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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
平成26年度の財政力指数は0.60となっており、昨年度より0.01上昇している。標準的な税収入の伸びなどにより基準財政収入額は堅調に推移してる一方で基準財政需要額は微増のため、同指数も微増の状況となっている。その指数は類似団体のほぼ平均に近い状況で、さらに全国平均、沖縄県平均を上回っている。とはいえ、財政的には極めて厳しい状況であることから、今後も引き続き財源確保に努めることで自立し、安定した財政運営を目指すこととしたい。
平成26年度の経常収支比率は89.2%と昨年度を1.4%下回り、2年ぶりに90%を割った。要因としては、財政力指数にも表れているように税収が増えたことによる経常的一般財源の増加の影響が考えられる。これまで上昇傾向が続いてきた同比率ではあるが、一時的とはいえ低下に転じたことは評価したい。しかし、引き続き経常経費の中でも扶助費や公債費の上昇圧力が止まらない状況は変わらず、さらには類似団体を0.8%、県平均からは2.8%上回っていることから、経常経費であっても規模縮小や、危機感を持って事務事業の見直しをするなどして、経常経費の削減を図っていかなければならないと考えている。
本町の人口1人当たり人件費・物件費等決算額は、平成26年度で99,148円となっており、昨年と比べて10,015円の増加となっている。一方で類似団体、県平均、全国平均と比べると下回っている状況である。これは、他団体と比較して職員数の適正化が進み、人件費が抑えられていることが要因のひとつとなっていることが考えられる。今後も民間委託や指定管理者制度の導入などにより、コスト削減に努めていきたい。
類似団体平均より2.0上回り、全国町村平均より3.0上回っている状況が近年続いている。今後、国や民間の給与水準の動向を見ながら、そして住民の理解が得られるよう適正化に努める。
類似団体と比べ1.7人少ない状況であり、全国、県平均ともに下回っている。これは、これまで取り組んできた定員管理適正化計画による効果である。今後は引き続き効率的、効果的な組織運営に努めるとともに、適正な定員管理に努めていく。
昨年度と比較して0.4%の減となっているが、類似団体と比べ1.1%上回っており、全国平均と比べても0.8%高い。これは、元利償還金の額が減少傾向にあった反面、標準財政規模は年々微増してきたことが影響していると思われる。将来負担比率にもあるように、大型事業の借入金償還額が3年据置後、本格的に始まることにより、今後上昇していくことが予想される。それを見据えたうえで、計画的な地方債発行を通して償還額の平準化及び実質公債費比率の上昇が急激にならないよう注視していくこととする。
昨年と比べ18.5%下がっており、将来負担の改善傾向がうかがえる。これは、充当可能財源が大幅に増加したことが影響している。しかし、類似団体平均値より72.1%も上回っており、全国平均や沖縄平均をもかなり上回っている。地方債の現在高も庁舎等複合施設建設事業など大型事業の影響により高止まりの状況となっていることから、今後は公債費等義務的経費の削減をはじめとする行財政改革はもちろんのこと、充当可能基金への積立も視野に入れつつ改善に努める。
人件費については、類似団体平均値と比較して0.5上回っているが、昨年とほぼ同様の推移を示している。全国平均や沖縄県平均と比較してもほぼ同じ水準といえる。従って今後もこれを維持することとしたいが、経常収支比率が90%近くを推移していることを鑑みると、適正な定員管理や給与管理を徹底していく必要がある。
物件費については、ほぼ類似団体と同様に推移しているが、数値は平成26年度に0.8上昇している。その理由としては、総合行政(電算)システム使用料が大幅に増加したことによる影響となっている。また、新庁舎等複合施設のひとつである町民交流センター運営事業が新規で立ち上がったことも大きい。今後、急激な変化とならないようこれを維持するべく、適正化を図っていきたい。
扶助費については毎年のように増加しており、これが財政を圧迫している大きな要因となっている。しかし、今回扶助費が低下した原因としては、経常的経費である児童手当費などの減と考えられる。県平均と比べて下回っているが、今後も増加が続くことが予想されることから、各種扶助費の事業内容を細かく精査し、適正化を図る必要はないか検討する必要がある。
その他の内容としては、主に繰出金となるが、平成26年度は昨年度と比べて0.5の増となっている。その理由としては、介護給付費繰出金や下水道事業特別会計繰出金の増によるものである。各特別会計には、引き続き財政需要の高いことが見込まれるため、安易に繰出金が増加することのないよう適切に対応するよう求めていく。
補助費については、ほぼ類似団体と同様に推移しており、数値も平成26年度に0.4減の状況である。その理由としては、東部清掃施設組合負担金や東部消防組合負担金の減によるものである。しかし、沖縄県平均より高い水準にあるうえ、今後は最終処分場建設を所管する一部事務組合など、他の負担金の動向に不透明要素があることから、引き続き注視をしていくこととする。
公債費についてはこれまで低下傾向であったが、平成26年度は増加に転じた。今後、庁舎等複合施設建設事業の元金3年据置後の償還開始を境に上昇する見込みとなっており、ピークもこれからになると予想している。それを見据えたうえで、計画的な地方債発行を通して償還額の平準化及び公債費の上昇が急激にならないよう注視していくこととする。
公債費以外の経常収支比率を全体的にみると、各項目は類似団体平均とほぼ似通った状況ではあるが、扶助費だけはそれより2.0上回っている。本町の経常収支比率のポイントとして、扶助費の動向がカギを握っていると思われる。今後、同比率を安定させるには、扶助費をいかに抑制し安定させるかが課題といえる。
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