小鹿野町:国民健康保険町立小鹿野中央病院
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11:埼玉県
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小鹿野町:国民健康保険町立小鹿野中央病院
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経営比較分析表(2019年度)
地域において担っている役割
当地域では、老人保健施設等が増床するなか、国の方針もあり療養病棟を廃止し、急性期病床45床、回復期病床30床(地域包括ケア病床)へ転換し、西秩父唯一の病院として地域医療を支えているところである。また、切れ目のない医療を展開するため、退院後の訪問診療、通所リハビリ・訪問リハビリサービスの提供、また、緩和ケアの対応を行い、地域の病院としての役割を担っている。
経営の健全性・効率性について
①経常収支比率、②医業収支比率→病床の転換を実施し、前年度と比較し入院患者数が減少したものの、療養病床から一般病床へ転換したことから入院単価が高くなり増収となった。③累積欠損金比率→14年度病院の増改築工事を実施したため、多額の減価償却費を計上しており、医業収益も伸び悩み、赤字が続いている。当年度は、資金不足により追加で1億円の繰入金を実施し、黒字になったことから累積欠損金比率は減となった。④病床利用率→病院全体で95床の許可病床であるが、看護スタッフが不足する中での転換であるため、一般病床、回復期病床ともに30床での運用を行っているため利用率も54.8%となっている。⑤入院患者一人一日あたり収益→療養病棟から入院単価の高い回復期(地域包括ケア病床)への転換を実施したため⑥外来患者一人一日あたり収益→当院の眼科外来で、1回当たり約15万円の高額な薬剤を使用する治療があり、その治療患者が増となり単価が増⑦職員給与医業収支比率→給与費は前年度に比べ主に入院収益が増となり、医業収益が増、職員数減により給与支払額も前年度比で減となった結果、類似団体とほぼ同率になった。⑧材料費→緩和ケア患者で使用の麻薬、眼科の治療で高額な薬剤を使用することにより医薬品の増、整形外科手術件数の増による診療材料費の増により前年度比増となっている。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率、②機械備品原価償却率類似団体と比較し固定資産減価償却率が高いことから老朽化が進んでいると思われる。病院本館は昭和51年建設し40年経過しており、建物の安心・安全を確保するため、平成29年度に耐震工事を実施し、雨漏り対応工事を令和2年度に実施する予定である。機械備品についても類型団体と比較して機械備品減価償却率が高くなっており、医療機器に関しては、有効利用するために、保守点検及び精度管理を定期的に実施し、耐用年数より長く利用している機器が多く、保守点検者の情報により精度が確保されない場合は、機器の更新を行なっている。
全体総括
西秩父唯一の病院であり、人口の減少傾向、不採算部門も抱え、また、施設の老朽化も進んでおり、小鹿野町単独での運営も非常に厳しい現状である。当院の療養病棟については、経営改善に向けて元年度4月に一般病床の回復期病床(地域包括ケア病床)に転換を行ったところである。今後は、秩父地域全体で機能分担し、医療を担っていくことが必要になってくると思われる。