経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率は100%を超えていますが、一般会計繰入金を受けているため、より一層の経費削減、使用料収入の確保により更なる経営改善が必要です。③流動比率は100%を上回っていますが、全国平均を大きく下回っています。現金預金確保のため、経費削減に努める必要があります。④R2の数値に計上誤りがあり、本来は「191.75%」となります。建設改良事業費が年々増加していることにより、企業債の発行額が増加していますが、今後は個人設置事業への移行により、建設改良事業費の減少、企業債残高の減少が見込まれます。⑤経費回収率は、全国平均及び類似団体平均値を上回り高い水準と言えます。今後も、汚水処理費用の削減のための方策を検討していきます。⑥汚水処理原価は全国平均を大きく下回っています。事業開始後14年が経ち、初期に設置した浄化槽は不具合が発生する可能性が高くなるので、今まで以上に維持管理経費の削減に努める必要があります。⑦施設利用率は平均値を上回っています。今後も施設利用率の向上を図っていきます。⑧市設置型から個人設置型に移行することとし、新規設置工事の申請受付を終了しました。今後の水洗化率向上は合併浄化槽設置に対する補助金交付事業により展開していきます。以上のことから、健全経営を続けるため、維持管理費削減に向けた取り組みが必要となります。委託業務の見直しや浄化槽の譲渡などの検討を進めていきます。
老朽化の状況について
事業開始後14年が経ち、初期に設置した浄化槽は不具合が発生する可能性が高く排水ポンプ、ブロアは劣化の予兆が測れないため、対策周期(目標耐用年数)を決める必要があります。また、保守点検、清掃を定期的に実施し故障を未然に防ぐようサービスの提供を行っています。
全体総括
(1)令和元年度より地方公営企業法の全部を適用しています。(2)少子高齢化、人口減少、施設老朽化等経営環境が厳しさを増す中、サービスの安定的な継続のために今まで以上の経営改善(使用料収入の確保、汚水処理費用の削減)が必要です。(3)公営企業会計への移行を受け、経営状況の明確化、効率的・機動的な資産管理など経営の自由度の向上及び住民ニーズへの迅速な対応やサービスの向上を図ります。(4)新規設置工事の申請受付を終了しました。今後は維持管理及び企業債の償還を行っていくことになるため、より一層の経営改善を図ります。