経営の健全性・効率性について
収益的収支比率は、赤字会計にならないように一般会計から繰り入れをおこなっているため、例年どおり約100%となっている。経費回収率は昨年度と比べ下がっている。これは、中継ポンプの取付による更新工事を本年に実施したため、汚水処理費が高くなったことと、料金収入の減少傾向が続いていることが原因である。使用料の見直しなども検討する必要がある。汚水処理原価は、昨年度に比べ、有収水量が微増したものの、それ以上に汚水処理費が増加したため昨年度より高くなった。施設利用率は、類似団体と比べて低くなっている。人口減少が進み、処理能力に比べ処理量が低い状況である。今後も規模の拡大等は行わず、必要分の更新にとどめるつもりである。水洗化率は、類似団体よりも高い数値を維持しているが、当年度に設置人口が転出・死亡により減少したため水洗化率も低下した。
老朽化の状況について
平成17年に供用開始し、管渠の改築等の必要性が低いため大規模な更新は行っていない。
全体総括
人口減少に伴い使用料収入は今後も減少する見込みであり、高い水洗化率を鑑みると多くの新規加入者は望めない。営業利益の減少により、今後も一般会計からの基準外繰入に依存する状況は継続すると思われる。経費削減による基準外繰入金の依存からの脱却、更新予定施設のスペックダウンの検討等を目標に定めた経営戦略のもと持続可能な事業運営を目指す。