北茨城市
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2011年度
人口の推移
財政比較分析表(2019年度)
財政力
財政力指数の分析欄
市税は、市民税において、平成28年度以降、法人の業績好調により、法人市民税の収入が大きくなっている。個人市民税も人口減少の中、大きな減少もなく推移している。また、固定資産税においても、土地の減額はあるものの、家屋・償却資産が比較的安定していることから、市税全体でも大きく減少することなく安定して収入されているため、類似団体と比較して0.12ポイント高くなっている。しかしながら、今後は、人口減少や退職者の増に伴う市民税の減、地価の下落等に伴う固定資産税の減に加え、新型コロナウイルス感染症の影響による法人市民税の減額も見込まれることから、収納率の向上等を図り、自主財源の確保に努めるとともに、施策の厳選、更なる経費の節減等歳出の見直しを行い、財政基盤の強化に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
類似団体平均と比較して7.2ポイント高くなっている。要因としては、普通交付税の増により、経常一般財源等が約153百万円増となったものの、歳出において、人件費、物件費、公債費等の増により、経常経費充当一般財源等が177百万円増となったことによる。今後も、臨時財政対策債等に係る元利償還金の増額により公債費が増となるなど、経常経費が多額になる傾向にあると予想されるため、引き続き経常経費の抑制に取り組むとともに、事業のスクラップ・アンド・ビルドの意識向上を図っていくとともに、地方債の適正な管理に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費、物件費及び維持補修費の合計額の人口1人当たりの金額が類似団体平均に比べ低くなっているのは、主に人件費が要因である。職員数の削減を着実に行ってきたことにより、職員給与費が抑制されているためである。しかしながら、職員数については、ほぼ一定となりつつあるため、今後は減額傾向にはならないと予想される。また、物件費については、委託料や事務機器借上料が増加傾向にあるなど、全体として増加している。維持補修費についても、公共施設の老朽化に伴い、増加傾向にあるため、経費節減に対する意識を向上させる必要がある。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
ラスパイレス指数は、類似団体平均をやや下回った数値で推移しており、今後も、国家公務員の給与との整合性を保ちながら、適正な給与水準の維持に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
人口1,000人当たり職員数が類似団体平均を下回っているのは、組織の見直し及び業務の一部民間委託等の推進により職員数の削減を着実に実施してきたことが要因である。しかしながら、職員削減についてはある程度成果を上げたことから、現在は一定水準を保っている。今後も、定員適正化計画に基づく適正な職員数の管理、効率的な組織機構の確立により、最小の人員で最大限の効果を生み出す、効果的な行政運営の推進に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
平成24年度まで普通建設事業を抑制し、地方債償還額を減少させてきたことから、平成30年度決算までは実質公債費比率が類似団体平均に比べ下回っていたが、平成25年度以降、市民病院、消防庁舎、図書館、小中一貫校、都市公園拡張などの大規模な公共事業を実施してきたことに伴う地方債償還額の増加により、平成28年度以降公債費が増加傾向に転じ、令和元年度決算においては実質公債費比率が類似団体平均を上回ることとなった。現在も、公共施設の老朽化に係る更新等事業のため、新規の地方債発行が増加傾向にあり、今後さらに地方債償還金の増額及び実質公債費比率の上昇傾向が続くものと見込まれる。喫緊の老朽施設更新の完了後は、予防保全的な維持管理により施設の長寿命化に努め、地方債の抑制に努めていく必要がある。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担比率が類似団体平均に比べ上回っているのは、主に公共下水道事業、漁業集落排水事業、市民病院事業への一般会計等負担見込額が大きくなっているためである。特に、市民病院は平成26年度に建設し、その建設に係る企業債残高が高くなっている。また、一般会計においても、消防庁舎・図書館・小中一貫校の建設事業、都市公園拡張事業等を実施したことに伴い地方債を発行したため、地方債残高が増加傾向にあったことに加え、令和元年度には中学校建設事業に係る地方債発行による地方債残高の増加及び財政調整基金の減等充当可能基金の減もあったことにより、更に比率が上昇した。今後も、公共施設の老朽化対策が続くことから、補助金等の財源確保及び財政措置の有利な地方債の発行に努めるなど、将来負担の軽減に努め、健全な財政運営に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)
