地域において担っている役割
本院は佐賀県の中部医療圏に位置し、地域の中核医療施設として、主に内科・外科・整形外科等の診療科目を掲げ、地域に密着した病院事業を展開している。病床数は一般病床60床、療養病床45床の計105床であり、一般病床のうち6床は地域包括ケア病床としている。また、救急告示病院及び災害拠点病院等の指定を受け、県中央部の中核的病院としての役割を担っています。
経営の健全性・効率性について
患者数の減(入院患者数は対前年度比1.9%減、外来患者数は対前年度比4.5%り、医業収益は対前年度比30,9222.2%)費用は対前年度比21,0074%)の減となったものの、純損失は37,794千円の赤字となり、当年度未処理欠損金は37709病床利用率は療養病棟の患者数の減により、60.013職員給与費対医業収益比率は、職員給与費が対前年度比1.1%減により53.3%
老朽化の状況について
本院の建物は病棟が昭和52年、診療棟が平成5年に完成し、病棟は築40年以上経過していることから、有形固定資産減価償却率が62.6%老朽化が進んでいる。機械備品減価償却率は、今年度も高度医療の推進のため、医療機器の整備を行い59.7%維持管理については、平成26年度に防水及び外壁改修工事、平成27年度に空調改修工事を行った。また、消防法の改正に伴いスプリンクラーの設置義務が課されたことから、将来的に改築を含めた検討が必要である。
全体総括
患者数の減、医師及び看護師等の医療従事者の確保、施設の老朽化等、本院を取り巻く環境は厳しい状況である。また、本市は県内の中でも人口減少や少子高齢化が進んでおり、いち早く地域医療のあり方を見直す必要がある。平成27年3月に国(総務省)より「新公立病院改革プラン」が策定され、平成29年1月には多久・小城地区自治体病院再編・ネットワーク研究会より報告書が策定された。これらの報告を受け、平成29年3月に本院の果たすべき役割や方向性、病院のあり方等について示した「多久市立病院改革プラン」を策定した。今後は、同プランを基に経営改革を進め、地域住民に安定した医療を提供していきたい。