箱根町
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2012年度
2011年度
2010年度
人口の推移
財政比較分析表(2017年度)
財政力
財政力指数の分析欄
類似団体の中では最も高い水準となっており、全国平均及び県内平均との比較においても継続して高い水準を保っている。しかし財政力指数は在住人口をベースとして計算されており、年間を通じて2,000万人にものぼる観光客については殆ど反映されていない。観光を基幹産業とする当町において、観光関連の事業に要する経費や観光客も考慮した環境衛生施設の維持管理、消防力の強化等に多額の経費を要している。そのため、町の規模で必要とされている金額と実際の決算額との間に大きな乖離が生じており、実際の財政状況は厳しい状態が長く続いている。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
29年度は前年度に比べ1.1ポイントの減となった。歳入においては、観光需要の回復に伴い市町村民税が軒並み増となっており、全体としては392,531千円の増となった(3.9%増)。歳出では、老朽化した保育園の建て替えや、環境衛生施設の改修など大型工事を実施したことから歳出全体としても404,606千円の増となった(4.3%増)。歳入と歳出を比較すると歳出の増が大きいが、経常収支比率の算出する際の分母である経常一般財源の増加した割合に対し、分子である経常経費充当一般財源の増加割合が小さかったため、結果として経常収支比率が減少した。今後も、箱根町行財政改革アクションプランを着実に実行することで、歳入確保、歳出削減を推進し、財政の健全化を図っていく。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
当町の人口は12,000人ほどであるが、年間を通じて2,000万人もの観光客が訪れる首都圏でも有数の観光地であり、観光客へ対応するために人口を大きく上回る処理能力を有したごみ処理施設、下水道施設の維持管理や消防力の強化が必要不可欠である。そのため、県内平均・全国平均を大きく上回っている。29年度は、人件費については、退職金は減となったが、基本給のベースアップ等により人件費全体は増となった。物件費については、ふるさと納税促進事業のため必要となった経費、及び施設等の光熱水費に係る経費により増となった。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
国基準を下回っているが、引き続きより一層給与の適正化に努めていく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
これまでも定年退職者の1/2以内の補充や業務の執行方法の見直し、効率的な組織の改編などにより職員の削減を継続的に行ってきたが、年間を通じて2,000万人にものぼる観光客に対応するための観光、ごみ処理、下水道及び消防に関連する施設に勤務する職員を数多く必要とすることから類似団体の平均値を大きく上回る数値となっている。また山間部に集落が点在するという地形のため、出張所や消防分遣所も集落ごとに配備する必要があり、他団体よりも多くの職員を擁している。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
公債費については、年間を通じて2,000万人にものぼる観光客に対応するために行うごみ処理施設、下水道施設の整備や消防力の強化にかかる負担が大きく、劇的な数値の改善は難しい状況にある。平成29年度は対前年度0.2ポイント増となった。単年度では前年度と比較して0.5ポイント減少しているものであるが、3ヶ年平均を用いるため、平成26年度と平成29年度を比較すると平成29年度の方が大きいため増となったものである。今後も公共施設の老朽化への対応などに伴い、今後も起債を行う必要性が高まるが、税収の減や臨時財政対策債発行可能額の算定方法の変更など実質公債費比率を悪化させる要素が多い中にあって、地方債の発行と償還のバランス等への適切な対応をとるよう努めていく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
29年度は前年度比6.7ポイントの減となった。将来負担額は、地方債現在高の減少(-53,856千円)及び退職手当負担見込額の減少(-155,128千円)により、減(-139,968千円)となった。地方債現在高の減少は、総合体育館建設事業などの借入額及び借入利率の高い起債の償還が完了したためである。退職手当負担見込額の減少は、一般職の人数減少に伴うものである。また、29年度も前年度に引き続きふるさと納税寄付金により、充当可能基金が大幅増(+682,979千円)となったことに伴い、充当可能財源も大幅増となった。これらの要因により、将来負担比率は大幅減となった。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2017年度)
人件費
人件費の分析欄
山岳地域に集落が点在するという地形により出張所などに勤務する職員を多く必要とするため県内、全国市町村平均値を大きく上回り、類似団体との比較においても昨年度に引き続き最も低い順位となった。職員給は年齢層が若くなっていること等により減少傾向が続いていたが、29年度においては、職員給等の増により、人件費充当経常一般財源が56,181千円増となったため、経常一般財源における人件費の割合は増となった。