人件費
人件費の分析欄
類似団体平均と比較すると3.8ポイント高くなっている。要因としては、地理的な理由により、消防業務など直営で実施している業務が多いことが挙げられる。平成27年度からは火葬業務を一部民間委託にするなど人件費の抑制を図っており、人件費の決算額・比率ともに減少傾向となっていたが、平成30年度は、職員の年齢構成の低下により歳出自体は減額となったものの、経常一般財源の減額が大きかったため比率が微増、令和元年度は、消防団員報酬単価見直しによる増額により歳出が増加するとともに、経常一般財源の減額もあったことにより比率が微増した。ほぼ横ばいで推移しているが、今後も適正な職員数の維持に努め、人件費の抑制を図る。
物件費
物件費の分析欄
類似団体平均と比較すると、2.0ポイント高くなっている。要因としては、職員数の削減による臨時職員賃金の増、地域公共交通事情に対応するための市巡回バス運行などが挙げられる。また、福祉・教育の充実のため、妊婦・乳児健康診査の実施、特別支援教育支援員を配置していることも、比率が高い要因である。また、教職員校務用パソコン借上料、小中学校タブレット導入などの事務機器借上料が増加していることも比率が高い要因の一つと考えられるため、今後は、複数年契約の推進等により経常経費の節減に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
類似団体平均と比較して2.3ポイント高くなっている。要因としては、高齢化に対応するため、市単独事業で、65歳以上の自動車運転免許を持っていない方に対し、タクシー利用に係る助成等を行っていること、また、18歳までの医療費無料化を実施していること、生活保護費、自立支援給付費等が増加傾向にあることが考えられる。今後は、高齢者人口の増などにより、さらに扶助費の増加が見込まれることから、市民の多様なニーズに応えることを考えながらも、財政を圧迫することのないよう努める。
その他
その他の分析欄
類似団体平均と比較して3.3ポイント高くなっている。主な要因としては、繰出金の増加が挙げられる。これまでに整備してきた公共下水道事業、漁業集落排水事業への繰出金が多額になっているためと考えられる。さらに、高齢化の進行に伴い、介護保険事業繰出金や後期高齢者医療繰出金も増加していることから、令和2年度から地方公営企業法を一部適用することとなる下水道事業において、独立採算の原則を意識した経営を図るなど、普通会計の負担を減らすよう努める。
補助費等
補助費等の分析欄
類似団体平均と比較すると、5.0ポイント低くなっている。要因としては、市民病院への補助金はあるものの、消防業務などその他の業務について直営で行っているものが多いため、一部事務組合等への負担金が少ないことが挙げられる。今後は、広域による清掃センター建設事業に伴う一部事務組合負担金の発生により補助費等が増額することが見込まれるため、その他の補助金等を随時見直し、適正な支出に努める。
公債費
公債費の分析欄
公債費は、普通建設事業の抑制を図ってきたことなどから、平成14年度をピークに減少傾向となり、類似団体平均と比較しても低い数値で推移してきたが、平成25年度以降、消防庁舎、図書館、小中一貫校、都市公園拡張などの大規模建設事業を実施したため、平成28年度以降はその建設に係る地方債の償還が発生したことで公債費が増加傾向となり、平成30年度決算においては類似団体平均を上回ることとなった。令和元年度決算においても同様の傾向が続いているとともに、現在も老朽施設の更新事業を実施し、新たな地方債の発行をせざるを得ない状況となっていることから、今後もこの傾向は続くものと考えられる。老朽施設の更新は不可避のものであるため、実施の際には可能な限り国庫補助金等財源の獲得、財政措置の有利な地方債発行を心がけていくとともに、喫緊の事業完了後には、普通建設事業及び地方債発行の抑制に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
類似団体平均と比較すると、6.4ポイント高くなっているのは、地理的な要因等もあり、直営で行っている業務が多いため、公債費以外の経常収支比率が高くなっているためである。今後もより効率的な行政運営に努め、経費節減を図っていく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
