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基準財政需要額、基準財政収入額ともに増加したことにより、財政力指数は増減はなく、グループ内平均から0.01ポイント低い0.34となった。基準財政需要額の増は、臨時財政対策債振替相当額の減、基準財政収入額の増は、地方消費税及び法人事業税の増等が主な要因である。今後、国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会の開催をはじめとした将来の佐賀の発展のために必要な事業の実施により歳出の増加が見込まれるため、県税収入をはじめとする歳入確保対策の強化や徹底した歳出の見直し等を行うことで、安定的かつ弾力的な財政運営に取り組む。
経常収支比率は、都道府県平均、グループ内平均と同水準。令和5年度は、公債費の増など、経常的に支出される経費に充当した一般財源が増加したことにより、0.4ポイント増加した。今後、子ども・子育て支援の充実や医療・介護サービス保障の強化等により、社会保障関係経費が増加することや、公債費が引き続き高い水準で推移することが見込まれ、財政構造の硬直化が懸念されることから、「佐賀県行財政運営計画2023」に基づき、財政健全化を図っていく。
グループ内平均と比較して高い水準となっているが、これは人口規模が小さいため、住民一人当たりの人件費が類似団体と比較して多いことが主な要因である。引き続き、「佐賀県行財政運営計画2023」の取組にもある総人件費の適切な管理に基づき、効率的かつ機動的な人員配置により、限られた経営資源の効果的な活用を図る。また、職員給与等においては、国や他県の状況、社会情勢を踏まえ、適切な見直しを行う。
本県のラスパイレス指数は、前年から0.4ポイント減。平成27年度の給与制度の総合的見直し以降、国家公務員は、主に手当を引き上げることにより官民格差を解消したところ、本県は、主に給料を引き上げることで公民較差を解消することとしていたことから、給料のみを比較するラスパイレス指数は高止まりの状況が続いていた。その後、本県の給与改定が、国の改定率よりも低い率での改定となったことや組織の新陳代謝等により、逓減し、100以下の数値を維持している。
平成30年度以降、人口10万人当たりの職員数は微増し続けている。主な要因は、令和6年度に開催する国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会に向けて、任期付を含め、職員を積極的に採用しているため。令和5年度に大会に向けた体制が整ったところであり、大会終了後には、任期付職員の退職等により、職員数は減少する見込み。また、令和5年3月に策定した「佐賀県行財政運営計画2023」に基づき、社会経済情勢の変化や多様化・高度化する県民ニーズ、危機事象等に適切に対応するため、限られた経営資源(人員)を適切に管理し、定数管理の適正化に努める。
実質公債費比率は、都道府県平均、グループ内平均を下回っている。前年から0.8ポイント増加した主な要因は、過去に発行した財源対策債等の償還額が低減する一方、単独事業債等の償還額が増加したことである。今後は大型事業の実施に伴い発行した県債の償還が始まることにより公債費の増加が見込まれるため、30年償還の県債を発行し、公債費の平準化を図るとともに、後年度に財政措置のある地方債を活用するなど歳入確保対策の強化や徹底した歳出の見直し等を行うことで、安定的かつ弾力的な財政運営に取り組む。
将来負担比率は、都道府県平均、グループ内平均を下回っている。前年から2.0ポイント増加した主な要因は、公共施設等適正管理推進事業債をはじめとする単独事業債や公共事業等債の残高が増加したことである。今後、国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会の開催による基金残高の減少により比率が上昇することが見込まれるが、その後は県債の償還残高の減少とともに比率は徐々に減少するものと見込まれる。引き続き、県税収入をはじめとする歳入確保対策の強化や徹底した歳出の見直し等を行うことで、安定的かつ弾力的な財政運営に取り組む。
令和5年度は、退職手当の減等により、人件費の歳出決算額が減少したことにより、経常収支比率は1.6ポイント減少している。グループ内平均に比べ高い割合で推移しているため、引き続き、総人件費の適切な管理に基づき、効率的で機能的な人員配置により、限られた経営資源の効果的な活用を図る。また、職員給与等においては、国や他県の状況、社会情勢の変化を踏まえ、適切な見直しを行っていく。
令和5年度は、防災ヘリコプター等管理運営費の増や情報セキュリティ対策等ICT関連経費の増など、物件費の歳出決算額が増えたことにより、0.3ポイント増加している。グループ内平均に比べ高い割合で推移しており、事業の選択と集中や効果的な事業執行、事業の見直しを行うことで、財政健全化を図っていく。
近年は、対象施設の増に伴う障害児通所給付費の増、児童保護措置費や精神保健医療費の増などにより歳出決算額が増加しているため、経常収支比率も増加傾向にある。今後も社会保障関係経費の増加が見込まれることから、その動向を注視していく。
