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2012年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2019年度)
財政力
財政力指数の分析欄
人口減少や少子高齢化,外海離島という地理的な要因等から財政基盤が弱く,類似団体平均よりも低くなっている。財政基盤強化のため町税等の収入確保対策の強化や経常経費の削減などに取り組む。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は前年度と比較して0.5ポイント悪化しており,依然として類似団体平均より高い状態となっている。令和元年度決算の経常収支比率が増加した理由として,平成30年度決算では,新庁舎建設事業があり一時的に経常収支比率が改善されたが,庁舎建設事業が終了したため,令和元年度決算は増加している。経常経費の大きな割合を占める公債費については,平成29~30年度の元利償還のピーク以降は減少するが,平成29年度から開始された新庁舎建設事業に伴い,多額の地方債を発行している。令和2年度から5年間を「第2期財政健全化対策(集中)期間」とし,引き続き経常経費の削減に取り組む。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
類似団体平均と比較して低くなっており,財政健全化の取り組みとして物件費等の抑制に取り組んできた成果であると考える。本町独自の要因として,外海離島という地理的要因から旅費が類似団体と比較して高くなっている。今後も引き続き経常経費削減の取組みが必要である。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
類似団体平均と比較して低くなっており,全国平均及び全国町村平均よりも低い。これまでも国家公務員の給与制度に準じた適正な運用を行ってきたが,今後も人事院勧告等に基づく給与制度の運用と定員適正化に取り組む。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
類似団体平均と比較して多くなっている。要因として町独自の施設である和泊町実験農場を有していることや,空港管理事務所を有していること,こども園を直営で運営していることなどが考えられる。これまでも,指定管理者の導入やごみ収集業務及び町有線テレビの一部業務(自主放送業務)等の民間委託を実施しているが,今後は,直営施設における目的の達成状況や利用状況について分析を行い,類似施設の統廃合や民営化等について検討する。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率については,前年度から0.5ポイント悪化しているおり,依然として類似団体平均より高くなっている。令和元年度では,平成11年度から償還を開始した港湾整備事業債(伊延港改修工事),平成20年度から償還を開始した過疎対策事業債(体験交流施設・地域イントラネット・公共下水道事業等)の償還が終了した。公債費の償還のピークを平成29~30年度に迎えたが,平成29年度から着工した新庁舎建設事業で11.6億の地方債の償還も開始されたことから,実質公債比率の急激な低下は見込めない。今後も引き続き,新規地方債発行抑制に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担比率は前年度と比較して9.3ポイント減少しているが,依然として類似団体平均より高い状況である。主な要因として,防災行政無線デジタル化事業や公営住宅建替事業などで多額の地方債を発行している中で,平成29年度から実施した新庁舎建設事業により11.6億の地方債を発行したためである。今後は,過去に整備した公共施設等の長寿命化等が課題となってくることから,公共施設等総合管理計画などに基づき,将来負担の増加することのないよう計画的に取り組む。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費の割合は類似団体平均と同額となっている。職員数が多いのに人件費が同等ということは,ラスパイレス指数が低いことと,これまで取り組んできた定員管理適正化の推進の成果であると推測される。令和2年度から会計年度任用職員制度の開始により人件費が増大すると思われる。今後とも,施設の民営化や統廃合等を検討し人件費の抑制を図る。
物件費
物件費の分析欄
物件費は類似団体平均より低くなっており,経常経費削減の効果である。消耗品費の一括調達や新庁舎でのコピー機の共同利用などに取り組み,更なる経常経費削減を図る。
扶助費
扶助費の分析欄
前年度より1.8ポイントも増加している。要因としては,高齢者人口の増加や障害福祉費の増加が要因である。町独自の子ども医療費助成制度などにより扶助費については今後も増加が見込まれることから,扶助費の動向について注視し,町単独扶助費についても自己負担基準の見直しなどを検討する。
その他