議会費は、類似団体平均と同程度で推移している。総務費は、市役所出張所の整理や職員数の抑制による退職手当負担金の削減により、類似団体平均に比べて低コストになっている。民生費は、類似団体平均よりも低く、またほぼ一定水準のコストで推移してきたが、少子高齢化の影響を受け、平成28年度以降、扶助費等の増などにより増加傾向となっている。衛生費は、ごみ処理費や市民病院への補助金等により、類似団体平均より高コストとなっており、平成30年度については、広域により新たに整備する清掃センター建設用地購入費や市民病院への資金不足解消に係る補助金が増額、令和元年度については、清掃センター建設事業費に係る一部事務組合への負担金が増額となったことなどから、更にコストが上昇した。労働費については、緊急雇用創出事業の終了により、平成28年度以降支出はない。農林水産業費は、大津漁港・平潟漁港を有していることから水産業費の割合が高いものの、平成28・29年度は類似団体平均と比較して全体的に低いコストで推移してきたが、平成30年度については、水産業協同利用施設復興整備事業補助金の増額によりコストが大きく上昇し、類似団体平均を上回ることとなった。令和元年度については、再び類似団体平均を下回っている。商工費は、五浦地区など観光資源を有し、平成30年度に策定した観光アクションプランに基づき、一層の観光振興を図るため観光費を多く計上しているものの、類似団体平均と比較すると低コストとなっている。土木費は、類似団体平均を下回るか同程度で推移してきたが、平成29年度には茨城国体のためのテニスコート整備、街路改良事業等を実施したため高コストとなり、類似団体平均を上回った。平成30年度についても、テニスコート整備費の減によりコストは下がったものの、類似団体平均を上回る状況となっていたが、令和元年度には、地域優良賃貸住宅整備事業費の減などによりコストが下がり、類似団体平均とほぼ同程度ではあるものの、平均を下回ることとなった。消防費は、地理的要因などにより消防業務を単独で実施していること及び津波避難タワー及び高台避難公園整備などの復興事業を実施してきたため、類似団体平均を上回る数値で推移してきたたが、復興事業が一部終了したことからコストが下がり、平成30年度は類似団体平均を下回ることとなった。しかしながら、令和元年度は、複合防災センター整備事業など、新たな復興事業に着手したこともあり、再度類似団体平均を上回ることとなった。教育費は、平成26・27年度に小中一貫校建設事業、小中学校施設の耐震補強事業、図書館建設事業を実施したため高コストになっていたが、事業終了後は類似団体平均と比較して低コストとなった。しかしながら、令和元年度については、中学校の更新事業が増となったことにより、再度類似団体平均を上回ることとなった。災害復旧費は、東日本大震災に係る復旧事業が完了し、その後大きな災害が発生していないため低コストで推移してきた。令和元年度については、台風19号及び10月25日大雨に係る復旧事業を実施したことによりコストが上昇したが、類似団体平均を下回っている。公債費は、平成24年度までは普通建設事業を抑制してきたことで地方債残高が減少したことにより低コストで推移してきたが、平成25年度以降、小中一貫校、図書館、消防庁舎建設、都市公園拡張などを実施したため、平成28年度以降上昇に転じ、今後も増加が見込まれる。引き続き、慎重な地方債発行を心がけた財政運営を行っていく。諸支出金は、低コストで推移している。前年度繰上充用金は、近年計上していない。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
人件費は、定員適正化計画に基づく職員数の抑制を図ってきたことなどにより、類似団体平均よりも低くなっている。物件費は、臨時職員の増加による賃金の増や、委託料や事務機器借上料が増加傾向にあるなど、全体として増加したことにより、人口1人当たりのコストは上昇しているものの、現在も類似団体平均を下回る数値となっている。消費税率の引上げもあり、今後もコストの増加が見込まれることから、経費の節減に努める。維持補修費は、公共施設の老朽化に対応していることから、平成28年度以降増加傾向にあり、平成30年度からは類似団体平均を上回る数値となった。今後も施設の適正な維持管理、予防保全による経費の節減に努める。扶助費は、高齢者人口割合の高さ及び市独自で65歳以上の運転免許を持たない高齢者に対するタクシー利用助成などを行っていることからコストが上昇傾向にあり、類似団体平均を上回る数値となっている。補助費等は、市独自の転作達成促進事業補助金が増加傾向にあるが、消防業務などその他の業務について、直営で行っているものが多く、一部事務組合等への負担金が少なかったため、平成30年度決算までは類似団体平均と比べ低コストとなっていたが、令和元年度から広域による清掃センター建設事業に伴う一部事務組合負担金が発生したことにより補助費等が大幅に増額し、類似団体平均を上回ることとなった。清掃センター建設が完了すれば、建設事業費負担金は減となるため、コストの減少が見込まれるが、その後は公債費及び維持管理に係る負担金が発生してくるため、類似団体平均と比べて過大なコストとならないよう注視する必要がある。普通建設事業費は、更新整備が増加傾向にあり、全体でも類似団体平均を超える状況が続いている。公共施設の老朽化による更新事業の増加がうかがえるが、建設事業に当たっては、可能な限り国庫補助金や交付税措置のある地方債を活用するなど、将来の財政負担を極力抑制しながら実施しているところである。公債費は、平成24年度まで普通建設事業を抑制してきたことで地方債残高が減少し、コストの減少傾向が続いていたが、平成25年度以降、小中一貫校、図書館、消防庁舎建設、都市公園拡張などを実施したため、平成27年度以降増加に転じており、今後も増加傾向は続くものと見込まれる。