三豊市：末端給水事業

経営の健全性・効率性について

①経常収支比率は、115.57％と類似団体や全国平均を上回っており、健全な経営状況である。平成25年度は、排水処理施設の撤去などにより資産減耗費が増大したため、例年に比べ低い数値となっている。⑤料金回収率も100％を上回っているため、必要な収益は確保できているものと考えられる。③流動比率は448.80％と類似団体、全国平均を上回っている。短期的な支払い能力を表す指標であり、200％を超えていれば大きな問題はないとされる。④企業債残高対給水収益比率は類似団体、全国平均を大きく下回っているが、これは企業債への依存度が低いことを示している。これらにより事業の安全性は、他団体と比較して高いものと考えられる。⑦施設利用率は類似団体、全国平均を下回っているものの、数値としては2％程度の差である。この指標は人口減少や節水技術の向上により需要が減少したこと等が要因で低下するため、全国的に減少傾向となっている。⑧有収率については、類似団体、全国平均を上回っている。この指標は100％に近ければ近いほど、無駄なく水を供給出来ているといえる。今後も100％に近づけるよう、漏水防止対策を進めていくことを目標とする。

老朽化の状況について

①有形固定資産減価償却率は、類似団体、全国平均を若干上回り47.61％となっている。この指標が高くなれば高くなるほど老朽化が進んでいるということであるため、施設の修繕、更新に係る費用が大きくなる。事業運営に必要な資金を確保しておくよう、この指標の経過を観察し、計画的な更新を行うことが必要となる。②管路経年化率は類似団体、全国平均を下回っているが、1割を超えている。③管路更新率については、類似団体、全国平均を下回っていたが、平成26年度は更新工事を増やしたため、類似団体、全国平均を上回った。管路経年化率は老朽度合を示すため、この指標が年々上昇するようであれば、更新投資を増やすことが必要となってくる。

全体総括

現状の経営成績、財政状態に大きな問題はない。老朽化に関しては徐々に進んでいるので、更新が必要な時期に必要な資金を確保できているか確認が必要となる。健全な事業運営のため、現状把握・分析を行い、将来の必要かつ効率的な投資に向けた計画を立て、実行することが課題の一つといえる。