その他の分析欄
前年度と比較して0.8ポイント悪化しており,要因として国民健康保険特別会計と介護保険医療会計の増額が主な要因である。公共下水道施設・農業集落排水施設の長寿命化事業や機能強化事業が実施されていることから,今後も繰出金が増加することが予想される。医療費の抑制や下水道使用料の見直しなどにより財政基盤の強化を図り,繰出金の抑制に努める。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等については,前年度よりも2.2ポイント改善されており,類似団体平均よりも低くなっている。今後は,社会保障関連経費の増加が見込まれる。また,町単独補助金については,補助事業の内容について庁内関係課と協力して精査し,必要に応じた増減を行うほか,補助団体の自立を促す取り組みも併せて実施していく。
公債費
公債費の分析欄
公債費の割合は類似団体平均より0.1ポイント以上高くなっている。過去に実施した大型の公共事業の財源として発行した地方債の元利償還が主な要因である。財政健全化の取り組みとして新規地方債の発行抑制に取り組んでおり,地方債残高は年々減少し改善傾向にあるものの新庁舎建設事業の償還が開始され,公債費の急激な低下は見込めない。今後とも,新規地方債発行を抑制しながら適切な財政運営を行う。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外の費目については,類似団体平均よりも低いことから,今後とも物件費の抑制や町単独補助金の見直し等の経常経費の削減に今後も努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
目的別歳出の分析欄
議会費,民生費,労働費,農林水産業費,土木費,公債費,諸支出金が類似団体平均よりも高くなっている。主な要因として,議会費は,外海離島という地理的要因から旅費が類似団体と比較して高くなっている。民生費は,高齢者人口の増加や障害福祉費が年々増加傾向にあり要因となっている。労働費は,シルバー人材センターへの委託事業の増,農林水産業費は奄美群島振興交付金による施設整備事業や輸送コスト支援等の農業振興事業の増,公債費は,新庁舎建設事業,公営住宅建替事業及び防災無線デジタル化事業などの大型公共事業の実施に伴う元利償還金の増加などが挙げられる。今後の見込みとして,総務費は防災関連事業費等により増加,民生費は少子高齢化及び障害福祉費の増加,商工費は地方創生推進事業等の影響により増加が見込まれる。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
性質別歳出の分析欄
人件費・扶助費・公債費・繰出金の住民一人当たりのコストが類似団体平均より高くなっている。主な要因は,人件費については,本町が離島であるため人口1,000人あたりの職員数が類似団体平均より多いこと,扶助費について高齢者人口の割合が高くなっていることや町独自の子ども医療費助成制度の導入及び障害福祉の充実,公債費については,新庁舎建設事業や有線テレビデジタル化事業等のために発行した地方債の元利償還金の増加,繰出金については,国民健康保険特別会計,介護保険医療会計,農業集落排水事業,及び公共下水道事業特別会計等の特別会計繰出金の増である。その他の費目については類似団体平均よりも低くなっており,維持補修費は類似団体平均よりも大幅に低くなっている。今後,公債費は,償還が進んでいくため徐々に減少していく見込である。その他の経費については、第8次行財政改革大綱に基づき公有財産の有効活用化や民間委託の推進に取り組み,財政健全化を図る。
実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)
分析欄令和元年度においては財政調整基金を取り崩して予算編成を行った結果,実質収支額は黒字となっている。なお,令和元年度の財政調整基金残高については,財政健全化の取組みを実施したことによる実質収支の黒字拡大に伴い,取崩し額を上回る歳計余剰金を積み立てたため,前年度比で増加している。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)
分析欄黒字額は,全体として昨年度より減少したが,黒字額については5年前と比較して改善傾向である。令和元年度決算については,和泊町介護保険特別会計の伸びが大きくなった。しかし,特別会計への繰出金や公債費も依然として高い状況である。和泊町下水道事業特別会計・和泊町農業集落排水事業特別会計において,既存施設の機能強化事業が実施され,多額の費用を要し一般会計からの繰出金の増加が懸念される。和泊町下水道事業特別会計・和泊町農業集落排水事業特別会計においては,平成30年度に経営戦略を策定し経営健全化に取り組むとともに,一般会計においても,町税の徴収強化と使用料等の見直しによる収入確保策に取り組み,財政健全化を図る。