物件費
物件費の分析欄
24年度以降ほぼ横ばいとなっていたが、前年度から減少の傾向が見られ29年度も0.8ポイントの減となった。物件費の中では委託料がその多くを占めているが、その大半はごみ処理施設の維持管理など環境整備に要する経費であり、年間2,000万人もの観光客に対応するため必要不可欠なものである。今後も住民及び観光客に十分なサービスを提供しつつ、事業等の見直しを推進し、経費の削減に努めていく。
扶助費
扶助費の分析欄
今年度は前年度より0.1ポイントの減となったものの、国の法令に基づき実施されているものが多いほか、町が単独で行う各種扶助費にも多額の費用がかかっているため、今後も増加の傾向が続く見通しであることから歳出削減が難しく、財政を圧迫することが懸念される。
その他
その他の分析欄
29年度は、下水道事業特別会計への繰出金の増加などで、繰出金全体が20,842千円増加した。結果として、その他経常経費は前年度より0.7ポイント増となった。
補助費等
補助費等の分析欄
29年度は、前年度と比べて0.6ポイント減となった。グラフは横ばいになっているが、全国及び神奈川県の数値の平均を大きく下回り、類似団体内の順位では上位を維持している。今後も引き続き適正な執行に努めていく。
公債費
公債費の分析欄
29年度において、公債費は28年度に比べ総額で72,288千円、比率として1.0%減となっている。今後は、老朽化した公共施設に対し投資が必要となるが、公共施設適正管理計画に従いながらも、地方債の発行と償還のバランス等への適切な対応をとるよう努めていく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
29年度は前年に比べ0.1ポイントの減となった。人件費を除く各経常経費が減少したためである。今後も引き続き経費の削減に努めていく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
当町の人口は12,000人ほどであるが、年間を通じて2,000万人もの観光客が訪れる首都圏でも有数の観光地であり、観光客へ対応するために人口を大きく上回る処理能力を有したごみ処理施設、下水道施設の維持管理や消防力の強化が必要不可欠となっている。そのため、住民一人当たりのコストは類似団体と比べて非常に高くなっている。その中でも、消防費や衛生費が特に高い数値となっている。29年度は、特に民生費と衛生費が大幅増となった。民生費、衛生費ともに保育所の建設、環境衛生施設の設備投資による影響が大きい。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
当町の人口は12,000人ほどであるが、年間を通じて2,000万人もの観光客が訪れる首都圏でも有数の観光地であり、観光客へ対応するために人口を大きく上回る処理能力を有したごみ処理施設、下水道施設の維持管理や消防力の強化が必要不可欠となっている。そのため、住民一人当たりのコストは類似団体と比べて非常に高くなっている。また、山岳地帯に集落が点在するという地形により、出張所などに勤務する職員を多く必要とする。以上のことから、人件費、物件費、維持補修費が他の市町村に比べ非常に高くなってしまっている。
実質収支比率等に係る経年分析(2017年度)
分析欄
実質収支額について24~29年度は3.3%~7.9%を確保している。平成29年度において、歳入は、観光需要の回復に伴う町民税の増の影響が大きい。また、前年度に引き続きふるさと納税寄付金も多くいただいたことにより、歳入全体として増となった。歳出については、宮城野保育園建設事業や環境センター施設等改修事業により、前年度より大幅増となった。歳入、歳出ともに大幅増となったが、歳入総額の方が大きかったので、結果として実質収支は増となった。財政調整基金は、ふるさと納税寄付金を積み立てたため、大幅増となった。直近5年間で財政調整基金残高は最も高くなったものの、大部分がふるさと納税寄付金による一時的な積立であるため、緊急時の対応としての残高としては、依然として不安が残っている。今後も基金残高の増に向けて努力していく必要がある。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2017年度)
分析欄
28年度に引き続き赤字はなく、全会計黒字となった。一般会計において、歳入は、観光需要の回復に伴う町民税の増の影響が大きい。また、前年度同様にふるさと納税寄付金も多くいただいたことにより、歳入全体として増となった。歳出については、宮城野保育園建設事業や環境センター施設等改修事業により、前年度より大幅増となった。歳入、歳出ともに大幅増となったが、歳入総額の方が大きいので、結果として実質収支は増となった。今後も各会計において歳出の抑制と歳入の確保に努め、黒字額の維持、増加を図っていく。
実質公債費比率(分子)の構造(2017年度)
分析欄
公債費については、観光客に対応するために行うごみ処理施設、下水道施設の整備や消防力の強化にかかる負担が大きく、劇的な数値の改善は難しい状況にある。平成29年度は対前年度0.2ポイント増となった。実質公債費比率は3年間の平均値で求めるため、平成29年度の算定では平成29年度単年の数値と平成26年度単年の数値を比較することで増減理由を調べることとなる。平成26年度比では、分母と分子ともに全体的に下落している。しかし、分母を構成する標準財政規模が260,000千円も下落したこと、分母と分子ともに控除される算入公債費が大幅に下がったことに伴い、実質公債費比率としては0.67%もの増となった。標準財政規模が下落した要因は平成27固定資産評価替え並びに大涌谷火山噴火警戒レベル引上げによるものが大きい。結果として、平成26~28の平均値より平成27~29の平均値の方が大きくなっている。
