収益等の状況について
収益的収支比率は、類似施設平均値を上回っており、100%を超える水準で推移している。今後、施設更新の投資も必要となることから、引き続き経営改善に向けた取組が必要と考える。他会計補助金に関しては、類似施設平均値を大きく下回ったので、今後も持続できるよう引き続き経営改善に向けた取組を進めていく。定員稼働率は、ここ数年微増で推移していたが、H29年度はH25~H28年度と比較して減少し、さらに、売上高人件費比率も、類似施設平均値より高い傾向にあるので、営業収益の改善とともに、人件費抑制の取組が必要である。売上高GOP比率は、若干増えており、ほぼ0%前後に抑えられている。EBITDAはH28よりも持ち直したが、引き続き経営改善に向けた取組を進めたい。
資産等の状況について
企業債を活用していないため、企業債残高対料金収入比率は健全な状態であるが、老朽化が著しい施設であるため、今後も定期的な更新投資が必要になる見込みである。当市を取り巻く財政事情は厳しさを増しているため、計画的な投資を行い、かつ更なる有効活用を模索する必要がある。
利用の状況について
当施設の宿泊者数がここ数年増加しているなか、H28、H29年度は大きく落ち込んでいる。H28年度は、県内のその他施設のイベントの影響で、当施設利用者増の比率以上に県内観光客数が増加したことであったが、29年度は、国体関連工事等の業者の宿泊が無くなったことによる影響が主な原因である。今後は、イベントに左右されないよう、予約ツールの改善、過去の利用者へのPR促進など、宿泊利用者拡大に努めなければならない。
全体総括
H29年度は、他会計補助金がH28年度よりも下がった。これは、耐震改修や国体関連の支出が完了したからであるが、H25~H27年度と比較すると依然高い水準であるので、今後も利益剰余金との均衡を図りつつ、繰入金を算定し、必要経費を圧縮する必要がある。