引き続き、慎重な地方債発行を心がけた財政運営を行っていく。積立金は、類似団体平均を下回る数値で推移している。出資金については、主に企業会計の建設改良費に係る出資金であり、類似団体平均を下回る状態が続いている。貸付金については、例年同程度のコストで推移しているものの平成28年度以降類似団体平均を上回る状態が続いており、類似団体平均が減少傾向にあることによるものである。繰出金は、類似団体平均よりも低コストで推移してきたが、国民健康保険事業、公共下水道事業、介護保険事業、後期高齢者医療への繰出金が増加傾向にあるため、平成30年度に類似団体平均とほぼ同程度となり、令和元年度には上回ることとなった。今後も高齢化の進展により増加傾向が続くものと見込まれる。
実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)
分析欄
財政調整基金については、令和元年度は、磯原中学校建設事業、清掃センター建設事業、災害復旧事業等に一般財源を要したことから、積立額と繰入額の差引き約814百万円の取り崩しを行ったことから、前年度末に比べ基金残高が減少した。実質収支については、平成29年度までは6~8%で推移してきたが、平成30年度は普通交付税の減額や生活保護費、認定こども園施設型給付費などの扶助費、企業会計や特別会計への繰出金の増額などにより減少した。令和元年度には、普通交付税の増額や財政調整基金やふるさと応援基金繰入金の増などにより6%台に回復した。実質単年度収支については、平成30年度実質収支が平成29年度実質収支よりも減額となったため、標準財政規模比-6.19%となったが、令和元年度については、実質収支が平成30年度実質収支よりも増額となったことにより-5.82%となった。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)
分析欄
過去において、連結実質赤字比率を計上したことはなく、令和元年度も黒字となっており、一般会計における実質収支の増加により、黒字幅もわずかながら拡大している。水道事業会計においては、浄水場の更新事業の本格化に伴い、平成30年8月から料金改定を行っており、引き続き健全な経営に努める。工業用水道事業は、料金収入の減少に伴い、資金剰余金が減少傾向にある。その他の事業については、概ね平成30年度と同程度の黒字幅となっている。
実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄
公債費は、平成24年度まで普通建設事業を抑制してきたことから地方債償還額が減少傾向にあったが、平成25年度以降に実施してきた小中一貫校、図書館、消防庁舎建設、都市公園拡張などに係る地方債の償還が始まったことにより、平成28年度以降増加傾向に転じた。公営企業債の元利償還金に対する繰入金は、落ち着きを見せてはいるものの、市民病院建設に係る企業債償還繰出金は続くため、大きな減額はないと予想される。組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等については、減少傾向が続いていたが、令和元年度から一部事務組合を設立し、広域による清掃センター建設事業を実施していることから、今後は公債費に係る負担金が発生するため、増加に転じることが見込まれる。今後も公共施設老朽化対策は続くが、将来に負担を残さないような地方債管理を念頭に置き、財政運営に努める。
分析欄:減債基金
減債基金残高のうち、実質公債費比率の算定に用いる満期一括償還地方債の償還の財源として積み立てた額はない。
将来負担比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄
一般会計等における地方債の現在高については、近年減少傾向にあったが、消防庁舎、図書館、学校施設等の建設事業及び茨城国体のためのテニスコート整備事業の実施により、増加傾向が続いている。公営企業債等見込額は、公共下水道整備事業及び市民病院建設に伴う一般会計負担分があるため高い水準となっている。組合等負担等見込額については、減少傾向が続いていたが、広域での清掃センター建設に係る組合債の発行により、令和元年度は増加に転じた。退職手当負担見込額は、職員数抑制の効果により減少傾向が続いている。今後は、将来負担比率(分子)が増加することが予想されるため、過度な将来負担が発生しないよう心掛けた財政運営等を行っていく。充当可能財源等については、財政調整基金を着実に積み増してきたため、充当可能基金が安定していたが、令和元年度には中学校建設事業や清掃センター建設事業、災害復旧事業等多額の一般財源を伴う事業の財源に充てるため財政調整基金の取り崩しを行ったことなどにより、充当可能基金が減少している。今後も、少子高齢化の進展等に伴う経常経費の増加が見込まれ、一般財源が厳しい状況となることが予想されるため、引き続き適正な基金の管理に努める。
