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2010年度
人口の推移
財政比較分析表(2022年度)
財政力
財政力指数の分析欄
経常収支比率は類似団体内で3位となっている。公債費については村内中学校の統合事業等により、平成30年度、令和元年度と多額の地方債の新規発行を行っており、これらの償還が令和4年度より開始される。このため高利率の地方債については、繰上返済や借換えの検討を行い、経常経費の抑制に努める。また、沖縄振興一括交付金に関連する事業や、公共施設の維持管理に関連する経費として物件費が高い傾向にあるため、委託料の適正化等、経常経費の抑制を検討する。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
前年度に比して44,225円増加し、類似団体内でも下位である。要因としては人件費よりも物件費の伸びによるところが大きく、特に「ふるさとづくり応援寄附金業務代行委託料」は令和3年度が315百万円であったが、令和4年度は791百万円まで増加した。今後も、委託費用の適正化や、個別計画に従った公共施設のマネジメントを行い、経常経費の抑制に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
前年度に比して44,225円増加し、類似団体内でも下位である。要因としては人件費00りも物件費の伸びによるところが大きく、特に「ふるさとづくり応援寄附金業務代行委託料」は令和3年度が315百万円であったが、令和4年度は791百万円まで増加した。今後も、委託費用の適正化や、個別計画に従った公共施設のマネジメントを行い、経常経費の抑制に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
前年度から変わらず96.3であり、類似団体平均と同程度になっている。今後も類似団体等の動向に注視しながら、給与の適正化に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
行財政集中プラン(平成17年度~平成21年度)により退職者不補充等を実施を行っているが、類似団体平均・沖縄県平均・全国平均を上回っている状況である。観光立村である本村の特性として、観光産業やOIST関連による流入人口の増など、多様化する村民ニーズにより、職員数の抑制が厳しい状況にはあるが、業務の体制、効率化等を検討し住民サービスを低下させることがないよう、今後も適正な定員数の維持に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率は横ばいで推移している。ただし、近年は大型ハード事業に関連する多額の起債が続いており、今後は公債費の増加が見込まれる。起債の抑制に取り組み、引き続き安定した公債費負担の維持に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
充当可能財源等が将来負担額を上回る状況が続き、将来負担比率はマイナスとなっている。今後も計画的な地方債借入・償還の実施、基金の積み立てによる充当可能財源等の増加を図り、財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)
人件費
人件費の分析欄
前年度に比べ0.3ポイント増加したものの、類似団体平均及び沖縄県平均よりも低い水準にある。今後も増加傾向となることが見込まれるが、類似団体平均の維持に努める。
物件費
物件費の分析欄
前年度と比して3.9ポイントの増となり、類似団体平均との乖離幅も大きくなっている。公共施設が多く、それにかかる指定管理等の委託業務が多いことから、委託料の占める割合が高い状態となっている。特に「ふるさとづくり応援寄附金業務代行委託料」は令和3年度が315百万円であったが、令和4年度は791百万円まで増加した。今後は、個別施設計画に基づく公共施設の適正化等に取り組み、経費の削減に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
前年度と比して、1.1ポイントの増加となり、類似団体の平均を0.7ポイント上回っている。本村では今後は子育て支援等の拡充を検討しており、その影響から費用増が想定されるため、引き続き、公立保育所の民営化等を検討し、コスト削減に努める。
その他
その他の分析欄
前年度と比して、0.4ポイントの増となったが、類似団体平均を下回っている状態が続いている。今後も公共施設の適正化等に取り組み、コストの削減に努める。
補助費等
補助費等の分析欄
前年度と比して、0.5ポイント増加となった。引き続き団体等への補助金についてもチェック機能を強化し、コスト縮減に努める。
公債費
公債費の分析欄
類似団体平均及び沖縄県平均よりも低い水準にあるが、前年度に比べ0.6ポイント増加した。大型ハード事業に関連して平成30年度、令和元年度にかけて行った起債償還が令和4年度以降に開始されたことが要因であると考えられる。新規発行の抑制や減債基金・公共施設整備基金の活用に取り組むことで公債費の抑制に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
前年度と比して、6.6ポイントの増となったが、類似団体平均、沖縄県平均、全国平均は下回っている。今後も経常経費を抑制し、適正な財政運営に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