分析欄:減債基金
将来負担比率(分子)の構造(2017年度)
分析欄
将来負担額は、地方債現在高の減少(-53,856千円)及び退職手当負担見込額の減少(-155,128千円)により、大幅減(-139,968千円)となった。地方債現在高の減少は、総合体育館建設事業などの借入額及び借入利率の高い起債の償還が完了したためである。退職手当負担見込額の減少は、一般職の人数減少に伴うものである。また、29年度も前年度に引き続きふるさと納税寄付金により、充当可能基金が大幅増(+682,979千円)となったことに伴い、充当可能財源も大幅増となった。これらの要因により、将来負担比率は大幅減となった。
基金残高に係る経年分析(2017年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)当町では留保財源を確保しないため前年度繰越金がそのまま財政調整基金に積立てられ、補正予算の財源は財政調整基金の取り崩しである。29年度は、町財政アクションプランにおいて、財政調整基金積立額が当該年度の標準財政規模の15%以上になるよう定めた。そのため毎年50,000千円を積み立てる目標に加え、好調なふるさと納税寄付金を財源とした事業の実施を想定し、当初予算に計上していた以上の寄付金を積み立てた。その結果5億円近くの財政調整基金を増やすこととなった。その他特定目的基金については、基金の目的に一致する寄付金があった場合は積立てを行い、目的に一致する事業等の執行があった場合に繰入れを行うものである。(今後の方針)長期にわたる不況により、財源確保のための取崩しが続いたため、緊急時の対応としての残高は不足している。そのため町財政アクションプランを策定し、財政調整基金積立額を当該年度の標準財政規模の15%以上になるように定めた。今後は、上記町財政アクションプランを遵守するように努め、毎年当初予算に50,000千円の予算計上を続けていく。また、ふるさと納税を財源とした事業を平成30年度から実施する予定のため、取崩しもそれに従い増となる見込みである。その他特定目的基金については、寄付金の受入れ、事業の執行等において均衡を保ちつつ適切に運用していくもの。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)当町では留保財源を確保しないため前年度繰越金がそのまま財政調整基金に積立てられ、補正予算の財源は財政調整基金の取り崩しである。29年度は、町財政アクションプランにおいて、財政調整基金積立額が当該年度の標準財政規模の15%以上になるよう定めた。そのため毎年50,000千円を積み立てる目標に加え、好調なふるさと納税寄付金を財源とした事業の実施を想定し、当初予算に計上していた以上の寄付金を積み立てた。その結果5億円近くの財政調整基金を増やすこととなった。(今後の方針)長期にわたる不況により、財源確保のための取崩しが続いたため、緊急時の対応としての残高は不足している。そのため町財政アクションプランを策定し、財政調整基金積立額を当該年度の標準財政規模の15%以上になるように定めた。今後は、上記町財政アクションプランを遵守するように努め、毎年当初予算に50,000千円の予算計上を続けていく。また、ふるさと納税を財源とした事業を平成30年度から実施する予定のため、取崩しもそれに従い増となる見込みである。
減債基金
減債基金
(増減理由)当該基金該当なし(今後の方針)当該基金該当なし
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・災害支援基金:災害時の被災者の生活再建、災害時の見舞金弔慰金の支給を行う災害支援事業の財源とするため設置・育英奨学基金:箱根町育英奨学事業を推進するため設置(増減理由)・国際交流基金:国際交流基金指定寄付金の受入と、関連事業の財源とするための取崩しのため。寄付金収入額と事業執行額により増減するもの。・資源保全基金:資源保全基金指定寄付金の受入と、関連事業の財源とするための取崩しのため。寄付金収入額と事業執行額により増減するもの。(今後の方針)各基金それぞれ歳入については寄付金の多寡、事業の執行状況により増減が伴うため、今後の方針については寄付金の受入れ、事業の執行等において均衡を保ちつつ適切に運用していくもの。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2017年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
平成27年度から平成29年度における有形固定資産減価償却率は、類似団体に比べ、高い値を示している。この要因として資産の有形固定資産減価償却が他団体に比べ進んでいる可能性もあることから、今後、適切に資産の更新を図っていく必要があると考えている。
(参考)債務償還比率
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
