等に係る洗管作業に伴う水量は、年度によって変わることから、有収率に多少の変動が見られます。また、有収率変動の要因の一つとして、料金収入の対象とならない漏水が考えられることから、漏水頻度の高い老朽水道管の更新や修繕を積極的に進め、現在の水準の維持に努めます。

老朽化の状況について

・有形固定資産減価償却率及び管路経年化率については、類似団体平均よりも低い状況にはあるものの、年々高まってきており、今後も資産の老朽化は進むと見込んでいます。・老朽化した管路の更新については、災害時における市民生活への影響を最小限にするため、配水幹線の耐震化を最優先の課題として計画的に進めています。・配水幹線以外の口径の小さな水道管についても、耐用年数や布設経過年数、漏水発生状況等を勘案し、計画的に更新を進め、耐震化を図っています。

全体総括

・類似団体や全国平均と比較して企業債残高対給水収益比率が高いものの、経常収支比率や流動比率、料金回収率については、各指標の基準となる100%を上回っており、概ね健全な状況にあると考えています。・引き続き給水収益の減少が見込まれる一方、費用面では、減価償却費や施設の維持管理経費などの固定的な経費が大きな割合を占めていることから、現在の料金体系を維持した場合、経常収支における黒字は年々減少すると見込まれます。・さらには、老朽化した施設や管路の更新に伴う財源も必要であることから、今後、経営に対する健全性の低下が懸念されます。・各指標については、平成29年度から10年間の事業計画である第2次富山市上下水道中長期ビジョンにおいても、計画の進捗管理や経営の状況、課題を把握するための重要な指標として位置づけており、引き続きこれらの指標を活用しながら、健全な経営に努めてまいります。

類似団体【A1】

旭川市 八戸圏域水道企業団 秋田市 郡山市 いわき市 宇都宮市 前橋市 高崎市 群馬東部水道企業団 川越市 川口市 所沢市 越谷・松伏水道企業団 千葉県 柏市 神奈川県 横須賀市 富山市 金沢市 岐阜市 豊橋市 岡崎市 一宮市 春日井市 豊田市 愛知中部水道企業団 四日市市 大津市 豊中市 吹田市 高槻市 枚方市 東大阪市 姫路市 尼崎市 明石市 西宮市 奈良市 和歌山市 倉敷市 福山市 香川県広域水道企業団 松山市 高知市 長崎市 大分市 宮崎市 鹿児島市 那覇市