地域において担っている役割
当院は佐賀県の中部医療圏に位置し、地域の中核医療施設として、主に内科・外科・整形外科等の診療科目を掲げ地域に密着した病院事業を展開している。病床数は一般病床60床、療養病床45床の計105床であり、一般病床のうち6床は地域包括ケア病床としている。また、救急告示病院及び災害拠点病院等の指定を受け県中央部の中核的病院としての役割を担っている。
経営の健全性・効率性について
本年度も昨年に引き続き新型コロナウイルス感染拡大により入院患者数は入院延べ1,639人(前年比8.6%減)の減、外来延べ1,664人(4.7%減)の減と、ともに大幅に減少した。給与費対医業収益比率については、職員給与費は25,400千円増加し、医業収益は161,764千円減少したため割合は昨年より悪化し、69.3%となった。材料費対医業収益比率は、院内処方を行っており、薬品費が占める割合が高く、院外処方と比べると高くなる。
老朽化の状況について
当院の建物は病棟が昭和52年、診療棟が平成5年に完成をし病棟が病棟は築40年以上経過していることから有形固定資産減価償却率が69.3%と老朽化が進んでいる。機械備品減価償却率は、昨年度に引き続き高度医療機器の整備を行い73.3%となった。今後も引き続き維持管理及び医療機器の購入については、新病院の計画もあるので隣接市と協議が必要と考える。
全体総括
新型コロナウイルス感染拡大の影響や人口の減少などで厳しい経営状況が続いている。当院は築40年を経過し、将来的に患者数のピークアウトが予想される中、ともに建て替え時期を迎える小城市民病院と令和7年度に統合し、新病院を設置する予定である。両病院の医療資源を集約し、住民から求められる病院として、引き続き安定的な医療供給体制を構築していく。