基金残高に係る経年分析(2019年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)国体の終了に伴い、国体実行委員会の精算による余剰金を国体開催記念スポーツ振興基金に積み立て、新たに交付決定を受けた東日本大震災復興交付金基金に積み立てたほか、環境保全基金などは積立を行ったが、東日本大震災復興推進事業に充当するため復興交付金基金を約196百万円、一般財源不足に対応するため財政調整基金を約814百万円取り崩したことから、基金全体で965百万円の減額となった。(今後の方針)今後は、公債費や扶助費などの経常経費の増加に伴い、一般財源が厳しい状況になることが予想されることから、財政調整基金及び減債基金を適正に管理する。しかしながら、今後は、津波避難道路整備事業、防災集団移転跡地整備事業などの東日本大震災復興交付金事業の進ちょくに伴う復興交付金基金の取崩しを行う予定であるため、基金全体では減額となる見込みである。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)磯原中学校建設事業、清掃センター建設事業、災害復旧事業などを実施したため、多額の一般財源を要したことから814百万円の取崩しを行った。(今後の方針)今後は、公債費や扶助費などの経常経費の増加に伴い、一般財源が厳しい状況になることが予想される中で、新型コロナウイルス感染症の影響による市税等の減収も見込まれることから、一般財源不足に対応するため、適正な基金管理に努める。
減債基金
減債基金
(増減理由)小中一貫校建設事業債償還に充てるため、16百万円の繰入を行ったことにより減少した。(今後の方針)平成25年度以降に実施した消防庁舎、図書館、小中一貫校、都市公園拡張などの大規模建設事業に係る地方債償還が生じるなど公債費の増加傾向が続くことから、その償還の一部に活用予定である。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・東日本大震災復興交付金基金:東日本大震災からの復興事業・環境保全基金:市民の健康と生活環境を保全するための施策・復興まちづくり基金:東日本大震災からの復興に向けて実施する市民生活の安定、地域コミュニティの再生、地域経済の活性化等を目的とした復興まちづくりの推進・ふるさと応援基金:ふるさとの教育又は文化の振興、福祉又は少子化対策、自然環境の保全、産業の振興、医療の充実に関する事業・瓦葺利夫人材育成基金:次代を担う有為な人材の育成に資する施策(増減理由)・東日本大震災復興交付金基金:東日本大震災復興交付金73百万円を積み立てたものの、津波避難道路整備などの復興推進事業に充てるため196百万円を取り崩したことによる減・環境保全基金:環境保全関係負担金受入金の積立等により13百万円の増・復興まちづくり基金:津波被災者住宅再建事業費補助金に充当するため、26百万円を取り崩したことによる減・ふるさと応援基金:ふるさと応援寄附129百万円を積み立てたものの、磯原中学校建設事業等に充てるため154百万円を取り崩したことによる減・瓦葺利夫人材育成基金:奨学金等支給事業に充当するため5百万を取り崩したものの、瓦葺利夫氏からの寄附10百万円を積み立てたことによる増(今後の方針)・東日本大震災復興交付金基金:復興推進事業の進ちょくに伴い、取崩しを行う。・環境保全基金:環境保全関係負担金受入金を積み立てながら、環境保全に資する事業への活用を図る。・復興まちづくり基金:東日本大震災からの復興に向けて実施するまちづくり事業への活用を図る。・ふるさと応援基金:ふるさと応援寄附を積み立てながら、寄附の目的に応じた事業に充当する。・瓦葺利夫人材育成基金:時代を担う優位な人材の育成に資する施策への活用を図る。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
グラフ中の平成29の値46.4%は54.2%の誤りである。令和元年度の有形固定資産減価償却率については、公共施設への新規投資より資産の減価償却が上回った結果、前年度に比べ増加したが、類似団体平均を下回る水準となっている。今後も、公共施設等総合管理計画及び公共施設マネジメント計画に基づき、適正な公共施設管理に努める。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
近年実施した老朽施設の更新等が相次いでいることから、地方債現在高は増加傾向にあり、将来負担額が増加している。全国平均、類似団体平均及び茨城県平均を上回る状況となっており、経常一般財源等の額に対し、将来負担額がやや大きくなっていることが考えられることから、今後も事業費の圧縮や国県支出金の活用による起債の抑制及び財政措置の有利な地方債の発行に努めるとともに、適正な基金管理に努め、過度な将来負担を発生させない財政運営を心がけていく。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
