藤井寺市
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藤井寺市
地方公営企業の一覧
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収録データの年度
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2012年度
2011年度
2010年度
人口の推移
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
令和2年度は地方消費税交付金の増額等により基準財政収入額は増額となったが、社会福祉費が増額となるなど基準財政需要額においても増額となったため、前年度と同数の0.62となっている。依然として類似団体内平均値を下回っており、本市歳入においては依存財源が約6割を占める状況であることからも、今後依存財源の動向に左右されないような財政構造の確立に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常一般財源においては、市税や地方消費税交付金の増加により対前年度比で388百万円増加したが、経常経費充当一般財源は扶助費や物件費、維持補修費の減により、経常収支比率が98.4%となり、前年度から1.8ポイント改善した。令和2年度は100%を下回ったが、依然として類似団体内平均値より高いため、今後も自主財源の確保及び経常的な経費の全体的な圧縮を進めていく必要がある。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
令和元年度から9,571円増加し114,338円となり、類似団体内平均値を下回っている。これは学校給食、消防、ごみ処理業務をそれぞれ一部事務組合で実施しているためである。しかし、維持補修費については、施設の老朽化が進行しており、今後増加することが予想されるため、人件費、物件費も含めた歳出経費の精査に努めていく必要がある。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
本市の給与水準は平成18年度に給与構造改革として給料の引き下げを実施し、本市独自の措置として55歳以上の次長級以上の職員給料削減や、平成23年度から新規採用職員の初任給基準の4号給引き下げ、さらに平成26年度からは等級に応じた給料の削減を実施しているため、近年、横ばいの数値で推移している。今後も引き続き上記取組を行う等人件費の抑制に努めていく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
数値はここ最近では微増傾向であったが、年度によって、民生部門・土木部門のスポット増加がある。事務の統廃合や民間委託の検討等の方策により効率化を高め、職員数の増加傾向を抑制していく必要がある。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
令和元年度から0.2ポイント改善し、1.3%となり、類似団体内平均値と比較しても低い数値となっている。しかし、義務教育施設の改修事業における起債償還が大きく増額することや今後も義務教育施設改修に係る起債発行を予定していることから、今後、指標の増加は見込まれる。投資的事業については、各年度の事業費の平準化を図るとともに、財源となる新発債の発行額も、後年度負担を考慮して慎重に検討していくことが必要である。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
令和元年度から3.9ポイント改善し71.9%となったが、類似団体内平均値を大きく上回っている。近年、義務教育施設の改修に伴い、多額の地方債借入を行っていることや、今後も義務教育施設や公共施設等の改修に係る地方債借入が予定されているため、地方債残高が増加することが見込まれ、指標も増加する見込みである。将来的な事業の実施に当たっては、内容の精査等を行う必要がある。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
令和元年度から1.0ポイント上昇し、27.6%となり、類似団体内平均値と比較すると高い数値である。これについては小規模な市でありながら、公立保育所が6か所、公立幼稚園が5か所あることが要因の一つである。人件費は経常収支比率に占める割合が大きい部分であり、事務の効率化や民間委託の検討など、引き続き人件費の抑制を図っていく。
物件費
物件費の分析欄
令和元年度から1.1ポイント下落し、12.6%となった。類似団体内平均値を下回っており、行財政改革の取り組み等により経費の抑制基調に努めてきたことが要因である。今後も引き続き委託料の見直し等を行い、経費の抑制に努めていく。
扶助費
扶助費の分析欄
令和元年度から1.1ポイント下落し、14.1%となった。児童扶養手当給付費が要因となるが、依然として類似団体内平均値と比較すると高い数値にある。扶助費は、義務的経費のため抑制は困難であるが、単独扶助費の見直しなど引き続き検討していく必要がある。
その他
その他の分析欄
令和元年度から0.3ポイント下落し、14.0%となった。依然として類似団体内平均値を上回っており、繰出金において、介護保険への繰出の増加が要因である。基準外への繰出のあり方や、受益と負担の公平性などについて、引き続き検討していく必要がある。
補助費等
補助費等の分析欄
令和元年度から0.6ポイント下落して20.4%となったが、類似団体内平均値を上回っている。これは、学校給食、ごみ処理業務を一部事務組合で処理していることに伴う負担金や公共下水道事業への繰出金に係る経費の減少が要因である。引き続き基準外繰出等の精査を行い、経費の抑制に努める。
公債費
公債費の分析欄
令和元年度から0.3ポイント上昇し9.7%となり、類似団体内平均値を下回っているが、近年実施した義務教育施設の改修事業に係る起債償還が開始したことが増加の要因である。引き続き、義務教育施設の改修事業を実施したことから、公債費の増加が見込まれるため、新発債発行の抑制に努める必要がある。
