経営の健全性・効率性について
本事業は、離島の相島地区の漁業集落環境整備事業で、水洗化率は100%となっています。収益的収支比率が減少してきているのは、企業債償還金が増加しているためです。経費回収率について、平成29年に減少しているのは、平成28年度より修繕費が増加したことによるものです。平成30年度以降は、処理にかかる費用が減少してきていることから、経費回収率は改善してきています。経費回収率の更なる改善には、収益の改善が必要となりますが、離島のため上下水道料金が割高であるため値上げすることが困難であることや人口減少が進むことが予想され、料金収入の増加は見込めません。今後ますます、一般会計繰入金への依存度は高くなっていくものと考えています。また、平成28年度に企業債残高対事業規模比率が高いのは、相島浄化センター改修工事のために企業債を借入したことによるものです。
老朽化の状況について
施設については、平成26年度~平成27年度において改築工事を実施済みですが、管渠の改築については供用開始から30年を経過していますが未実施のため、今後管渠の改築計画の策定についても見直しを検討することが必要と思われます。
全体総括
今後、施設の供用開始から30年が経過し、施設等の更新費用が必要となる一方で、人口減少により使用料収入の増加が見込めない状況です。このため、計画的な修繕実施や更なる経費削減に努める必要があると考えられます。経費回収率の更なる改善には、収益の改善が必要となりますが、離島のため上下水道料金が割高となっているため値上げすることが困難であり、今後ますます、一般会計繰入金への依存度は高くなっていくものと考えています。