経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率は96.87%と赤字に転じ、地方債償還金も年々増加しているが、会計そのものは安定していると判断しています。なお、経費削減に努め健全な運営を実践していく必要があると考えています。④企業債残高対事業規模比率は前年度よりやや減少していますが、町の財政状況により借り入れがなければ合併処理浄化槽事業そのものが困難になるといった課題は昨年に続き残っております。⑤経費回収率は100%には至っておりませんが、類似団体平均を上回っています。なお、水道料金の徴収にあわせた浄化槽使用料の徴収業務を締結していることから、安定的な使用料徴収が図られているものと判断しています。⑥汚水処理原価は受益者本人が清掃及び収集運搬料を負担していただくことになっています。類似団体平均を下回っているため、前年に引き続き効率的かつ効果的な処理が行われているものと判断しています。⑦施設利用率は汚水処理能力に対して、どの程度使われているかを示しているものです。類似団体平均と同等であるため、特に大きな問題があるとは考えていません。⑧水洗化率は類似団体平均を上回っていますが、引き続き、単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への転換を推進し、生活排水の適切処理を進めていく必要があると考えています。
老朽化の状況について
平成19年度から町型浄化槽整備に取り組んでおり、浄化槽の耐用年数を考慮すると、突発的な事故等が発生しない限り、大きな心配はないものと考えています。なお、年1回の定期検査、年4回の保守点検、及び年1回の清掃業務の適切な実施により、浄化槽の性能を維持するとともに、効率的な運転にも繋がっていくものと判断しています。
全体総括
全体として昨年と比べ、やや数値の減少がみられるものの、例年と比較し大きな増減は無く、前年と同様の分析となりました。町が主体となり責任ある整備(工事)及び適切な維持・管理を行うことが浄化槽の長寿命化にも繋がるものと考えています。経年劣化等を踏まえ、さらなる適切な管理を実践するため、維持・管理費の改定を検討するとともに、浄化槽管理会計の健全化を基本に積極的な整備にも努めていく必要があると考えています。