グラフ及び表のH29の有形固定資産減価償却率46.4%は、54.2%の誤りである。将来負担比率は増加傾向にあり、令和元年度は類似団体と比べて75.2ポイント高くなっている。一方で、令和元年度の有形固定資産減価償却率は類似団体よりも3.1ポイント低くなっている。これは、近年、老朽化した図書館や消防庁舎の建替えを実施したほか、小中学校の統廃合による新校舎を建設したことなどにより、地方債現在高が増加する一方で、老朽化した施設の更新が進んだためである。今後も、施設老朽化の対策を行っていく必要があるため公共施設等総合管理計画及び公共施設マネジメント計画に基づき、適正な公共施設管理に努め、将来世代へ過度な負担を残さないようにする必要がある。老朽化施設の更新時期が到来しており、一時的に将来負担比率が増加しているものの、将来的には公共施設等の維持管理に要する経費が減少することが見込まれる。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債費比率は、平成24年度まで公共施設整備事業を抑制し、地方債発行を抑制してきたため、比較的低い水準で推移してきたが、平成25年度以降に実施した消防本部庁舎移転建設、関本町小中一貫校建設、図書館建設等に係る地方債償還額が増加してきたことから、平成29年度に増加に転じ、平成30年度以降も上昇を続けており、令和元年度は類似団体と比較しても0.7ポイント高くなっている。また、将来負担比率についても、平成25年度以降実施した建設事業に係る多額の地方債発行により増加傾向となり、令和元年度は類似団体と比較して75.2ポイント高くなっている。今後も、公共施設の老朽化への対応は引き続き実施することとなるため、公共施設等総合管理計画及び公共施設マネジメント計画に基づき、適正な公共施設管理に努めるとともに、これまで以上に公債費の適正化に取り組んでいく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、認定こども園・幼稚園・保育所、公民館、道路、橋りょう・トンネルであり、低くなっている施設は、公営住宅、学校施設である。保育所については、昭和53年に建設した施設であり、減価償却累計額が大きくなっているためである。今後は、維持補修をしながら、適正な施設管理に努めていく。公民館は、昭和43~60年に建設した公民館(6箇所)であり、減価償却累計額が大きくなったためである。今後は、維持補修をしながら、適正な施設管理に努めていく。道路・橋りょう等については、現在、道路補修や橋りょう修繕に取り組んでいるところであり、引き続き老朽化対策を行っていく。一方、公営住宅は、東日本大震災以後、災害公営住宅を建設したこと及び雇用促進住宅を購入し、地域優良賃貸住宅として改修したことが要因と考えられる。既存の公営住宅についても、公営住宅長寿命化計画に基づき、計画的に老朽化対策を実施しているところである。学校施設については、小中一貫校の建設のほか、ほとんどの学校施設の耐震補強、大規模改修工事が終了したことで、類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が低くなっている。現在、2つの中学校の統合移転建設を実施しており、今後も引き続き老朽化対策に取り組んでいく。一人当たりの資産量は、全体としては類似団体と比べ少なくなっている傾向だが、公営住宅については、災害公営住宅及び地域優良賃貸住宅を整備したこともあり、類似団体と比べ多くなっている。
施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、一般廃棄物処理施設、保健センター・保健所であり、低くなっている施設は、図書館、消防施設である。一般廃棄物処理施設は、施設老朽化のため修繕を行いながら稼働しているところである。現在、隣接市である高萩市と広域で新施設の整備を進めており、今後は有形固定資産減価償却率の低下、施設管理コストの低減が見込まれる。保健センターについては、昭和59年に建設した施設であり、減価償却累計額が大きくなったためである。今後は、維持補修をしながら、適正な施設管理に努めていく。一方、図書館、消防施設については、平成27年度に新図書館、新消防本部庁舎を建設したことから、類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が低くなっている。庁舎は、有形固定資産減価償却率が令和元年度に類似団体平均を上回り、建設から30年程度経過していることから、大規模改修の必要がある。平成30年度、令和元年度には施設改修の設計を行っており、今後計画的に改修を実施する予定である。体育館・プール、福祉施設は、類似団体と比較して、ほぼ同程度の有形固定資産減価償却率となっている。今後は、公共施設等総合管理計画及び公共施設マネジメント計画に基づき、適正な公共施設管理に努める。一人当たりの資産量は、全体としては類似団体と比べ少なくなっているが、消防施設は、市民に対する研修等も実施できる会議室も有した消防庁舎となっていることなどから、類似団体と比べ多くなっている。
