地域において担っている役割
複数の診療科を持つ救急等も担当する総合病院として、新型コロナウイルス関連業務を含め広範囲に住民の安心な生活に寄与しています。
経営の健全性・効率性について
経常収支は、新型コロナウイルスの感染拡大以来一層の悪化傾向にあり、該当する新型コロナ関連補助金を収入しても抜本的な改善にはつながらず、依然として一般会計からの繰り入れにより収支の安定化を図っています。しかし先行き好転の兆しはなく、小規模自治体では近々に負担に耐えられなくなると予測します。
老朽化の状況について
建設後23年を経過し、建物内各所において根幹的な修繕を要するケースが頻発しています。新築改築は論外ですが、現在の財政状況では応急手当の域を超える修繕は不可能なため、一部撤去閉鎖等の思い切った手段も必要であると思われます。
全体総括
現在新型コロナウイルス関連業務に忙殺されつつも、医師の世代交代の時期を迎えており、改革プラン等については総じて形骸化しつつあります。この状況下で病院の必要性はしっかりと証明されたと考えますが、今後においての改革は総花的ではなく、病院の形態・根本的な在り方、収支から見たコストパフォーマンスに照らし、不必要と捉えるならば大胆に縮小する等の果敢な改善策が必要です。反面、必要とされる住民が存在する限り、地域における医療の拠点として、希求に即した病院として存続させていく意味はあります。