繰出金や維持補修費について、令和1年度~令和5年度は同程度で推移している。グループ内平均よりも低い割合で推移しているものの、引き続き、平成27年度に策定した「佐賀県ファシリティマネジメント基本方針」に基づき、県有施設の長寿命化を図り、適切な維持管理などに努めていく。
令和5年度は、認定こども園の増加及び公定価格の改定に伴う施設型給付費県負担金の増や高齢者の増加に伴う後期高齢者医療事業費の増などにより、補助費等の歳出決算額が増加したため、0.4ポイント増加している。補助費等の傾向としては、今後も社会保障関係経費の増加により、上昇が見込まれることから、社会保障の充実には適切に対応しつつ、補助金等の重点化や見直しを行うことで、財政健全化に努めていく。
借換債の活用による公債費の平準化を進めてきたが、大型事業等の元利償還金の増により、令和5年度は対前年比1.0ポイント増加している。グループ内の平均ではあるものの、引き続き、県債残高やプライマリーバランスに留意しながら、県債の有効活用と公債費の平準化に取り組んでいく。
令和5年度は、退職手当の減などにより歳出決算額自体は減少したため、0.6ポイント減少している。グループ内平均と比較して高い水準となっているが、今後も、「佐賀県行財政運営計画2023」に基づき、財政健全化に努めていく。
(増減理由)財政調整積立金に決算剰余金等を55億円、退職手当基金に25億円を積み立てた。一方、財政調整積立金を57億円、公債費償還のため減債基金を24億円、新型コロナウイルス感染症対応中小企業金融支援基金を8億円取り崩したこと等により、基金全体として27億円の増となった。(今後の方針)特定目的基金を戦略的に活用していくとともに、収支改善の取組を進め、令和8年度末(2027年3月末)の財政調整積立金の残高について、約130億円(標準財政規模の5%程度)を確保する目標としてる。
(増減理由)収支調整のため57億円を取り崩した一方、決算剰余金等を55億円積み立てたことにより、全体として2億円の減となった。(今後の方針)特定目的基金を戦略的に活用していくとともに、収支改善の取組を進め、令和8年度末(2027年3月末)の財政調整積立金の残高について、約130億円(標準財政規模の5%程度)を確保する目標としている。
(増減理由)公債費償還のため、24億円を取り崩した一方、36億円積み立てたことにより、全体として12億円の増となった。(今後の方針)今後の公債費の増加に対応するため取り崩す予定。
(基金の使途)・大規模施設整備基金:県が設置する大規模な公用又は公共用の施設の整備・SSP育成・SAGA2024運営基金:国民スポーツ大会及び全国障害者スポーツ大会の円滑な運営・地域医療介護総合確保基金:地域における医療及び介護の総合的な確保のための事業の実施・退職手当基金:佐賀県職員の退職手当の支給に要する経費に充てる・後期高齢者医療財政安定化基金:後期高齢者医療の財政の安定化に資する(増減理由)・退職手当基金:定年延長による退職手当の平準化を図るための積み立てにより25億円の増(令和5年度末残高25億円)・SSP育成・SAGA2024運営基金:新規積立により11億円の増(令和5年度末残高109億円)・新型コロナウイルス感染症対応中小企業金融支援基金:信用保証料補給費補助等実施により8億円の減(令和5年度末残高5億円)・発電用施設周辺地域振興基金:対象事業の実施により7億円の減(令和5年度末残高16億円)・国民健康保険広域化等支援基金:基金事業終了に伴う取り崩し等により4億円の減(令和5年度末残高0円)等により、その他特定目的基金全体としては17億円の増となった。(今後の方針)・国民スポーツ大会及び全国障害者スポーツ大会の開催に要する経費に充てるため、令和6年度中にSSP育成・SAGA2024運営基金を88億円取り崩す予定。・退職手当の支給に要する経費に充てるため、令和6年度中に退職手当基金を25億円取り崩す予定。
有形固定資産減価償却率は、グループ内平均並みで推移している状況にある。将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、今後も公共施設等の点検・診断や計画的な予防保全による長寿命化を進めていくなど、適正管理に努める。
債務償還比率は、都道府県平均、グループ内平均並みで推移している状況にある。今後、大型事業に係る県債の償還が本格化することに伴い公債費の増加が見込まれるため、県税収入をはじめとする歳入確保対策の強化や徹底した歳出の見直し等を行うことで、安定的かつ弾力的な財政運営に取り組む。
将来負担比率は、グループ内平均を下回っており、有形固定資産減価償却率はグループ内平均並みの状況にある。有形固定資産減価償却率は若干減少したものの、将来負担比率は上昇しており、長期保全計画に基づき、計画的な更新を行うことで施設の適切な管理に努める。
将来負担比率、実質公債費率はともに、グループ内平均を下回っている状況にある。今後、大型事業に係る県債の償還が本格化することに伴い公債費の増加が見込まれるため、歳入確保対策の強化や徹底した歳出の見直し等を行うことで、安定的かつ弾力的な財政運営に取り組む。