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実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄実質公債費比率の分子は,36百万円の増となり,一般会計の元利償還金が前年度よりわずかに増加している。今後は,平成22年度から平成27年度に実施した公営住宅建て替え事業の元利償還が順次開始され,平成30年度から新庁舎建設事業に対する地方債の元利償還が開始されており,今後とも,新規地方債の発行抑制に努める。
分析欄:減債基金減債基金残高のうち,実質公債比率の算定に用いる満期一括償還地方債の償還の財源として積み立てた額は無し。
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将来負担比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄各種起債の償還が進んだことから,将来負担比率は前年度より改善した。今後も継続して財政健全化に取り組む。また,基金については,財政調整基金は現在の積立額を維持し,土地改良事業基金等の特定目的基金については積極的な積立を行い,令和3年国営土地改良事業完了時の地元負担金の軽減を図る等,基金の目的に合わせて活用する。
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基金残高に係る経年分析(2019年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・財政調整基金については,決算剰余金から10,000千円の積立を行い増加した。・国営沖永良部土地改良事業(地下ダム整備)に係る地元負担金の支払い準備のための基金「土地改良事業基金」に19,400千円を積み立てを行い増加した。・「和泊町新庁舎建設基金」から,新庁舎を含む公共施設全般の維持管理に充てるため「和泊町公共施設等総合管理基金」と名称を改め35,000千円繰入れを行った・全体として5,400千円の減となった。(今後の方針)・財政調整基金については現在の積立額を維持し,特定目的基金への積み立てを増やしていく。特に,令和3年度に完了する国営沖永良部土地改良事業の地元負担金の軽減を図るため,土地改良事業基金に多く積立ができるように努める
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)・財政調整基金については,決算剰余金から10,000千円の積立を行い増加した。(今後の方針)・感染症対策や大規模災害等への対応について十分に行える金額として,現在の積立額を維持していく。
減債基金
減債基金
(増減理由)・減債基金については,決算剰余金から1,000千円の積立を行い増加した。(今後の方針)・減債基金を活用した地方債の償還予定は無いが,将来に対する備えとして計画的に積立を行う。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・和泊町公共施設等総合管理基金:新庁舎をはじめとする公共施設の維持管理に関する経費・和泊町土地改良事業基金:国営沖永良部土地改良事業(地下ダム事業)の地元負担金に関する経費・和泊町奨学基金:奨学資金の貸付・和泊町農業振興基金:農業振興を図るため,団体及び個人等が行う事業へ助成・和泊町ゆりのふるさと基金:個性豊かで活力あるふるさとづくり事業への活用(増減理由)・和泊町公共施設等総合管理基金:新庁舎の維持管理等に充てるため35,000千円繰入・和泊町土地改良事業基金:令和3年度に完了予定の国営沖永良部土地改良事業(地下ダム事業)地元負担金に充てるため19,400千円積立・和泊町奨学基金:4,000千円の繰入・和泊町農業振興基金:200千円の積立・和泊町ゆりのふるさと基金:ふるさと納税寄付金の増により5,300千円繰入(今後の方針)・和泊町公共施設等総合管理基金:公共施設等の長寿命化・統廃合等へ活用を図る。・和泊町土地改良事業基金:事業完了まで毎年度定額を積み立て,負担金支払い時の財政負担の軽減を図る・和泊町奨学基金:現在の基金残高を維持する・和泊町農業振興基金:現在の基金残高を維持する・和泊町ゆりのふるさと基金:町単独の様々な事業への積極的な活用を行う(例:乳児用品購入費助成事業,エラブ産牛で育むわどまりの子事業等)
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は類似団体と同水準である。本町は,公共施設等総合管理計画及び個別施設計画を策定済みであり,総合管理計画において公共施設施設における総床面積の30%削減を目標としている。個別施設計画策定に際して,各施設の老朽化状況や利用状況等の調査を行い,今後の施設方針について検討を行った。個別計画に基づいた長寿命化や統廃合,民間譲渡等について計画的に進める。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
