収益等の状況について
他会計からの繰り入れは無く、収益的収支は常に100%を超過している。類似施設と比較するとEBITDAは低めであるが、広場式の駐車場のため営業費用は少額となっている。新型コロナ禍のよる移動制限等の影響を受け、収益は減少したが、類似施設の売上高GOPの平均値がマイナスに転じる中で、プラス状態をキープしているなど、経営は比較的に安定している。
資産等の状況について
広場式の駐車場であり、今後の設備投資についても規模の大きなものは計画しておらず、発券機などの更新にかかる費用程度を見込んでいる。現在、企業債の残高は無く、今後も借入の予定は無い。
利用の状況について
水木しげるロードの観光客の減少や、周辺地域への民間駐車場の開設などにより、利用客数は減少傾向にあったが、平成30年7月に近隣の水木しげるロードがリニューアルしたことにより、観光客が増加し、駐車場利用者数も増加した。観光地に隣接した駐車場であり、平日の利用客が少ないため稼働率は低めの水準で推移しているが、今後も安定した利用が見込まれる。令和2年度は新型コロナ禍による移動制限等の影響を受け、利用客数が大きく減少した。
全体総括
稼働率は比較的低い傾向にあり、また令和2年度は新型コロナ禍のため利用者数が減少したが、現状において収益性は確保されている。当面、大きな設備投資の計画が無く、観光客による一定の駐車場利用が見込まれることから、安定した公営企業経営が可能と考えられる。なお、観光地に隣接した駐車場であり観光施策と連携した整備・運営が必要であること、広場式の駐車場であり維持管理費が最小限となっていることから、民間への譲渡や民間活用には馴染まない。今後も黒字の継続が見込まれるが、維持管理費が過大とならないよう抑制に努める。