経営の状況について
経営の健全性・効率性については、全般的には概ね良好な数値を示している。平成27年度の収益的収支比率については、全国平均と比較すると高い値を示している。これはFIT移行と発電施設の更新によるものである。本村では引き続きこの形態を維持していくこととしている。営業収支比率については全国平均と比較するとほほ同等の値を示しているが、発電所の売電開始が年度途中からであった事を鑑みれば、今後の数値について良好な結果が得られると推察している。平成26年度は各数値が平均値から大きく離れているが、これは更新工事による、施設の運転を停止したためである。発電所の更新により良好となった発電効率を今後も維持し、指標値の向上に努めていく。
経営のリスクについて
経営のリスクについては全般的には概ね良好な数値を示している。平成27年度の設備利用率、修繕費率については、共に、全国平均と比較すると低い値を示している。これは平成26年度に発電所施設の更新工事が完了し、修繕費の大幅な減少とFIT移行による収入の増加によるものであり、本村の電気事業における経営のリスクは最少であると推察する。企業債残高対料金収入費率については初期投資に要する経費について企業債を活用せず、村の一般会計を長期借入れを行い、電力料収入で分割して支払っているため、企業債残高対料金収入比率が算出されない。FIT収入割合については100%となっているが、FIT適用終了(平成47年6月)後の事業のあり方については、現時点で方針は定まっていないが、H30年度までに様々な可能性を調査し、FIT終了による電力料収入の変動リスクも視野に入れ、今後の方針を検討していく。今後も計画的な施設更新を進めるとともに、震災等における被害の極小化に努めていく。
全体総括
平成27年度における全体の各数値については、全国平均と比較すると良好な値を示している。また、平成27年度から該当するFIT収入割合も、初年度から全国平均以上の値を示している。これは更新工事と、FIT移行により、今後の経営において良好な状態を維持していると推察している。本村における今後の課題としては、FIT期間終了後に収入割合の下落が想定されるため、平成29年度を目処に策定を予定している経営戦略のなかで現状に甘んじることなく効果的な事業運営に努め、経営状況を更に高めていく。