経営の状況について
善通寺市の電気事業は2箇所の太陽光発電所を運営しています。7月8月に降雨が多かったことにより令和元年度の売電量は前年度から123MWhの減小となりました。このため収益的収支比率は131.5%(前年度比4.1%減)、営業収支比率は131.4%(前年度比4.1%減)と平成30年度と比較して減小しています。しかし、平成27年から令和元年まで収益的収支比率、営業的収支比率ともに130%を超えて推移しており、経営状況は良好と言えます。
経営のリスクについて
太陽光発電所は天候の影響を大きく受けるため、令和元年度の年間発電量は年間で最も発電量の多い7月8月に降雨がつづいた影響により3,116MWh(前年度比3.8%減)にとどまりました。平成30年5月、四国地方では太陽光などの新エネルギーによる発電量が昼間の2時間程の間、電力需要を超え自然エネルギー100%になるなど、出力制御が実施される可能性が高くなってきています。善通寺市の太陽光発電所は旧ルールにより年間30日まで出力制御される可能性があります。善通寺市の電気事業の収入は基金利子や前年度からの繰越金を除く、ほぼすべての収入FITによるものです。FIT適用期間終了後は、収入が大きく減少することになりますが、善通寺市ではFIT適用期間終了後は、事業の廃止を視野に入れ、撤去・廃棄費用として24,300千円/箇所を見込み、太陽光発電施設リース契約の中で積立をおこなっています。
全体総括
電気事業の経営状況は良好です。電力会社により需給バランス維持のための出力制御が実施されることによる売電収入の減収の可能性が高くなってきていますが、最長で30日間の出力制御が実施されたとしても、発電実績から考えると、収支が赤字になることはないと考えています。中長期的に安定した経営をおこなえるよう経営戦略を令和2年度末までに策定する予定です。