公共下水道 漁業集落排水施設 簡易水道事業(法適用) 壱岐市民病院 簡易水道事業(法適用) かたばる病院
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長引く地方経済の低迷や少子高齢化に伴う人口減少により地方税等の自主財源の確保が難しい状況が続き、歳入の多くを地方交付税等の依存財源に頼った財政基盤となっており、財政力指数は類似団体内平均を大きく下回っている。今後は、事業の峻別により、投資的経費等を抑制し、歳出の徹底的な見直しを図るとともに、新たな自主財源の発掘による歳入確保に努めていく。
普通交付税合併算定替措置の段階的縮減が終了し、令和元年度から一本算定となったことから、年々経常収支比率が上昇する見込みであった。しかし、コロナウイルス感染症拡大に伴い、算定分子である経常の物件費及び扶助費等が抑制される一方、算定分母となる経常一般財源(地方消費税交付金・普通交付税等)が増加したことにより、結果として数値が前年度比4.2ポイント減少することとなった。今後は、令和2年度の国勢調査人口により、普通交付税算定の測定単位である人口の減少が見込まれるなど、経常一般財源の歳入見込みは厳しさを増していくことから、徹底した事務事業等の見直しを図り、経常的経費の歳出抑制に努めていく。
合併後15年を経過するが、未だに旧町ごとに多くの施設を有し、多くの施設の管理運営費を有しているため、類似団体内平均を大きく上回っている。なお、算出分母となる人口については急激な減少が続いている。今後は、公共施設等総合管理計画(個別施設計画)に基づく施設の統廃合・集約化を行うとともに、指定管理者制度等の活用による施設管理コストの削減に努めていく。
級別標準職務表の見直しにより、一定の昇給抑制が図られており、全国市町村平均と同程度に留まっており、長崎県下でも低い水準にある。今後も、国の人事院勧告を尊重した適正な職員の給与水準の確保に努めるとともに、壱岐市行財政改革「第4次」定員適正化計画に基づいた職員数の適正化に努めます。
人口減少が進行する中、人口1,000人当たりの職員数は増加傾向にある。これは、令和2年度までに多くの職員が退職する予定となっているため、平成29年度からこの退職分の補充に加え、前倒しして新規職員採用を行った結果、一時的に職員数が超過している状況のためである。
令和2年度単年度比率は減少したが、3ヵ年平均でみると、昨年に比べ、0.3ポイント増となっている。今後は、普通交付税の減少や庁舎耐震改修、葬祭場や小中学校の建設工事など大型事業にかかる合併特例債等の元利償還金の増加が見込まれることから、今後も実質公債費比率が上昇するものと考えられる。
前年度5.5ポイントの減となった。要因として、分子である地方債現在高が527,325千円減、分母である標準財政規模が約394,422千円増等が挙げられる。持続可能な財政基盤を確立するため、市債発行額を地方債の元金償還額以内に留めるように努め、将来にわたる負担の軽減を図るとともに、可能な限り地方債の繰上償還や基金への計画的な積立てを行っていく。
これまで物件費に算入されていたフルタイム及びパートタイム職員の報酬等が令和2年度の制度改正(会計年度任用職員制度)により、人件費に計上されることとなったため、人件費が増加し、経常収支比率は前年度比2.4ポイント増となった。
コロナウイルス感染症拡大に伴い、旅費や委託業務など経常の物件費が減少したことで、経常収支比率は前年度比2.5ポイント減となった。しかし、合併後15年を経過するが、未だに旧町ごとに多くの施設を有し、多くの施設の管理運営費を有しているため、他の類似団体内平均より高くなっている。今後、公共施設等総合計画に基づく施設の統廃合・集約化を行うとともに、指定管理者制度等の活用による施設管理コストの削減に努めていく。