公債費以外
公債費以外の分析欄
令和元年度から2.1ポイント下落して88.7%となった。類似団体内順位が最下位であり、物件費以外で類似団体を大きく上回っていることが大きく影響している。今後とも、行財政改革に粘り強く取り組み、経常的経費の全体的な圧縮を進め、安定的な運営が可能な財政構造の構築に取り組んでいく必要がある。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
民生費については、住民一人当たり187,932円となっており、類似団体内平均値を上回っている。これは、障害福祉サービス費等の扶助費が増加傾向にあることが要因と考えられ、今後もこの傾向は続くと見込まれる。教育費については、住民一人当たり42,910円となっており、前年度と比較して13.3%の減となった。これは、市立小・中学校の改修事業のピークが過ぎたことによる減である。公債費については、住民一人当たり22,849円であり、類似団体内平均値を下回っているが、今後、義務教育施設等の改修事業に係る起債償還等により増加することが見込まれ、今後の公債費の動向に注視していく必要がある。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり474,200円となっており、主な構成項目は補助費等(166,046円)、扶助費(112,880円)、人件費(71,020円)となっている。補助費等については、特別定額給付金事業や水道事業会計への繰出が大きな要因となり、類似団体内平均値を上回っている。今後、一部事務組合への負担金も含めて経費の抑制に努めていく。扶助費については、類似団体内平均値と比較して住民一人当たりのコストが高くなっている。児童扶養手当給付費は前年度を下回ったものの、障害福祉サービス費等の社会保障費が増加傾向にあり、今後もこの傾向は続くと見込まれる。人件費については、会計年度任用職員制度の開始や公立保育所が6か所、公立幼稚園が5か所あることがコスト増の要因と考えられるが、事務の効率化や民間委託の検討など今後も引き続き人件費の抑制に努めていく。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄
本市の一般会計は平成18~20年度までの3年間赤字が継続した。行財政改革の取り組みにより、平成21年度以降は黒字に転じたが、平成25年度から29年度まで基金を取り崩す決算となった。平成30年度決算では実質収支黒字を確保することができたが、令和元年度では基金を取り崩しての決算となった。しかし、令和2年度では再び基金を取り崩すことなく実質収支黒字を確保することができた。依然として地方交付税や臨時財政対策債などの依存財源に頼る脆弱な財政構造は続いており、安定的な財政運営に向けて引き続き行財政改革の推進が必要である。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄
令和2年度決算は3年連続で全会計黒字となっている。一般会計においては、令和元年度は財政調整基金を取り崩しての黒字となったが、令和2年度は財政調整基金を取り崩すことなく黒字を確保でき、標準財政規模比で0.31ポイント増加し、0.43%となった。その他公営企業や特別会計においても黒字は維持しているものの、厳しい経営状態であることは変わらず、今後も連結実質収支の黒字を維持していくため、引き続き健全な財政運営に努めていかなければならない。
実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄
一般会計の元利償還金については増加傾向である。今後も義務教育施設の改修事業における元利償還発生が見込まれている。また、公営企業についても、新発債が想定されるため、元利償還金の増加が見込まれる。上記のことを踏まえ、事業の精査や過度な後年度負担が生じないよう考慮する必要がある。
分析欄:減債基金
該当なし
将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄
一般会計等の市債残高については、令和元年度から減少した。しかし、今後も臨時財政対策債や義務教育施設の改修事業における起債発行が見込まれるため、増加傾向になると思われる。また、本市においては公営企業債等繰入見込額が多くを占めているが、その大部分は下水道事業債によるものである。今後も市債残高の増加が見込まれるが、その推移に注視しつつ、安定した財政運営に努めていく必要がある。
基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・令和2年度決算は投資的経費が減少したことから、財政調整基金を取り崩すことなく黒字を確保することができた。・公共施設の老朽化による改修が今後も想定され、財源となる基金を確保するため、公共施設整備基金に約17百万円積み立てたこと等によって、その他特定目的基金が25百万円増となった。(今後の方針)・歳出の抑制と財源の確保により、基金を取り崩さない財政運営を目指す。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)・歳計剰余金を10百万円、一般財源等を1百万円積み立てたことによる増加となっている。(今後の方針)・令和2年度は財政調整基金を取り崩すことなく黒字確保となり、今後も自主財源の確保や新規事業の抑制に努め、財政調整基金への積み立てがが可能な運営を目指す。
減債基金
減債基金
