常滑市:公共下水道

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経営比較分析表(2020年度)

経営の健全性・効率性について

令和2年度において、常滑市下水道事業に地方公営企業法を適用し、農業集落排水事業の処理区域のうち1地区を公共下水道に編入した。経営状況として、①経常収支比率は124.92%と黒字となっており、類似団体平均値と比べても大きい黒字幅となった。一方、令和2年度は新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響によって空港や大型商業施設からの使用料収入が減少しており、⑤経費回収率は85.74%と類似団体平均値を下回った。今後は使用料の回復状況に注視するとともに、接続促進等による収支の改善を図る。財政状態として、③流動比率は100%を下回っているが、建設改良費等に充てられた企業債の償還は翌年度の収入によることを予定しており、類似団体平均値と比べても余裕がある比率となっている。④企業債残高対事業規模比率は、企業債残高の全額を一般会計が負担する見込みであるため0となっている。⑧水洗化率については、整備後の年数が浅い地域もあり、類似団体平均値と比べて低い値となっているが、前年度と比べると2.77ポイント上昇している。良好な経営の維持のため、今後も処理区域の拡大による区域内人口の増加と接続促進の取り組みを合わせて行い、水洗化率の向上、水洗化人口の増加、使用料収入の増加を図る。

老朽化の状況について

空港島、りんくう地区及び市街地の一部にハイセラミック管が埋設されているため、平成29年度にカメラ調査を行い、計画的に内面補修と管更生を実施している。令和2年度に農業集落排水事業から公共下水道に編入した地区において、老朽化による不明水等の対策のため、管渠の補修を実施した。

全体総括

供用開始が平成13年度と公共下水道の歴史としては浅いが、終末処理場の機器・施設類は順次更新時期を迎えるとともに、毎年度の整備によって処理区域が拡大しており、維持管理費が増加傾向にあるため、効果的、効率的な維持管理に努める必要がある。また、水洗化率が低水準にあり、その向上に取り組んでいかなければならない。今後は、こうした課題を十分整理した上で、経営戦略を活用して持続的かつ安定的な経営基盤の強化に取り組んでいく。なお、平成28年度に策定した経営戦略については、令和2年度に見直しを行っており、その後も3~5年単位で定期的に見直しを行っていく。

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