財務書類に関する情報①(2019年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末に比べ658百万円増加(+0.9%)した。金額の変動が大きいものは、事業用資産、インフラ資産及び基金である。事業用資産は、主に磯原中学校建設事業等により389百万円増加、インフラ資産は、主に北町関本中線整備などの道路整備工事により434百万増加し、基金は、財政調整基金の取り崩しにより830百万円減少した。資産総額の約96%が固定資産であり、これらの資産の更新には多額の費用を要することから、今後は公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設等の適正管理に努める。一方、負債総額は、地方債の増加により前年度末に比べ587百万円(+2.2%)の増加となっている。今後も、施設の老朽化対応が迫られるが、適正な地方債管理に努める。全体においては、資産総額が前年度末に比べ609百万円増加(+0.6%)した。水道事業会計及び市民病院事業会計において、現金預金及び未収金の減少により流動資産が減少したものの、水道事業会計において華川浄水場更新事業等により有形固定資産が増加したことにより、一般会計等に比べて資産の増加額は高い結果となった。負債については、地方債の増加により前年度末に比べ402百万円増加(+0.9%)した。連結においては、資産総額が前年度末に比べ3,243百万円増加(+3.2%)、負債総額は前年度末に比べ1,145百万円増加(+2.5%)している。これは、高萩・北茨城広域事務組合として令和元年度から新ごみ処理施設の整備を広域で進めているためで、資産及び負債が増加した。
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
一般会計等においては、人件費が2,820百万円(14%)、物件費等が6,051百万円(31%)と経常費用(19,496百万円)の4割以上を占めている。物件費等については、公共施設の老朽化により、今後も維持補修費が増加することが見込まれるため、公共施設等の適正管理に努めるなど経費節減を図る。また、業務費用は、主に東日本大震災復興交付金返還金の減少によるその他費用の減少により、全体として前年度末に比べ636百万円減少の9,069百万円となった。他団体等への負担金や社会保障給付である移転費用は、主に高萩・北茨城広域事務組合建設事業負担金による補助金等の増加により、前年度末に比べ2,265百万円増加の10,427百万円(53%)となった。今後も高齢化の進展等により社会保障給付の増加が予想されるため、毎年実施している補助金見直しなどを継続して行い、経費抑制に努める。一方、受益者が負担する使用料及び手数料を含む経常収益は、814百万円となった結果、純経常行政コストは18,682百万円、また、災害復旧事業費や資産の除売却損益などの臨時損益を加えた結果、最終的な純行政コストは18,676百万円となった。全体では、業務費用は14,122百万円で水道事業、病院事業の業務費用が多くなっている。移転費用は17,213百万円で、主に、国民健康保険、介護保険の保険給付費を計上している。経常収益は、水道事業会計及び市民病院事業会計がそれぞれ増加したことにより、前年度末に比べ258百万円増の4,742百万円となったため、純行政コストは、前年度末に比べ1,009百万円増の26,653百万円となった。連結では、業務費用が前年度末に比べ622百万円減の14,794百万円、移転費用が前年度末に比べ2,158百万円増の21,897百万円経常収益が前年度末に比べ303百万円増の5,189百万円、純行政コストが前年度末に比べ1,168百万円増の31,613百万円となった。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、当年度の行政サービスを提供するための純行政コスト18,676百万円を賄う財源として、税収等及び国県等補助金が18,645百万円と下回っており、本年度差額としては純資産は32百万円の減少となった。資産の寄付等に伴う増額を含めると、純資産変動額は71百万円増加となったものの、経常収支比率が100%に近いことからも、純行政コストを賄う財源が厳しい状況になっている。今後も、より経費節減を図るとともに、引き続き、市税収入の確保等に努める。全体では純行政コスト26,653百万円に対し財源が26,721百万円で、純資産が前年度末に比べ207百万円増加した。国民健康保険事業会計において税収等が減少し、純行政コストが減少したため、一般会計等に比べ純資産変動額は大きくなっているが、概ね一般会計等と同様の傾向となっている。連結では、純行政コスト31,613百万円に対し財源が33,518百万円で、純資産が前年度末に比べ2,098百万円増加している。純資産の変動が他会計よりも大きくなっているのは、茨城県後期高齢者広域連合において、税収等の後期高齢者交付金や国県支出金が増加し、財源が5,884百万円増加したためである。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は、業務収入が税収等収入及び国県補助金収入が増加したことにより1,121百万円、固定資産への当市キャッシュフローである投資活動収支は、水産業共同利用施設復興整備事業補助金等に対する東日本大震災復興交付金基金の基金取崩収入が皆減となったこと等により前年度末に比べ1,534百万円減の▲1,341百万円、財務活動収支は726百万円となり、結果として、資金収支のトータルは507百万円となり、資金残高は1,344百万円となった。