地方債の償還は順調に行われているが,債務償還可能年数は,依然として類似団体と比較して高い水準にある。今後,公共施設の維持管理や国営土地改良事業の完了(令和7年度)に伴う基金繰入をする見込みである。また,会計年度任用職員制度の開始に伴い,債務償還比率は上昇すると思われる。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
有形固定資産減価償却率は類似団体と同水準であるが,新庁舎建設,公立学校施設及び公営住宅等のインフラ整備を重点的に行った結果,将来負担比率は高くなっている。公立保育所などは,有形固定資産減価償却率も80%以上となっており,資産額の高い施設の減価償却が進んでいる。今後は,消防拠点施設や各集落公民館の立替により,有形固定資産減価償却率は低くなると予想され,起債等の償還も順調に進んでいることから,将来負担比率も低くなることが予想される。今後とも,公共施設等総合管理計画等に基づき統廃合や民間譲渡を進めていく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率及び実質公債比率とも類似団体平均よりも高くなっている。類似団体平均よりも高くなっている要因として,平成20年度に整備した地域情報通信基盤施設や道路・下水道事業等の生活基盤の整備に多額の地方債を発行したためである。平成26年度決算において,将来負担比率及び実質公債比率とも県内で最も高い数値になったことから,平成27年度から5年間を財政健全化対策(集中)期間として,新規地方債の発行抑制や経常経費の削減に取り組み,結果として将来負担比率及び実質公債比率とも改善してきた。しかしながら,平成30年度に新庁舎建設事業を実施したため,今後,両指数が悪化することが見込まれるため,令和2年度からの5か年間を第二期財政健全化対策(集中)期間として,新規起債の発行額を6億円(臨時財政対策債を含む)と設定し,引き続き財政健全化に努める。
施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)
施設情報の分析欄
公営住宅・港湾・漁港の有形固定資産減価償却率は類似団体よりも低くなっている。公営住宅については,建築年度の古いものから順次立替えや長寿命化を実施し,港湾についても長寿命化計画に基づき施設の長寿命化を行っている。公民館,認定こども園等は,類似団体より高くなっている。公民館については令和元年度に解体を行い,旧議会棟へ機能を移転したが,議会棟自体も老朽化が進んでいるため,高い数値となった。認定こども園施設については,町内の全ての施設が建築から35年以上経過しているが,個別施設計画策定時に実施した状況調査等からも施設の劣化等は若干見られるが,将来的には,幼保一元化による設備整備等も計画されていることから,大規模な改修工事は行わず適正な維持管理を実施していく。道路,橋りょう,学校施設については,類似団体と同等であり,道路については,国の補助事業を活用し児童生徒の安全面を考慮しながら計画的に改良舗装を実施しいている。一人当たりの面積が類似団体平均より広い施設が多く存在するが,これは,本町の地理的な特殊性が関係しているが,今後は,公共施設の統廃合や民間譲渡,新たに建設する際は複合施設とするなど,公共施設全体の面積削減に取り組む。
施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)
施設情報の分析欄
体育館(柔剣道場),図書館が類似団体よりも高くなっている。図書館については,施設の老朽化が進み耐震性にも問題があることから機能移転や複合化を検討していく。体育館(柔剣道場)については,建設から40年以上が経過しており,定期的な点検活動を行いながら有効に利用していく。一般廃棄物施設,保健センター,消防施設については,有形固定資産減価償却費率が類似団体平均よりも低くなっているが,住民福祉の向上には必要不可欠な施設であることから,施設の定期点検や維持管理を計画的に実施し長寿命化を図る。庁舎については,新庁舎の完成に伴い有形固定資産減価償却費率が低くなった。今後は,老朽化の進んだ施設の機能移転や民間譲渡等を検討し,公共施設の適正管理に努める。
財務書類に関する情報①(2019年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等において資産・負債ともに減少した。資産の要因としては、旧西原字公民館,旧中央公民館及び旧和泊町待合所の解体工事等に伴い,資産が△692百万円減少した。また、負債の要因としては、新規地方債の借入が減少し,地方債の償還も順調に進んでいることから、負債が△320百万円減少した。今後は、資産・負債ともに減少する見込みである。過去に整備した公共施設の維持管理や長寿命化等に多額の費用を要することから,令和元年度には、公共施設等の適正管理を目的とした基金を創設しており、公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づき、施設の長寿命化や統廃合を進めるなど適正管理に努める。全体・連結においても、資産・負債とも減少となっている。
