経営の健全性・効率性について
①収益においては、人口減少に伴い給水収益が減少している。費用では、前年度より修繕費が34%増加、水質検査費が50%増加したことにより収支比率が低下している。③キャッシュ・フロー計算書は悪化(期首残高より15%減少)しているが、未払金の減少により流動比率が維持されている。今後、企業債による更新投資が増加する予定であることから、流動比率の低下が見込まれる。④更新投資規模が小さいため、類似団体に比べ比率が低くなっている。⑤給水原価が上昇したことと、料金設定が低いことから、類似団体に比べ回収率が低くなっている。⑥給水原価の上昇原因は、経常経費(主に水質検査費と修繕費)が増加(対前年度比1.5%増)し、有収水量が減少(対前年度比3.4%減)したことによる。⑦人口減少により有収水量は減少(対前年度比△3.4%)しているものの、漏水等により無効水量が増加していることから、施設利用率が増加している。⑧漏水等により無効水量が増加し、類似団体に比べ有収率が低くなっている。
老朽化の状況について
①町道改良工事等に伴う配管布設替工事を行っているものの規模が小さいため、減価償却費相当分償却率が増加している。②大野見北地区簡易水道施設整備事業分(昭和53年度)配管等の法定耐用年数が経過したため、管路経年化率が上昇(7.09%)している。③当年度において更新工事は行っていないが、次年度から施設等更新事業(実施設計・工事)を予定している。
全体総括
人口減少に伴い有収水量及び料金収入は減少傾向にあるが、老朽化により営業費用は増加傾向にある。また、各施設が更新時期を迎えているものの、更新事業が進んでいない状況である。「中土佐町簡易水道施設更新計画」にもとづき、財政状況等を勘案し、施設更新を進めていく予定である。今後とも中・長期的な財政状況を見通し、適切な料金設定を行い健全な財政運営に努めていく。