(増減理由)・少額の積み立て及び取り崩しがなかったため、令和元年度と変わらず同額である。(今後の方針)・市債残高の増加による公債費の増加が懸念されることから、積み立てと運用の検討が必要である。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・公共施設整備基金:公共施設の整備に係る財源を確保する。・ふるさとまちづくり応援基金:ふるさと納税による寄附金を積み立て、各事業の財源として充当する。・市民病院施設整備基金:市立藤井寺市民病院の施設の整備に要する資金に充てる。・古代資料整備基金:市立図書館における古代史料の整備を図る資金に充てる。・福祉基金:福祉事業の推進を図る資金に充てる。(増減理由)・公共施設整備基金:一般財源を約17百万円積み立てたことによる増加となっている。・ふるさとまちづくり応援基金:寄附対象事業へ約41百万円取り崩した一方、約47百万円を積み立てたことによる増加となっている。(今後の方針)・公共施設整備基金:公共施設の老朽化による改修が今後も想定されることから、財源となる基金を確保する。・ふるさとまちづくり応援基金:ふるさと納税の受入れを増加させ、積み立てを行うことで財源確保を目指す。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
当市では、平成27年度に策定(令和3年度追補)した公共施設等総合管理計画において、公共施設等の施設保有量(延床面積)を30年間で15%削減するという目標を掲げ、老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めている、有形固定資産減価償却率については、類似団体内平均値と同程度であり、今後も当該計画に基づいた施設の維持管理を適切に進めていきたい。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
将来負担額は前年度より695,595千円減少したものの、依然として債務償還比率が類似団体内平均値を大きく上回っている。本市は類似団体よりも職員数が多く、人件費が高い水準にあるため、債務償還比率も類似団体と比べると高くなっている。令和2年度に策定した藤井寺市定員適正化計画に基づき、令和13年度までに職員数を令和2年度比で40人削減することとしており、人件費の削減に努めている。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
有形固定資産減価償却率は類似団体と同程度である一方、将来負担比率は類似団体よりも高い数値で推移している。公共施設の老朽化が進んでおり、今後も施設の耐震化や老朽化への対応等により、今後も一定の地方債の発行が見込まれるため、事業の精査等を通じて発行残高の抑制に努めなければならないが、公共施設等総合管理計画に基づき施設の老朽化対策も適切に進めていく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債費比率は類似団体と比較して低い水準にあり、近年横ばいとなっているが、将来負担比率については若干低下したものの高い数値で推移している。将来負担比率が前年度から3.9ポイント低下した要因は過去に実施した義務教育施設の耐震化事業等で借入した市債の償還が始まったことにより、地方債の現在高が約1億6千万円減少したことが考えられる。しかしながら、今後も臨時財政対策債発行残高の増大や、公共施設の老朽化に伴う大規模改修事業や耐震化事業の発生等が予想されることから地方債残高の増大に注意を払う必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
橋りょう・トンネルについては、有形固定資産減価償却率が類似団体と比較して高くなっているが、橋梁長寿命化計画に基づき、計画的な改修に努めている。また、認定こども園・幼稚園・保育所については、有形固定資産減価償却率が減少している。これは、平成30年度に策定した藤井寺市立幼稚園・保育所再編実行計画(前期計画)に基づいて、7園2分園を4園に減らしたためである。今後は、藤井寺市立幼稚園・保育所再編実行計画(後期計画)を策定し、幼稚園・保育所のあり方を検討していく。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、一般廃棄物処理施設、図書館である。一般廃棄物処理施設及び図書館については、清掃作業所は都市整備部詰所との複合化を、図書館は体育館との複合化を藤井寺市再編基本計画に基づいてそれぞれ検討しているところである。複合化した後も残る施設については、今後耐震化や大規模改修等を行い、長寿命化に向けた対策に取り組んでいく。また、市民会館、保健センター・保健所、庁舎については、有形固定資産減価償却率が減少している。これは、令和2年度に藤井寺市役所、生涯学習センター、市民総合会館(本館)、市民総合会館(別館)、保健センターの5施設について、省エネ設備更新事業(ESCO事業)を実施したためである。今後も、藤井寺市保全計画に基づいて、適切に維持保全を行っていく。
財務書類に関する情報①(2020年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から745百万円の増加(+1.3%)となった。これは市立小中学校ネットワーク整備事業等を実施したことによる建物附属設備の増加が主な要因である。ただし、資産総額のうち有形固定資産の割合が95.4%となっており、これらの資産は将来の(維持管理・更新等の)支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。水道事業会計、公共下水道事業会計等を加えた全体では、資産総額は前年度末から1,250百万円増加(+1.2%)し、負債総額は前年度末から318百万円増加(+0.5%)した。資産総額は、上水道管、下水道管等のインフラ資産を計上していること等により、一般会計等に比べて50,931百万円多くなるが、負債総額も下水道管の新規整備事業に地方債(固定負債)を充当したこと等から、40,780百万円多くなっている。藤井寺市柏原市学校給食組合や柏原羽曳野藤井寺消防組合、柏羽藤環境事業組合等を加えた連結では、資産総額は前年度末から1,752百万円増加(+1.5%)し、負債総額は前年度末から689百万円増加(+1.0%)した。資産総額は、組合等が保有している施設に係る資産を計上していること等により、一般会計等に比べて58,400百万円多くなるが、負債総額も組合等の借入金等があることから、44,357百万円多くなっている