令和元年10月から幼児教育・保育の無償化により、児童福祉費にかかる扶助費は増加しているが、新型コロナウイルス感染症の拡大により、保護費や障害者関連経費にかかる扶助費が減少したため、結果として、前年度比1.4ポイント減となった。なお、扶助費にかかる経常収支比率は類似団体内平均を下回っている。
その他の経費にかかる経常収支比率は、前年度比2.0ポイント減少し、類似団体内平均よりも下回っている。その他の経費の主なものとして、公営事業会計に対する繰出金が挙げられる。公営企業については独立採算の原則に基づき、今後も経営努力と経費の節減等を継続していくことにより、一般会計からの繰出金の抑制に努めていく。
補助費等にかかる経常収支比率は類似団体内平均を下回っており、前年度比0.2ポイント減少した。補助金については、補助金検討委員会の答申に沿った見直しを図るとともに、今後も公益性・必要性・妥当性・費用対効果について十分な検証を行い、適正化に向けた見直しに行っていく。
公債費にかかる経常収支比率は、利率見直し及び償還終了に伴う償還額の減少により、前年度比0.5ポイント減少した。今後は合併特例債による大型事業の償還を控えており、公債費負担の増加が懸念される中、交付税措置の有利な地方債の活用や繰上償還等の実施により、健全な財政運営に努めていく。
コロナウイルス感染症拡大に伴い、算定分子である経常の物件費及び扶助費等が抑制される一方、算定分母となる経常一般財源(地方消費税交付金・普通交付税等)が増加したことにより、結果として数値が前年度比3.7ポイント減少することとなった。今後は、令和2年度の国勢調査人口により、普通交付税算定の測定単位である人口の減少が見込まれるなど、経常一般財源の歳入見込みは厳しさを増していくことから、徹底した事務事業等の見直しを図り、経常的経費の歳出抑制に努めていく。
(増減理由)令和2年度末の基金残高は8,052百万円となっており、前年度から約127百万円の増加となっている。これは、財政調整基金で約250百万円、過疎地域自立促進特別事業基金約64百万円の積立が増加した一方で、合併振興基金で約193百万円、地域福祉基金で約2百万円の減などが主な原因である。合併前の旧4町がそれぞれ有し、現在も残っている複数の類似施設の管理運営を行っているため、多額の経費を要しており、施設の老朽化もあって、その経費は年々増加傾向にある。また、合併算定替による普通交付税の増額部分が段階的縮減により年々減少していく中で、新たな財源を確保することができずに例年実施している事業を廃止することもなく、SDGs・まちづくり協議会などの新たな事業を実施するため、財源不足に陥り、それを補うために多額の基金を取り崩すこととなっている。(今後の方針)毎年、慢性化した財源不足を補うために多額の基金を取り崩しており、このままでは柔軟な財政運営を行うことは難しくなっている。今後はより一層の歳入確保及び歳出削減に取り組むとともに、基金の積立てと取崩しが均衡した、財源不足を基金に頼らない財政運営に努めていかなければならない。
(増減理由)令和2年度末の基金残高は約1,304百万円となっており、前年度から約250百万円の増加となっている。これは決算余剰金が出たことから、後年度の財源不足に備えるため、財政調整基金に積み立てるものである。(今後の方針)財政調整基金の残高は概ね10~20%の範囲が適正とされており、今年度においてはその額を確保できている。近年、多発している自然災害や感染症対策などの臨時的財政需要に対応できるように、引き続き、財政調整基金の残高の確保に努める必要がある。
(増減理由)令和2年度末の基金残高は約766百万円となっており、前年度から約1百万円(基金利子のみ)の増加となっている。(今後の方針)柔軟な財政運営を行うためには、標準財政規模の30~40%程度は減債基金を保有する必要があると考えられる。令和5年度にかけて市債の償還等がピークを迎え、厳しい財政運営を強いられるが、この適正とされる基準に近づけられるように徹底した事務事業等の見直しを図り、公債費等の歳出抑制に努めていく。
