経営の健全性・効率性について
五島市下水道事業(漁業集落排水事業)は、五島市三井楽町高崎地区において実施しており(供用開始:平成14年9月1日)、現在、32世帯59人が利用している。同地区は、少子高齢化による人口減少が進み、このことにより、経費回収率や施設利用率が低下し、汚水処理原価は上昇傾向である。このような状況であるため、下水道料金の値上げや利用率向上の取り組みなどにより経営健全化を図るべきところであるが、利用料金については上水道料金との兼ね合いが、利用率向上については高崎地区以外の地域との位置関係(近隣地域との距離が遠い。)などがあり対応が困難な状況となっている。
老朽化の状況について
施設の供用から15年が経過し、設備の更新時期を迎えるところにきている。漁港内に設置された施設であり、塩害等による老朽化は年々進んでいるため、維持管理費の増加は避けて通れない状況である。
全体総括
漁業集落の生活環境の改善と公衆衛生の向上を目的とした事業の実施であるため、今後も事業は継続すべきと考えるが、独立採算は厳しく、市の一般会計の繰出しに依存する割合が年々高まっている。経営の健全化が急がれるところであるが、少子高齢化に伴う人口減少や施設の老朽化、立地等の悪条件が重なり、非常に解決困難な課題となっている。高崎集落の生活環境の改善と公衆衛生の向上のため、水洗化の普及率向上対策など取り組み可能なことから改善を行っていく。