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は29,342百万円となり、前年度比7,283百万円の増加(+33.0%)となった。これは、主に新型コロナウイルス感染症緊急経済対策として本年度実施した特別定額給付金事業のための補助金(6,421百万円)の支出があり、補助金等が昨年度より6,808百万円増加しているためである。この事業は本年度特有の事業であることから、来年度以降は純行政コストも減少する見込みである。全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が4,149百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が10,170百万円多くなり、純行政コストは11,803百万円多くなっている。連結では、一般会計等に比べて、組合等の事業収益を計上し、経常収益が4,732百万円多くなっている一方、人件費が2,836百万円多くなっている等、経常費用が23,586百万円多くなり、純行政コストは18,842百万円多くなっている。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等や国県等補助金の財源(28,806百万円)が純行政コスト(28,934百万円)を下回っており、本年度差額は△128百万円となり、純資産残高は34百万円の減少となった。国県等補助金を活用しながら事業を実施する等、財源の確保に努める。全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険料や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が4,995百万円多くなっており、本年度差額は290百万円となり、純資産残高は933百万円の増加となった。連結では、大阪府後期高齢者医療広域連合への国県等補助金等が財源に含まれることから、一般会計等と比べて財源が19,312百万円多くなっており、本年度差額は341百万円となり、純資産残高は1,061百万円の増加となった。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は767百万円であったが、投資活動収支については、義務教育施設のトイレ改修等を行ったことから、△415百万円となった。財務活動収支については、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、△287百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から65百万円増加し、119百万円となった。しかしながら、過去に実施した義務教育施設における耐震補強事業等にて借入した地方債の償還が始まることから、財務活動収支がさらに悪化することが考えられる。全体では、国民健康保険料や介護保険料が税収等収入に含まれること等から、業務活動収支は一般会計等より1,572百万円多い2,339百万円となっている。投資活動収支では、下水道管の新規整備事業を実施したため、△1,800百万円となっている。財務活動収支は、地方債の発行額が地方債償還支出を上回ったことから、29百万円となり、本年度末資金残高は前年度から568百万円増加し、3,317百万円となった。連結では、大阪府後期高齢者医療広域連合等の事業による収入が業務収入に含まれること等から、業務活動収支は一般会計等より2,131百万円多い2,898百万円となっている。投資活動収支では、組合等が消防防災設備の整備等を行ったため、△2,041百万円となっている。財務活動収支は、地方債の発行額が地方債償還支出を上回ったことから、35百万円となり、本年度末資金残高は前年度から839百万円増加し、4,231百万円となった。
財務書類に関する情報②(2020年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
純資産比率は類似団体平均を下回っているが、負債の大半を占めているのは、地方交付税の不足を補うために特例的に発行している臨時財政対策債である。このため、臨時財政対策債等の特例的な地方債を除いた地方債残高を分子として社会資本等形成に係る将来世代の負担の程度を示す将来世代負担比率は、類似団体平均を下回る15.5%となっている。なお、仮に臨時財政対策債の残高を負債額から除いた場合、純資産比率は78.0%となる。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは類似団体平均と同程度であるが、昨年度から増加(+11.7万円)している。これは新型コロナウイルス感染症緊急経済対策として特別定額給付金事業を実施したことで、主に移転費用の補助金等が大幅な増加となったことが主な要因である。今後、純行政コストに占める割合が高い他会計への繰出金における基準外繰出の精査に努め、人件費や物件費などの業務費用についても行財政改革を引き続き推進し、経費の縮減に努める。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は類似団体平均を下回っているが、前年度から1.4万円増加している。これは本年度に実施した市立小中学校GIGAスクールPC端末整備事業に係るリースの引当金及び過年度に実施した義務教育施設における耐震補強事業等にて借入した地方債の償還を含む流動負債が増加したためである。また、負債額の大半を占める地方債については、臨時財政対策債の残高が10,644百万円となっており、地方債残高全体の55.3%と高い割合を占めている。公共施設の耐震化や老朽化への対応等により、今後も一定の地方債の発行が見込まれるため、事業の精査等を通じて発行残高の抑制に努める。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均を下回っており、昨年度から減少している。特に経常収益が昨年度から90百万円減少している。これは新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、公共施設の臨時休館に伴い、使用料が減少したことが要因である。今後、公共施設等の使用料見直しの検討を行うなど、受益者負担の適正化に努める。