(基金の使途)・合併振興基金:市民の連帯の強化及び地域振興を図るため。・ふるさと市町村圏基金:壱岐市の創造的かつ一体的な振興整備のため。・地域福祉基金:在宅福祉、健康づくり、民間活動の活発化等、市における地域福祉の向上を図るため。・過疎地域自立促進特別事業基金:壱岐市が実施する過疎地域自立促進特別措置法第12条第2項に規定する事業の財源に充てるため。・ふるさと応援基金:ふるさと壱岐を愛する者、壱岐市の未来に向けて応援する者から寄附された寄附金を適正に管理し、まちづくり事業に充てるため。・地域振興基金:市の地域振興に資する事業の財源に充てるため。・老人福祉施設整備基金:老人福祉施設の整備充実を図るため。・中山間ふるさと活性化基金:農地、水路、農道等の整備その他中山間地域における集落共同活動の強化に対する支援事業を行い、土地改良施設の機能を適正に発揮させるとともに、中山間地域の地勢を生かし、その活性化を図るため。・栽培漁業振興基金:本市沿岸における種苗放流の推進を図るため。・沿岸漁業振興基金:本市沿岸における沿岸漁業等の振興を図るため。・教育振興基金:市立小学校及び市立中学校の教育の振興を図るため。・松永記念館維持管理基金:松永記念館の維持管理運営資金に充てるため。・原の辻遺跡保存整備基金:考古学上貴重な遺跡である原の辻遺跡を保存し、整備するとともに、観光資源として活用し、市の活性化を図るため。・本庁舎建設基金:市本庁舎の建設に要する経費の財源に充てるため。・学校施設整備基金:学校施設の整備に要する経費の財源に充てるため。・森林環境譲与税基金:市が実施する森林の整備及びその促進に関する施策に要する経費の財源に充てるため。(増減理由)・本庁舎建設基金及び学校施設整備基金をそれぞれ50百万円ずつ積み立てているが、公立保育所の改修工事やまちづく協議会交付金等に対して地域振興基金(約106百万円)及び合併振興基金(約192百万円)等を取り崩したため、その他特定目的基金の残高が減少した。(今後の方針)基金残高(財政調整基金及び減債基金含む)が80億円を下回ることなく、その時々の社会情勢により必要に応じて基金の積立て・取崩しを行っていく。
本市の有形固定資産減価償却率は、類似団体・全国・長崎県のそれぞれの平均と比べて高い水準にあり、資産の償却(老朽化)が進んでいる状況にある。今後は、壱岐市公共施設個別施設計画に基づき、持続可能な公共施設マネジメントのために、公共施設の修繕や更新、集約化・複合化を推進していく。
本市の債務償還比率は、令和2年度については昨年度より減少しており、類似団体より若干低い状況にある。これは、令和元年度に比べ地方債の現在高が527百万円減少していること、また充当可能な基金が255百万円増加していることが挙げられる。今後ともこれまで以上に中長期的な視点に立った計画的な財政運営に努めていく必要がある。
類似団体平均と比較すると、将来負担比率は低い水準となっているが、有形固定資産減価償却率については約70%と高い水準となっている。今後近い将来、老朽化した施設の更新等による財政負担が懸念されるため、壱岐市公共施設個別施設計画に基づき、公共施設の効率的かつ効果的な管理運営に取り組むとともに、財政負担の平準化を図っていく必要がある。
本市の実質公債費比率及び将来負担比率は類似団体内平均よりも下回った数値で推移しているが、上昇傾向にある。上昇している主な要因として、令和元年度以降に大規模な施設改修・改築のために地方債を発行したこと、基金を取り崩したこと、普通交付税の合併算定替の段階的縮減が終了し、減少したことが挙げられる。さらに、今後も郷ノ浦港ターミナル整備事業や消防署指令台更新事業などの大型事業により、比率が上昇していくことが予想されるため、これまで以上に公債費の適正化に取り組む必要がある。
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