地域において担っている役割
地域唯一の病院で、急性期から在宅まで幅広い役割を担うべく地域医療を推進している。地域の中核病院として、外来受診を制限せずに受診できる体制をとっており、さらに地理的な問題や採算性等の面から民間医療機関による提供が困難な専門的な診療科の外来及び在宅診療部門を設置し、幅広く患者の要望にも対応している。
経営の健全性・効率性について
①昨年度から改善し、100%超となった。②昨年度を上回ったが、類似病院平均値を下回っている。(類似病院平均値と比較して繰り入れが多いと思われる。)③現在のところは維持できている。④昨年度からは改善され、類似病院平均値を上回っているが、H28と比較すると低い⑤類似病院平均値を大きく下回っているが、これは、収益の高い一般病床が全体の36%であることが原因である。⑥類似病院平均値を下回っているのは、不採算をある程度前提とした、非常勤医師のみによる診療科が7あることが原因と考えられる。⑦類似病院平均値を上回っているのは、救急及び土曜外来等を維持するために過剰な人員を抱えていること及び職員の平均年齢が高いことが原因と考えられる。また、医療事務従事者を直接雇用としていることが考えられる⑧材料を必要とする手術が少ないことを示している。
老朽化の状況について
①外来棟の建て替えにより類似病院平均値を下回っている。②高額医療機器等の更新を計画どおり行っている。③近い将来改修が必要となる。
全体総括
累積欠損はないものの、医業収支比率は類似病院平均値を下回っている。数値を改善するためには、不採算部門の廃止等を行う必要があるが、このことは地域医療機能の低下を意味し、住民の生活水準の低下とも言える。この判断はあくまで政策の中で行うのであって、病院に委ねてはならない。