周防大島町:周防大島町立橘病院

地方公共団体

山口県 >>> 周防大島町

地方公営企業の一覧


収集されたデータの年度

2019年度 2018年度 2017年度 2016年度

経営比較分析表(2017年度)

地域において担っている役割

周防大島町立橘病院は周防大島町の中部地域の医療を担い、救急患者等の時間外患者受け入れの役割も果たしている。近隣の総合病院へは車で50分かかる立地条件にあって、他医療機関等の協力などにより特殊診療科の診療も行っている。また、周囲に歯科診療を行う医療機関が無い地域にあって、歯科の診療も行っている。併設の介護老人保健施設と緊密に連携し、患者が安心して療養できる体制を構築している。

経営の健全性・効率性について

経常収支比率・医業収支比率共に類似病院平均値を下回っており、累積欠損金比率も上昇傾向にあるため、今後の経営改善に努める。病床利用率は併設の介護老人保健施設との連携により高い利用率を維持している。一方で入院患者1人1日当たり収益は平均値を下回っているが、これは長期入院患者の割合が多く、手術を殆ど行っていないことが要因である。外来患者1人1日当たり収益については、単価の低いリハビリ目的と歯科の患者の全体に占める割合が高くなっていく傾向にあるため類似病院平均値を下回っており、近年更に下降してきている。職員給与費対医業収益比率は類似病院平均値に近い値を推移しているが上昇傾向にあり、材料費対医業収益比率については、入院期間が90日を超える患者について包括診療としていることが平均値を上回る原因と考える。

老朽化の状況について

老朽化した機械備品等については適宜更新を行っており、現在平均値に対して特に大きな乖離は見られない。しかし、現在の経営状況に鑑みて設備投資の抑制を図る方針であり、現在保有する機械備品については保守点検を十分に行い、安全性を確保しつつ耐用年数を超えて使用することとしているため、今後は老朽化が進展することが考えられる。1床当たり有形固定資産は平均値を上回るが、これは地域住民への一定水準の医療提供のため、CT等の高額な医療機器を整備していることが要因であると考えられる。今後の機器整備については地域の医療需給等情報の分析を行い、過大な投資とならないよう留意する。

全体総括

周防大島町立橘病院は東西に広い周防大島町の中部地区において地域医療の確保に欠かすことのできない病院である。近年は周防大島町の人口が徐々に減少していく状況の中、病床利用率は高い水準を維持しているが1人1日当たり収益が低く、外来患者数の減少もあり医業収益は減少してきている。一方で給与費の増加等により支出は増加しており、経営状況は厳しさを増してきている。今後は一般病床の一部を地域包括ケア病床へ転換し、山口県地域医療構想にて柳井保健医療圏に不足しているとされた回復期病床の増加に貢献しつつ、1人1日あたり収益を上昇させるなどし、収益の増加を図る。また、周辺の医療機関、施設等との連携を緊密にすることによって外来患者の確保、高い病床利用率の維持と入退院の回転率向上に努める。

類似団体【7】

稚内こまどり病院 国保病院 国保月形町立病院 上富良野町立病院 町立病院 国保町立和寒病院 下川病院 遠別町立国保病院 国保病院 国保病院 国保病院 豊富町国民健康保険病院 国保病院 むかわ町鵡川厚生病院 門別国保病院 国保病院 新ひだか町立三石国民健康保険病院 広尾町国民健康保険病院 標津町国民健康保険標津病院 利尻島国保中央病院 外ケ浜中央病院 国保大間病院 大東病院 奥州市国民健康保険まごころ病院 国保沢内病院 国保種市病院 石巻市立牡鹿病院 気仙沼市立本吉病院 登米市立米谷病院 大崎市民病院岩出山分院 蔵王町国民健康保険蔵王病院 八幡病院 町立病院 宮下病院 笠間市立病院 市民医療センタ- 君津中央病院大佐和分院 奥多摩病院 ゆきぐに大和病院 牧丘病院 松本市国民健康保険会田病院 上田市立産婦人科病院 国保東栄病院 信楽中央病院 国保京丹波町病院 京都市立京北病院 災害医療センター 浜坂病院 アイセンター病院 公立村岡病院 五條病院 飯南町立飯南病院 隠岐島前病院 国立病院機構岡山市立金川病院 公立下蒲刈病院 北広島町豊平病院 周防大島町立橘病院 那賀町立上那賀病院 海南病院 国保梼原病院 国保大月病院 みどりの杜病院 宇城市民病院 国民健康保険 天草市立 新和病院 宮崎市立田野病院 日向市立東郷病院 椎葉村国民健康保険病院 西郷病院 市立坊津病院 町立病院 久米島病院