地域において担っている役割
岡山市立市民病院をはじめとした高度専門医療を担っている病院や周辺地域の保健医療福祉関係機関と密接に連携することにより、周辺地域の中心的な役割を担い、地域包括ケアの充実に貢献する。
経営の健全性・効率性について
平成30年5月に全60床を地域包括ケア病床とした。「④病床利用率」は、平成26年度に、地域包括ケア病床開設後、向上している。病床利用率の増加により、医業収益が向上し、その結果、「①経常収支比率」「②医業収支比率」「⑦職員給与費対医業収益比率」「⑧材料費対医業収益比率」等が改善した。今後も、岡山市立市民病院と一体となった医療サービスの提供を図り、急性期病院からの患者と診療所や介護施設等からの患者を受け入れる後方支援の役割を果たし、地域包括ケアの充実に貢献する。
老朽化の状況について
平成5年7月の新築移転から約25年が経過しており、設備・医療機器ともに老朽化してきている。平成26年度の独立行政法人移行時に、土地・建物については時価評価に置き換えているため、有形固定資産減価償却率や1床当たり有形固定資産が、平均値と大きくかい離している。平成29年度にナースコール、電子カルテシステム等を更新し、平成30年度には受水槽、冷温水発生機等を更新。令和元年度には空調設備改修工事を実施し、有形固定資産が増えている。このため、「①有形固定資産減価償却率」が増大している。今後は、病院機能を維持するための投資は必要であるが、従前資産の償却状況を見ながら適切な投資を行う。
全体総括
地域包括ケア病床増設により、病床利用率・入院単価も上昇しており収益は拡大している。減価償却費など費用も増大しているが、経常利益を確保している。今後も、急性期病院等の後方支援や介護事業所等との連携を深め、地域包括ケアの充実に貢献するとともに、経営の安定を図る。