2.行政コストの状況
一般会計等の行政コストのうち、経常費用の減価償却及び支払利息の占める割合が大きくなっている。これは,過去に公共施設やインフラ整備を重点的に取り組んできた結果,固定資産が多いことや,整備のために多額の地方債を発行したことが要因である。財政健全化に向けた経常経費の削減の取組みは継続しているが,H30年度決算と比較し,人件費及び物件費が増加したことにより,純行政コストは127百万円の増となっている。全体では、一般会計同様、人件費が増・物件費が増になったことにより,純行政コストは115百万円の増となっている。連結では、連結対象となる民間企業の事業収益が計上されているが,一部事務組合等の負担金・補助金が影響し、純行政コストは71百万円増加している。
3.純資産変動の状況
一般会計全体・連結の全てにおいて、純資産が前年度から減少している。これは,純行政コストが前年度と比較して,127百万円増加していることと、国県等補助金が36百万円の減等が要因である。今後とも、純資産比率の増加に向け、経常経費の削減による純行政コストの削減と財政健全化に向けた自主財源の確保のため、地方税をはじめとする未収金の徴収強化対策やふるさと納税の強化を行い純資産変動計算書においての財源の増加に努める。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は736百万円であったが、投資活動収支については新庁舎建設事業が終了したこの影響により△431百万円と減少した。財務活動収支は地方債の発行額が償還額を大きく下回ったことから△391百万円となった。財務活動収支については、地方債償還額が新規発行額を大幅に上回っており改善傾向にある。今後とも地方債残高を抑制する取り組みを継続する。全体では,水道事業会計・公共下水道事業会計・農業集落排水事業会計において,地方債償還額が新規発行額を大幅に上回っており、財務活動収支が△602百万円となっている。連結では、沖永良部衛生管理組合や沖永良部与論地区広域事務組合が地方債の償還のみとなっており、財務活動収支が△721百万円となっている。
財務書類に関する情報②(2019年度)
1.資産の状況
①住民一人あたり資産額は類似団体平均を大きく下回っているが、これは道路等の敷地のうち取得価格が不明なものが多く存在することが要因である。②歳入額対資産比率は、類似団体平均を下回っているが、これは,H30年度は新庁舎建設事業にともない、地方債の発行を行ったことが要因であったが,令和元年度は、地方債の発行が少なかった為,歳入総額が減少し,資産が減少したため、歳入対資産比率が0.5ポイント増加した。③有形固定資産減価償却率については類似団体平均を若干下回っている。これは,学校施設等の更新が全て完了していることや、老朽化した町営住宅等の建替えを計画的に行ってきたためである。公共施設の更新等については,公共施設等総合管理計画等に基づき計画的に実施していく。
2.資産と負債の比率
④純資産比率は類似団体平均を下回っており,主な要因として資産計上されない事業に充当した地方債(過疎債ソフト事業)の発行額(109百万円)が多いのが影響している。純資産比率を高めるため、経常経費削減に取り組む。⑤将来世代負担比率は,類似団体平均を大きく上回っているが、これまで積極的に行ってきたインフラ整備やH30年度に実施した新庁舎建設事業が要因である。今後は、将来世代の負担軽減のため公共施設等総合管理計画に基づいた計画的な整備や長寿命化及び統廃合を検討する。
3.行政コストの状況
⑥住民一人当たり行政コストは類似団体平均より若干高くなっている。町が保有する4つの保育園のうち1か所は民間委託を行っているが,町内には保育所等の運営を行える事業者が他に無いため、残りの3か所については民間委託や指定管理者制度の導入が難しい状況である。また,タラソ沖永良部,有線テレビの維持管理費も増加傾向にある。今後とも、経営経費の削減に努めるとともに,早急にこども園等の統廃合も視野に入れ検討を行う。
4.負債の状況
⑦住民一人当たり負債額は類似団体平均を大きく上回っていあるが,過去の公共施設やインフラ整備等に多額の地方債を発行したことが要因である。今後は、財政健全化のため新規地方債の発行抑制に取り組む。令和元年度については、若干減少しした。基礎的財政収支の業務活動収支は、税収等の業務収入が伸び災害復旧事業費等の臨時支出が抑制され黒字となった。投資活動収支は、新庁舎建設事業の完了の影響により赤字幅が縮減された。今後も引き続き、自主財源の確保のため,地方税をはじめとする未収金の徴収強化対策やふるさと納税の強化を行い税収等の収入確保を図っていく。
5.受益者負担の状況
⑨受益者負担比率は類似団体平均と比較して低くなっている。公共施設の利用料等については,減価償却費などの試算の状況が計上された貸借対照表などの財務諸表を活用した施設別セグメント分析などの手法を用いて適正な価格となるよう見直しを行う。
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