小鹿野町：特定地域生活排水処理

経営の健全性・効率性について

①収益的収支比率経営の健全性についてはＲ2年度より改善し収支は黒字（100％以上）となっている。これは合併処理浄化槽の基数が増え、使用料における清掃料の収入が増加したことが主な要因である。今後も使用料を適切に収納しさらなる経営改善に取り組む。④企業債残高対事業規模比率類似団体平均値と比較して高い水準となっているが、これは当町がこれまでに合併処理浄化槽の設置を積極的に推進してきたためである。合併処理浄化槽の設置基数も一定の基数に達し、近年は年間の設置基数が減少傾向にあるため、今後の企業債残高は類似団体平均水準に近づくと考えられる。⑤経費回収率汚水処理に係る費用を使用料のみで賄えてはいない、これは社会情勢等から、消費税の増税分以外は使用料金を値上げしていないことが要因の一つと考えられる。今後については、汚水処理費の増加が予想されるため、適正な使用料水準の確保及び汚水処理費の削減が必要である。⑥汚水処理原価毎年150円台をキープしており、安定した汚水処理コストを維持している。また、類似団体平均値と比較しても、比較的安価な汚水処理コストを実現している。これは、浄化槽保守点検及び清掃作業委託料について、消費税の増税分以外は値上げしていないことが要因の一つと考えられる。なお、今後は社会情勢等から委託料の値上も考慮されるが、汚水処理単価の上昇をなるべく抑えるように努める。⑦施設利用率類似団体平均値と比較して低い水準となっているが、当町では世帯人員（使用人員）により設置する浄化槽の大きさを決定しており、6名以上の場合は10人槽を設置するなど汚水を確実に処理できるように整備しているためと考えられる。⑧水洗化率浄化槽により汚水処理をしており、設置後すぐに使用開始するため、水洗化率は100％である。

老朽化の状況について

当町では全域を市町村設置型浄化槽で整備をしているため、管渠の設備はありません。市町村設置型浄化槽の供用開始から22年が経過しますが、浄化槽の耐用年数はおおむね30年となりますので、老朽化対策については今後検討していく必要があると考えます。

全体総括

汚水処理費を浄化槽使用料で賄えていないため、現状、繰入金を受けることにより、不足額を補填している状況にあります。今後、汚水処理費の増加が予想されることから、収支が赤字である状況を改善するため、料金設定の見直しによる、適正な使用料収入の確保及び汚水処理費の削減に向けた取組が必要であると考えます。