経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率は前年度より1.88ポイント減少した。処理区域人口が47人と非常に少ないため、料金収入のみで維持していくことは難しく、一般会計に依存した経営になっている。⑤経費回収率については、前年度より0.31ポイント増加している。分子となる使用料収入は減少しているものの、委託費等の見直しにより、分母となる汚水処理費用の減少が大きかったためである。⑥汚水処理原価については、前年度より1.6ポイント程度減少している。これについても委託費等の見直しにより、汚水処理費用が減少したためである。しかし、今後益々有収水量が減る中、施設の老朽化にかかる改築更新等が発生し、悪化してくる可能性がある。⑦施設利用率は横ばい。水洗化率は100%である。今後人口減少が進んだ際、集落が消滅する可能性もある。近隣施設との統廃合も管路の延長を考慮すると地理的要件もあり、困難であることが考えられ、施設の在り方を検討する必要がある。
老朽化の状況について
平成8年に供用が開始された施設で、管路施行及び処理施設の躯体部については、まだ、23年しか経過していないため更新計画はないが、機械及び電気設備については、今後更新が必要となってくる。
全体総括
①使用料収入が少なく、資本費、維持管理費を回収することは困難で、一般会計に依存した経営になるざるを得ず、根本的な経営の在り方を考える必要がある。②近隣施設との統廃合も困難であり、林業集落排水施設区域の下水道事業の在り方を考えていく必要がある。③公共下水道施設、特定環境保全公共下水道施設、農業集落排水施設、林業集落排水施設を踏まえた、阿賀町全体の統廃合・更新の計画に基づいて進め、下水道施設の経営改善に努めていく。