財務活動収支は、地方債の発行収入が償還支出を上回り、投資活動収支に充当されており、また、移転費用の支出の増加による業務活動収支の不足に対しては、投資活動収支の基金取崩により充当している。全体では、業務活動収支が1,965百万円、投資活動収支が▲2,305百万円、財務活動収支が749百万円となり、資金収支は409百万円、資金残高は2,819百万円となった。一般会計等に比べ期末資金残高が前年度末に比べ▲98百万円となったのは、業務活動収支において、水道事業会計及び市民病院事業会計において、本年度資金収支がマイナスとなったこと、投資活動収支において、水道事業が華川浄水場更新事業を実施していることが挙げられる。連結では、業務活動収支が2,012百万円、投資活動収支が▲695百万円、財務活動収支が721百万円となり、資金収支は2,038百万円資金残高は5,324百万円となった。全体会計に比べ資金が増加しているのは、高萩・北茨城広域事務組合のごみ処理施設整備資金が含まれるためである。
財務書類に関する情報②(2019年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
住民一人当たりの資産額が類似団体平均と比較して下回っているのは、一定期間において、公共施設整備を抑制したため、その間の固定資産形成が少なかったことが要因と考えられる。今後は、公共施設老朽化に伴う施設更新等が見込まれるため、比率は上昇する傾向になると予想される。歳入額対資産比率は、ごみ処理施設建設事業に係る震災復興特別交付税の増等により地方交付税が3,385百万円増加し、歳入総額が増額したため、比率として大きく減少した。資産総額と歳入総額のバランスを見る指標として、今後どちらかが急激に増減する場合に財政上の対応が求められるため、引き続き経年で比較していく必要がある。有形固定資産減価償却率は、前年度と同様、類似団体平均と同様の数値となっており、類似団体と同程度の施設老朽化の程度と考えられる。今後は、公共施設の老朽化がさらに進むことから、公共施設等総合管理計画に基づいた公共施設等の適正管理に努める。
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
純資産比率が、類似団体平均と比較して下回っているのは、平成26年度以降、大規模公共施設整備を行ったことにより、資産の増加に対して、市債の発行が償還を上回っていることによる負債の増加が要因と考えられる。それに伴って、社会資本等の形成に係る将来世代の負担を示す将来世代負担比率は、類似団体平均と比べ高くなっている。今後も、施設の老朽化対応が迫られるが、地方債発行を抑制するなどの適正な地方債管理に努める。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
職員採用の抑制を進め、職員数の削減に取り組んできたことから、平成29年度までは、住民一人当たり行政コストが類似団体平均と比べて大きく下回っていたが、令和元年度は類似団体を上回った。これは、主に清掃センター建設事業負担金や社会保障給付費の増加によるものである。清掃センター建設事業負担金については、当該事業が終了する5年間の一過性のものであり、当該事業の終了後は減少するものと考える。しかしながら、障害者自立支援給付費などの社会保障給付が増加傾向にあるため、資格審査の適正化等も重要となる。その他、施設老朽化に係る維持補修費の増も予想されるため、引き続き、経費削減を意識した行政運営に努める。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
住民一人当たりの負債額は、引き続き類似団体平均を上回る結果となった。これは、一定期間抑制していた公共施設整備について、平成26年度以降、大規模公共施設整備を行ってきたことにより、比率が増加傾向にあることによるものである。基礎的財政収支は、磯原中学校建設事業や小中学校空調設備整備事業など投資活動における公共施設整備の支出が増加したことにより、前年度に引き続きマイナスとなった。また、公共施設整備に当たり地方債を発行することで基礎的財政収支がマイナスになることから、今後も、施設の老朽化対応が迫られる中で、地方債発行を抑制するなどの適正な地方債管理に努める。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、平成29年度まで、類似団体平均に比べ若干上回っている状況にあったが、令和30年度以降は、行政サービス提供における直接的な負担の割合は比較的低くなっている。令和元年度は、扶助費が障害者自立支援給付費、児童扶養手当費等が増額、公債費が臨時財政対策債や近年実施した教育施設整備、消防庁舎建設等の償還額が増額し、経常費用が増加となったため、類似団体平均を下回る結果となった。今後も、経常経費の節減に努めるとともに、引き続き使用料等の徴収率向上に努め、受益者負担の適正化を図る。