周防大島町:周防大島町立東和病院

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収録データの年度

2023年度 2022年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度

経営比較分析表(2021年度)

地域において担っている役割

周防大島町立東和病院は周防大島町東部の地域医療を担い、救急患者等時間外患者受け入れの役割も果たしている。近隣の総合病院へは車で50分かかる立地条件にあって、他医療機関等の協力などにより特殊診療科の診療も行い、一定水準の医療を地域住民へ提供している。令和2年度に令和元年度策定した周防大島町病院事業局再編計画に基づき、許可病床を15床減じ、一般病棟2病棟のうち1病棟を療養病棟に転換するなど、経営の合理化・病床機能の転換を図った。また、令和2年度より新型コロナウイルス感染症入院協力医療機関として、新型コロナウイルス感染症患者の入院を受け入れている。
201220132014201520162017201820192020202170%75%80%85%90%95%100%経常収支比率
201220132014201520162017201820192020202158%60%62%64%66%68%70%72%74%76%78%80%82%84%医業収支比率
20122013201420152016201720182019202020210%50%100%150%200%250%300%累積欠損金比率
201220132014201520162017201820192020202155%60%65%70%75%80%病床利用率
20122013201420152016201720182019202020211,900円2,000円2,100円2,200円2,300円2,400円2,500円2,600円2,700円2,800円2,900円入院患者1人1日当たり収益
2012201320142015201620172018201920202021900円920円940円960円980円1,000円1,020円1,040円1,060円1,080円1,100円外来患者1人1日当たり収益
201220132014201520162017201820192020202165%70%75%80%85%90%95%職員給与費対医業収益比率
201220132014201520162017201820192020202122%23%24%25%26%27%28%29%30%材料費対医業収益比率

経営の健全性・効率性について

令和2年度に許可病床を15床減じ事業規模を縮小、病棟の一つを療養病棟に転換するなど経営の効率化を図ったが、新型コロナウイルス感染症の影響で入・外患者数が激減した状況が継続しており、令和2年度に比べ医業収益は増加したものの低い水準で、医業収支比率、病床利用率は全国平均を下回っている。一方で、新型コロナウイルス感染症関連の補助金交付により、経常収支は改善し黒字転換となり、累積欠損金比率も若干改善した。職員数減少に伴い職員給与費は減少したものの、医業収益が小幅な増加で、職員給与費対医業収益比率は類似病院平均値を上回る水準である。
201220132014201520162017201820192020202126%28%30%32%34%36%38%40%42%44%46%48%50%有形固定資産減価償却率
201220132014201520162017201820192020202140%45%50%55%60%65%70%75%80%85%器械備品減価償却率
20122013201420152016201720182019202020215,000,000円5,500,000円6,000,000円6,500,000円7,000,000円7,500,000円8,000,000円8,500,000円9,000,000円9,500,000円10,000,000円10,500,000円1床当たり有形固定資産

老朽化の状況について

平成25年度東棟改築工事(耐震)、平成29年度西棟改修工事の完了により建物については当面老朽化の心配は無い。また、器械備品についても改築・改修に伴い更新も同時に行ったため、著しい老朽化はない。しかし、現在の経営状況に鑑みて設備投資の抑制を行う方針であり、今後は老朽化が進展することが考えられる。1床当たり有形固定資産については地域住民への一定水準の医療提供のため、MRI等の高額な医療機器を整備していること、建物の改築・改修、許可病床数の減床により令和2年度から高い比率となっている。今後の設備投資は過大なものとならないよう、地域の医療需給等情報の分析をもとに行う。

全体総括

周防大島町立東和病院は東西に広い周防大島町の東部地区において地域医療の確保に欠かすことのできない病院である。令和元年度より、新型コロナウイルス感染症の影響により患者数、医業収益が大きく落ち込み、経営状況は更に厳しさを増してきている。令和3年度は前年度に続き医業収支の大きな赤字が継続したものの、新型コロナウイルス感染症関連の補助金交付等により経常収支は黒字転換となり、累積欠損金が減少した。今後は現在の新型コロナウイルス感染症対応を継続しつつ、感染症の終息後も視野に入れた経営強化策を検討し、医業収支の改善、累積欠損金の解消を目指す。