経営の健全性・効率性について
熊本地震からの復旧・復興はおおむね完了したが給水人口の減少、並びに企業債の償還等、課題は山積している。平成28年度以降の分析数値は、地震の影響で一部異常値があったものの、今後は安定するものと見込まれる。各表の分析は次のとおりである。①経常収支比率は、熊本地震からの給水人口の減少に加えて被害施設等の更新を終えたことで、企業債償還並びに原価償却の増加により悪化。これに伴い一般会計補助金の受入により、単年度収支を黒字化していることによる。今後は料金改定を含めた経営改善を講じていく。③流動比率については、災害復旧事業に伴い流動負債が増加したことによる。④企業債残高対給水収益比率は災害復旧事業に伴う企業債借入により、今後増加が予想される。⑤給水人口の減少による。令和2年度に策定した経営戦略、並びに令和3年度策定予定の水道ビジョンを今後の事業経営に反映させていく。
老朽化の状況について
熊本地震により被災した施設の大部分は、復旧にあわせて更新をおこなったが、未だ耐用年数を超えた施設も多く、経営に与える影響を考慮しながら、計画的な整備を進めていく。
全体総括
熊本地震で被災した施設の復旧はおおむね完了したが、地震の影響による給水人口・収益の減少、災害復旧事業に伴う企業債、並びに有形固定資産の増加が見込まれることから、事業経営の中長期的な方向性を示す経営戦略を令和2年度において策定した。また、令和3年度において、今後10年の事業経営の在り方を示すため第2次水道ビジョンを策定する。