地域において担っている役割
市内で唯一の療養病床を有し、地域の一次救急から慢性期までの初期医療を行うとともに、訪問診療や数多くの介護施設の嘱託医を担っている医療機関である。また、病院で患者送迎バスを運行し、無医地区等の住民の受療機会の確保も図っている。
経営の健全性・効率性について
①平成29年度は、4月から8月までの入院患者の大幅な減少が影響し、5年間で最も低くなっており、類似病院平均値より大きく下回っている。②類似病院平均値は上回っているが、季節による入院患者数の変動により、効率的な収益を得ることができず、平成29年度は5年間で最も低くなっている。③類似病院平均値より低いが、経常収支の悪化に伴いH26以降徐々に高くなってきている。④療養病床を運営していることから、類似病院平均値より高くなっているが、医師数の減などの影響で年々低くなってきており、これが経営状況悪化の要因ともなっている。⑤療養病床の入院患者数が約40%を占めており、入院単価が低いことから、平均値が類似病院より低くなっている。⑥外来患者のうち、診療単価の低い皮膚科の患者割合が高いことから、類似病院の平均値より低くなっている。⑦類似病院平均値より低くなっており、効率的な運営であるといえる。⑧類似病院平均値より低くなっており、効率的な運営であるといえる。
老朽化の状況について
①類似病院平均値より高く、年々増加傾向にあることから老朽化が進んでいると判断する。今後は、計画的な改修等を図っていく必要がある。②類似病院平均値より高く、医療機器等の老朽化が進んでいると判断する。現在、診療に影響は出ていないが、今後は、医療機器の計画的な更新等を進めていく必要がある。③類似病院平均値より低く、適切な投資と考えている。
全体総括
患者数が減少したことにより、経営状況が悪化してきている。圏域からの患者流出が大きいことから、引き続き受療動態などの分析や、医療・介護関係機関との情報交換などにより、地域ニーズの変化を的確に捉え、それに合わせた受け入れ体制の整備を行うことによって、患者数の確保を図っていく必要がある。