平成27年度から平成29年度については、将来負担比率、有形固定資産減価償却率ともに他の類似団体に比べ、高い値となっている。こうした点を考慮すると、今後、有形固定資産の更新時期を迎えるにあたり、将来負担比率への影響を考慮した形で更新を行っていく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率及び実質公債費比率は、類似団体と比較して高いものの、将来負担比率は減少傾向にある。平成29年度は、将来負担比率は減となる一方で、実質公債費比率は増となった。主な要因として、将来負担比率の分子を構成する将来負担額は、地方債現在高及び退職手当負担見込額の減少、ふるさと納税寄付金の増による充当可能基金の大幅増に伴い、前年度より6.7ポイントも減少した。実質公債費比率は、3ヶ年平均で測定するため、平成26年度と平成29年度を比較したところ、標準財政規模及び、算入公債費が大幅に下がったことに伴い、実質公債費比率としては前年度より0.2ポイントの増となった。標準財政規模が下落した要因はH27固定資産評価替え並びに大涌谷火山噴火警戒レベル引上げによるものが大きい。しかし今後は、地方債現在高は確実に減少しているため、実質公債費比率も減となる見込みである。今後は公共施設の老朽化の進行に伴い、起債借入の必要性も高まるが、借入と償還のバランスを考慮し、財政の健全化に努める。
施設類型別ストック情報分析表①(2017年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
道路、橋りょう・トンネル、公営住宅の有形固定資産減価償却率について、類似団体を上回る数値となっており、今後、資産の老朽化に伴う効率性の低下や修繕コストの増加が懸念される。また、認定こども園・幼稚園・保育所については、比較的新しい建物も含まれることから、類似団体を下回る有形固定資産減価償却率となっている。
施設類型別ストック情報分析表②(2017年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
一般廃棄物処理施設、福祉施設、保健センター・保健所の有形固定資産減価償却率について、類似団体を上回る数値となっており、今後、資産の老朽化に伴う効率性の低下や修繕コストの増加が懸念される。また、庁舎については、類似団体を下回る有形固定資産減価償却率となっているが、比較的老朽化した建物も含まれていることから、耐用年数の設定等、数値の精査を行っていく必要もあると思われる。
財務書類に関する情報①(2017年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
・一般会計等については、資産総額が前年度末から253百万円の減少となった。負債総額については、前年度末から228百万円の減少となった。金額の変動が最も大きいものは地方債(固定負債)であり、平成16年度に定めた起債を制限する計画により、地方債現在高は平成14年度をピークに減少し続けている。・水道事業会計等を加えた全体では、資産総額は前年度末から73百万円増加し、負債総額は前年度末から693百万円減少した。一般会計等と同様に、金額の変動が最も大きいものは地方債(固定負債)である。・公益財団法人箱根町観光協会等を加えた連結会計では、資産総額は前年度末から143百万円増加し、負債総額は前年度末から629百万円減少した。※平成28年度の統一的な基準による財務書類は、土地に異常値があったため、修正を行った。分析の中では、正しい額との比較を行うもの。なお、土地の異常値とは、地上権設定をしている評価地目山林の土地を宅地並み評価としてしまったもの。※平成28年度修正後の資産一般会計等:44,601百万円、全体会計:53,528百万円、連結会計:53,971百万円
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
・一般会計等においては、経常費用は8,454百万円となった。そのうち、人件費等の業務費用は6,737百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は1,717百万円であり、業務費用の方が移転費用よりも多い。最も金額が大きいのは物件費等(3,919百万円)、次いで人件費(2,692百万円)であり、その2つで純行政コストの68.0%を占めている。当町は住民12千人に対し、年間観光客2,000万人が訪れる観光の町であるため、その観光需要等に対応するための職員数を雇用しているため人件費の比率が高くなっている。前年度に比べて人件費が243百万円減少するなど、純経常行政コストは減少したが、本年度資産所売却損が1,801百万円計上され、純行政コストは増加した。全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が1,334百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が2,278百万円多くなり、純行政コストは2,344百万円多くなっている。連結では、一般会計等に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が1,424百万円多くなっている一方、移転費用が3,944百万円多くなっているなど、経常費用が5,496百万円多くなり、純行政コストは4,127百万円多くなっている。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