・衛生費については1人あたり61,185円となっており、前年度と比較して1,793円減少し、類似団体32位となった。令和2年度までに一般廃棄物最終処分場整備事業が終了したことにより、減少しているものと考えられる。・総務費については1人あたり494,984円となっており、前年度と比較して97,902円増加し、類似団体1位の状態が続いている。令和4年度は、基金積立やふるさと納税に係る委託料支出を行っている。今後も、各種計画に基づき事業の見直し等を行い、健全な行財政運営に努めていく。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
・維持補修費については、前年度と比較して1人あたりのコストが314円減少するとともに類似団体平均を下回っている。ただし、老朽化が進んだ公共施設は複数あることから、今後は個別施設計画に沿った更新を行い、予算の平準化を図る。・普通建設事業費(うち新規整備)については、前年度と比較して1人あたりのコストが4,700円の減少であるとともに、令和元年度から減少傾向にある。これは村内中学校の統合整備事業等、大型ハード事業が終了したことが要因である。ただし、今後は清掃施設等の更新も検討されていることから、個別施設計画に沿った更新を行い、予算の平準化を図る。・物件費については、1人あたりのコストが234,408円と、上昇傾向にあり、類似団体内で上位となっている。これは、ふるさと納税事務手続きにかかる委託料等が考えられる。・積立金については、1人あたりのコストが248,315円と、上昇傾向にあり、類似団体内で上位となっている。令和4年度は、恩納村公共施設整備基金や恩納村ふるさとづくり応援基金を中心に積み立てられた。
実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)
分析欄
令和4年度については財政調整基金積立が行われ、令和3年度に比べ増加している。令和4年度時点では標準財政規模の34.7%の積立となっており、今後も適正なバランスを保持しながら戦略的に積立・取崩を行う。実質収支額については、歳入歳出差引の増に伴って増加した。今後も、事業の見直し等、行財政改革を推進し、健全な行財政運営に努めていく。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)
分析欄
全会計で黒字の状態が続いており、健全な財政状況にあるといえる。一般会計は令和2年度と比較して2.68ポイント増加している。国保、下水道、後期高齢の特別会計については、一般会計からの繰入金により、黒字を維持しているが、下水道事業は継続整備中であり、供用開始区域においては引き続き接続普及率の向上に努め、使用料の徴収等により適正な運営を図る。
実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄
いくつかの既発債の償還が終了したために元利償還金は減少している。令和2年度決算までで大規模な建設事業が完了したことから、今後は地方債の発行を抑制する期間として財政運営に取り組む。下水道事業特別会計は整備中の為に、元利償還金に対する繰入金が増加している
分析欄:減債基金
満期一括地方債の償還の財源として積み立てた額又は、理論償還額に係るものはない。
将来負担比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄
統合中学校整備事業や万座毛周辺活性化整備事業による新規発行債があった為に、令和元年度にかけ地方債の現在高が大幅に増加したものの、償還が進み令和4年度時点の地方債残高は減少している。上記2つの大型事業が令和元年度に完了したことから、今後は起債の抑制ならびに充当可能基金の積み立てを積極的にを行い、適正な財政運営に努める。下水道事業特別会計に係る公営企業等繰入見込額は下水道事業が完了するまで増加する傾向にある。
基金残高に係る経年分析(2022年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)固定資産税及び村民税等の歳入増により公共施設整備基金281百万円の積み立てをおこなった。また、ふるさとづくり応援寄附金のうち、1,850百万円をふるさとづくり応援寄附金基金に積み立てた。ふるさとづくり応援寄附金を活用した事業実施に充てるため1,238百万円を取り崩した。基金全体では947百万円の増加となった。(今後の方針)・今後も公共施設更新に備え、公共施設整備基金、財政調整基金への積み立てを優先的に行う。・「恩納村中長期財政計画(後期)」に基づいた、基金の積立・維持を目指す。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)528百万円の積み立てを行った一方で、各事業の裏負担等に充てるため383百万円を取り崩した。(今後の方針)財政調整基金については、他の基金とのバランスを考慮し積み立てていく。
減債基金
減債基金
(増減理由)積立・取崩しがないため増減はなし。(今後の方針)現在、繰上償還の効果は低いため検討していない。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・公共施設整備基金:恩納村の公共施設の整備、大規模修繕に要する資金を積立てるための基金・恩納村ふるさとづくり応援基金:恩納村の発展を願い応援しようとする寄附者からの寄附を積立てるための基金。(寄附金の使途)①自然景観の維持。再生及び地域振興に関する事業②子育て支援及び健康づくりに関する事業③青少年の育成に関する事業(増減理由)・公共施設整備基金:村内小学校の屋内運動整備等に対する財源として66百万円を充当した。令和4年度中に281百万円を積み立て、年度末残高は2,676百万円千円となった。・恩納村ふるさとづくり応援基金:前年度に引き続きふるさと納税が好調であり、令和4年度は1,850百万円を積み立てた。令和4年度基金残高は1,409百万円となった。(今後の方針)・公共施設整備基金:令和2年度策定の個別施設計画で見込まれている公共施設の更新費用への備えとして、今後も優先的に積立を行う。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
