地域において担っている役割
平成30年度から33診療科を標榜し、地域の中核病院として、地域医療機関からの紹介、逆紹介を進めながら重要な役割を果たしている。地域医療構想に基づき、不足している回復期病床(緩和ケア病床)を整備している。府がん診療拠点病院として、主に泉州地域の患者受け入れ、外科治療、放射線治療、化学療法を実施。二次救急医療告示病院として、内科・外科・小児科(輪番制)の救急患者受け入れを実施している。
経営の健全性・効率性について
総合医療センター移転後2年目となるが、常勤医師を106名に増員(前年度83名)、医療機器を充実させたことから、④病床利用率は100.7%に向上した。血液内科や脳神経内科の診療単価が前年度より高くなったことから、⑤入院・外来単価も上昇した。このことから、医業収益も110億円を超えることとなり、経営指標も前年度の状況より全体的に向上している。
老朽化の状況について
平成30年4月に和泉市立総合医療センターが開院した。同センターは8階建の鉄筋コンクリート造(一部鉄骨)。免震構造、2回線受電、トリアージスペースの確保など、大規模災害時にも拠点となって医療機能を継続できる、災害に強い病院整備を実施済み。
全体総括
指定管理者制度に移行したことにより、直営時代に比べ、経営状況が良くなっていることから、病院改革の成果が表れている。今後も引き続き、医師確保と医療機器の整備に努め、救急医療の受け入れ拡大、紹介・逆紹介率の向上、がん医療等の高度医療の質の向上等を図っていく。