・一般会計等においては、税収等の財源(8,413百万円)が純行政コスト(9,718百万円)を下回ったことから、本年度差額は△1,305百万円となり、純資産残高は25百万円の減少となった。固定資産税の税率を標準税率を平成28年度から1.4%から1.58%に引き上げ財源の確保に努めているが、臨時損失である資産除却売却損が大きかったことから、純行政コストが増加し、純資産残高が減少したもの。・全体会計では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険料や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が2,093百万円多くなり、本年度差額は△703百万円であり、純資産残高は620百万円の増加となった。・連結会計では、神奈川県後期高齢者医療広域連合への国県等補助金等が財源に含まれることから、一般会計等と比べて財源が4,882百万円多くなり、本年度差額は△550百万円であり、純資産残高は773百万円の増加となった。※平成28年度修正後の純資産残高一般会計等:35,138百万円、全体会計:35,460百万円、連結会計:35,814百万円
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
・一般会計等においては、業務活動収支は1,239百万円であったが、投資活動収支については、ふるさと納税収入に伴う基金積立金支出を行ったことから、△1,156百万円となった。財務活動収支については、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、△94百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から12百万円減少し、465百万円となった。地方債の償還も計画通り進め、固定資産税の引き上げ等を行っているが、本年度は投資活動支出、特に公共施設等整備費支出が前年比245百万円増加したため、資金収支額はマイナスとなったもの。・全体会計では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より606百万円多い1,845百万円となっている。投資活動収支では、水道施設の整備を実施したため、△1,358百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、△419百万円となり、本年度末資金残高は前年度から67百万円増加し、1,069百万円となった。・連結会計では、神奈川県後期高齢者医療広域連合の補助金等支出が業務支出に含まれることなどから、業務活動収支は一般会計等より733百万円多い1,972百万円となり、本年度末資金残高は前年度から183百万円増加し、1,299百万円となった。
財務書類に関する情報②(2017年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は、年間2,000万人の観光客に対応することができるよう類似団体と比較して多くの公共施設があるため、平均を上回っている。しかし、老朽化した施設が多く、将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、今後36年間の取組として公共施設等の集約化・複合化を進めるなどにより、施設保有量の適正化に取り組む。・平成28年度の統一的な基準による財務書類は、土地に異常値があり、歳入額対資産比率は異常に高かったが、平成29年度は類似団体平均値とほぼ同じ水準である。※平成28年度修正後の資産一般会計等:44,601百万円、全体会計:53,528百万円、連結会計:53,971百万円
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
純資産比率は類似団体平均を上回っている。上記と同様に人口以上の観光客に対応するため施設等が多くあるためである。将来世代負担比率については類似団体平均を下回っているが、財政の健全化に努めるため、新規に発行する地方債の抑制に努める。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
・住民一人当たり行政コストは類似団体平均を大きく上回っている。主な要因としては、年間2,000万人以上の観光客に対応するため、観光関連の事業に要する経費や観光客も考慮した環境衛生施設の維持管理、消防力の強化等に多額の経費を要しているためである。今後も、箱根町行財政アクションプランを着実に実行し、財政の健全化に努める。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
・住民一人当たり負債額は類似団体平均を上回っている。主な要因としては、年間2,000万人以上の観光客に対応するため環境衛生施設の整備や、消防力の強化にかかる負担が大きい。公共施設の老朽化への対応に伴い、今後も起債等を行う必要性は高まるが、箱根町行財政アクションプランを着実に実行し、財政の健全化に努める。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
・受益者負担比率は類似団体平均をわずかに上回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的高くなっている。平成28年度10月から公共施設等の使用料の見直しを行っており、受益者負担の適正化に努めた結果、類似団体平均値に近づくことができた。一部使用料の見直しを行っていない施設もあるため箱根町行財政アクションプランに基づ<行財政改革により、経費の削減に努める。