類似団体、全国、沖縄県平均よりも低い水準にある。これは、本村の保有する建物系施設の約9割が建築後30年未満の施設であることが要因だと考えられる。また、令和4年度は、水産物加工流通施設の附属設備取得や建物に係る台帳修正等の影響から有形固定資産減価償却率は減少している。今後も公共施設個別計画や公共施設等総合管理計画等に沿った公共施設(ハコモノ)に対するマネジメントを進め、計画的な予防保全を図る。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
類似団体、全国、沖縄県平均よりも低い水準にある。また、令和2年度までは恩納統合中学校整備事業や万座毛周辺活性化整備事業にかかる地方債の新規発行により、上昇傾向にあったものの、令和4年度は地方債残高を圧縮しつつ基金積立を行うことができたため本指標は改善している。上記2つの大型事業が令和2年度までに完了したことから、今後は起債の抑制ならびに充当可能基金の積み立てを積極的に行い、適正な財政運営に努める。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
水産物加工流通施設の附属設備取得や建物に係る台帳修正等の影響から有形固定資産減価償却率は減少している。過年度の大型事業に伴う地方債も発行しているが、地方債等の将来負担額に比べ、充当可能基金等の充当可能財源が上回っているため、将来負担比率0となっている。今後は起債の抑制ならびに充当可能基金の積み立てを積極的に行い、適正な財政運営に努める。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債比率が横ばいであるが、元利償還金がほぼ横ばいとなっていることが要因の一つと考えられる。また、将来負担比率は0となっているが、今後も起債の抑制ならびに充当可能基金の積み立てを積極的に行い、適正な財政運営に努める。また、公共施設等の更新については、「公共施設等総合管理計画」や「公共施設個別計画」の方針に沿って、優先順や必要性について検討の上で取り組むこととする。
施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
いずれの資産区分も有形固定資産減価償却は類似団体平均よりも低い水準にある。とりわけ学校施設においては、類似団体平均に比べ有形固定資産減価償却率が大きく下回っており、かつ一人当たり面積が大きい。これは、令和元年度にうんな中学校(恩納統合中学校)が完成したためである。本村の学校施設は避難所指定されていることから、「恩納村公共施設個別計画(長寿命化計画)」では施設重要度が最も高い、施設重要度Ⅰに設定している。ただし、いずれの資産区分も減価償却率自体は上昇傾向にあることから、今後も適切に施設の維持管理を行い、延命化を図っていくるほか、将来の人口や財政の規模にあった公共施設の適正化(適正量、適正配置)を行い、維持管理費用や更新費用等の削減を図っていく。
施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
本村における「体育館・プール」に該当する施設は体育館が3棟、「市民会館」は恩納村コミュニティセンターの1棟である。4棟の整備から30年以上が経過しており、有形固定資産減価償却率が類似団体、全国、沖縄県平均を上回っている。これらの施設は、2021年3月に策定した、「恩納村公共施設個別計画(長寿命化計画)」にて、長寿命化改修計画を立てており、今後も利用者の安全を第一に、予防保全を行っていく。「一般廃棄物処理施設」について、最終処分場浸出水処理施設が令和2年度に供用開始され、令和3年度より減価償却費が計上され始めている。一般廃棄物処理施設については、劣化調査結果を踏まえ、個別計画で施設建替えの方針となった施設もあるが、全て自らが整備・保有していこうとする考え方を前提とせず、近隣市町村等との共同運営も検討していく。
財務書類に関する情報①(2021年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
一般会計等の資産総額は、前年度末から1,476百万円の増加(2.9ポイント)となった。特に増加したのは公共施設整備基金である点で、将来の公共施設老朽化リスクに備えることができた。一般会計等の負債総額は、前年度から332百万円減少(▲5.7ポイント)しているが、負債の減少額のうち最も金額が大きいものは、地方債の減少(206百万円)である。今後も将来の公債費負担を踏まえた計画的な起債等、地方債の適正管理に努める。全体について、資産総額は前年度末から2,319百万円増加(3.7ポイント)し、負債総額は前年度末から42百万円減少(▲0.5ポイント)した。特に下水道事業特別会計では農業集落排水に係る資産形成が行われている影響で資産総額が増加した。連結について、資産総額は前年度末から2,262百万円増加(3.5ポイント)し、負債総額は前年度末から91百万円減少(▲0.9ポイント)した。このうち資産の増加については一般会計と下水道事業特別会計に係る要素が大きく、今後も全体区分までの資産の推移に注意する。
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
一般会計等行政コスト計算書の経常費用は8,336百万円となった。今後も大きな金額の計上が予定されるのは減価償却費(1,131百万円、前年度比146百万円)であり、純行政コストの18.5%を占めている他、コストの増加額としても最も大きい。本村では年間1,131百万円のペースで資産の老朽化が進んでいるとも言えることから、今後は大規模修繕事業に着手するなど、公共施設等の適正管理に努めることにより、経費全体(トータルコスト)の圧縮に努める。全体では、最終的な純行政コストは一般会計等と比べて1,552百万円多くなっている。特に下水道事業会計では委託料や使用料等の増加が見られ、前年度から106百万円ほどのコスト増につながっており、引き続き高いコストがかかると見込まれている。連結では、最終的な純行政コストは一般会計等と比べて3,501百万円多くなっている。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等や国県補助金等からなる財源(7,499百万円)が純行政コスト(6,109百万円)を上回っており、本年度差額は1,391百万円となっているため、純資産残高は最終的に1,808百万円のプラスとなった。その意味で、まちの純粋な資産が増えたと考えられ、あまり起債に頼らない資産形成や費用支出を行うことができたと考えられる。全体では、一般会計等と比べて財源が2,107百万円増加した。ただし、人件費や物件費をはじめとした純行政コストも増加するため、全体純資産変動計算書における本年度差額は1,946百万円となり、純資産残高は最終的に2,362百万円変動した。また連結では、一部事務組合等の歳入等が按分の上で含まれることから、一般会計等と比べて財源が4,052百万円増加した。一方で純行政コストも増加するため、連結純資産変動計算書における本年度差額は1,941百万円となり、純資産残高は最終的に2,354百万円変動した。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
一般会計等資金収支計算書における業務活動収支は1,286百万円であったが、投資活動収支については固定資産の整備や基金の積立及び取崩を行った結果▲957百万円となった。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから▲238百万円となった。業務活動収支のプラスで投資活動・財務活動収支のマイナスを賄うことができており、資金繰りの面でも大きな問題はなかったものと考えられる。また、地方債の償還も進んでいる点で財政の健全性・安定性を確保している。全体では、業務活動収支は1,516百万円、投資活動収支は▲1,414百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから▲88百万円となった。連結では、業務活動収支は1,599百万円、投資活動収支は▲1,481百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから-124百万円となった。とはいえ、その大半は一般会計資金収支計算書における計上額であることから、今後も連結対象会計・団体の状況に注意を払いながらも、一般会計の収入支出構造バランス維持を最優先に自治体経営を実施する。
財務書類に関する情報②(2021年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は、類似団体平均を大幅に上回っており、その差は年々増加傾向にある(令和3年度決算は前年度に比べ11.9億円の増)。その意味で住民サービスの土台となる資産が充実しているともいえるが、とりわけ有形固定資産には老朽化のリスクがあることから、公共施設等総合管理計画や個別施設計画に基づく施設保有量の適正化に取り組む。歳入額対資産比率については、類似団体平均を上回るとともに経年で見ても増加している。これは歳入が減少したにも関わらず基金を中心に資産総額が増加していることによる。資産の増加要因は主に基金であることから、将来の備えに資するものであるが、今後の公共施設更新リスクに備え歳入規模と資産規模のバランスについて検討を進めることとする。有形固定資産減価償却率については、類似団体より低い水準にあるものの、前年度より2.1ポイント上昇している。他団体と比べ公共施設に係るリスク度合いは全体的には低いと考えられるが、個別の公共施設においてはその限りでないことから、随時点検を行い早期修繕による事故防止を進める。
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
純資産比率は類似団体平均よりも高く、経年で見ても純資産が増加したため前年度から0.9ポイント増加している。今後も安定した自治体経営を行うため、起債の抑制と歳出の最適化を進止める。将来世代負担比率は、類似団体平均を下回っている。新規に発行する地方債の抑制を行う等、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは類似団体平均を下回っており、前年度から見ても減少しているが主な要素としては補助費等の減(特別定額給付金の減)が考えられる。ただし、令和元年度と比較しても減少していることからその他経常的な費用の圧縮も進みつつあると考えられる。今後もDX化の推進等、さらなる事務の効率化や最小コストによる行政サービスの提供を進める。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は類似団体平均を下回っており、前年度から見ても3.1万円減少している。これは人口が微増したことと地方債残高が減少したことが理由である。基礎的財政収支も、投資活動収支の赤字分が基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた業務活動収支の黒字分を下回ったため1,517百万円となり類似団体平均を上回っているほか、プライマリーバランスが4年ぶりにプラスに転じた。このことからも、令和3年度は基金の取り崩しや起債に頼らない行財政運営が行えたものと考えられる。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体よりも大幅に高くなっているが、これは財産貸付収入(土地)が経常収益に計上されていることによる。今後は行革やDX化を進めさらなる経常費用の圧縮を行う。