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年々過疎化が進むにつれ、65歳以上の人口比率は高まっており、令和4.1.1現在の高齢化率は50.3%と初めて50%を超える結果となった。生産人口の減少は、茶業や林業を中心とした基盤産業の伸び悩みや商工業の停滞に繋がり、結果、町税収入の減少に歯止めがかからない状況である。加えて、当町にとって大きな財源となっている国有資産等所在市町村交付金が年々減少している影響も大きい。令和3の財政力指数は、前年度と同様に類似団体平均を若干下回る結果となっている。
平成30までは普通交付税合併算定による縮減などにより経常収支比率が年々上昇していた。令和1からは合併当時に借入した合併特例債の償還が終了したため、下降傾向となっている。令和2以降は、コロナ禍により中止や規模縮小となる事業が多く、経常的経費の支出が減少したことから、前年度から6.0%の減少となったが、依然として類似団体平均の数値を上回る状況となっている。
正職員・会計年度任用職員の採用については抑制を図っているものの、町の規模に対し職員数が多い状態が続いている。観光や教育関係の管理施設が多く、維持運営費も多額となっており、類似団体平均を大きく上回る状況となっている。以前より、施設運営の見直し等について検討を行っているが、大きな改善に至っておらず、人口は減少する一方であるため、年々人口1人当たりの人件費・物件費等の決算額は増加している。
正職員・会計年度任用職員の採用の抑制等により職員数削減を実施しているが、観光や教育施設など管理すべき町有施設が多く、それに応じた職員数が必要なため、依然として類似団体平均を大きく上回る状況となっている。近年職員数は横ばい傾向にあるが、人口減少により、人口千人当たりの職員数は年々増加している。
将来負担比率と同じく、近年は大規模事業が減っていることから借入額を抑えられており、公債費の元利償還額も減少していることから、実質公債費比率は低下しており、類似団体平均より低い比率となっている。また、令和3は普通交付税の追加交付もあり、交付額が増えたことも実質公債費比率低下の大きな要因となっている。
近年は起債額を抑えていることに加え、新規借入の地方債も交付税措置の高いものを優先的に選択しているため、近年の将来負担比率はマイナス数値となっている。ただ、今後、一般財源の減少や公共施設の大規模改修が予定されており、充当可能財源である基金が減少する可能性もあり、将来負担比率の悪化が懸念される。
職員適正化計画に基づき、職員数の削減など行政改革を推進してきたが、依然、観光施設や教育関係施設など町有施設が多く、直営施設の管理運営に必要な人件費も多額で、類似団体平均を上回る状況となっている。
町域が広いことから町有施設も点在しており、複数のある観光施設や教育施設の施設管理に多くの経費を要するため、類似団体平均を大きく上回る状況となっている。平成29にICT教育推進業務が開始され、平成30は川根地区広域施設組合解散に伴う単独実施となった管理費の増などの要因により上昇が続いていたが、令和1以降はコロナ禍による事業の中止や規模縮小が多く、減少傾向となっている。
近年は支給対象者の減少に伴い、障がい者自立支援給付費や老人保護措置費など支給額が減少傾向にあったが、令和3は子育て世帯等への特別給付金の支給があったことから増加となった。類似団体平均は前年度と同様1.5%程度下回る状況である。令和1以降は、加えて児童数の減少に伴う保育園・幼稚園への給付費の減少もあり、類似団体平均を2.0%程度下回る結果になっている。
類似団体平均を下回る状況となっているが、その他の経費の中では繰出金の占める割合が高く、特に介護保険事業会計における給付費に係る繰出金や後期高齢者医療給付費負担金に係る繰出金が多額となっている。簡易水道事業会計においては、今後大規模事業の元利償還が始まるため、一般会計からの繰出金の増加が見込まれる。
常備消防事務や川根地区広域施設組合への負担金が多額となっていたことから、平成28及び平成29については類似団体平均を上回っていたが、川根地区広域施設組合が平成29末をもって解散したことにより、平成30からは補助金等支出が減少し、類似団体平均を下回る状況が横ばいに続いている。
平成30までは平成26、27に実施した大規模事業に伴い借入した地方債の元金償還が始まったため、類似団体平均を上回る状況となっていたが、令和1以降は、合併当時の起債の高額な償還が終了したこと、近年大規模事業の借入がないことから類似団体平均を下回る状況が続いている。
扶助費やその他の経費などの一部で類似団体平均を下回るものもあるが、人件費や物件費においては類似団体平均を大きく上回る状況となっている。コロナ禍による事業の中止や規模縮小により経常経費が減少しているが、今後、一般財源の確保が困難となることが見込まれ、根本的な対策の検討が必要な状況になっている。
(増減理由)令和3年度末の基金残高は約31億1千万円と前年度から約1億5千万円の増加となっている。令和1までは普通交付税合併算定替交付縮減や地方税等の減収などによる一般財源不足を補うため、取崩しを実施してきたことにより、年々残高が減少していた。令和2及び令和3においては、普通交付税の交付額の増加やコロナ禍による経常事業の中止、縮小により取崩しがなく、残高が増加した。(今後の方針)コロナ禍もあって、今後も地方税や普通交付税など一般財源における歳入の増減が不安定な状況が続くと見込まれ、財源不足の場合の補填財源として基金の必要性が高まることが想定されるため、今後も事業精査による歳出削減を進め、歳入規模に見合った予算編成としていくことにより、基金の残高確保に努めていく。
(増減理由)令和3年度末の基金残高は9億4,300万円と前年度から6,400万円の増加となっている。令和1においては普通交付税合併算定替交付縮減や地方税等の減収などによる一般財源不足を補うため、一部取り崩しを実施したが、令和2以降は普通交付税の交付額が見込みより多いこともあり、取崩しを実施せずに済んでいる。令和3においては5,000万円積立し、加えて利息の分増額となった。(今後の方針)事業再精査等による歳出削減を進め、歳入規模に見合った予算編成としていくことにより、基金取り崩し額を抑制していく。
(増減理由)令和3年度末の基金残高は1億2,500万円と令和3に普通交付税で再交付された5,000万円を積立したため、その分前年度と比べ増額となっている。特定の事業分として積み立てた原資があるため、当該事業の償還分として令和1までは取り崩しを実施したことにより減少した。令和2においては償還が終了したため、取崩しが行われていない。(今後の方針)今後の公債費や財政全体の状況に応じて取崩しを行う。
(基金の使途)主な基金の使途地域振興基金:町民の連帯の強化及び地域振興に要する経費並びに高度情報基盤整備事業により整備した施設の運用及び更新に要する経費への充当社会福祉基金:地域福祉事業及び福祉施設の充実等に充当まちづくり基金:人材育成・交流事業・施設整備等のまちづくりの経費に充当林業振興基金:地域林業の振興に寄与するための施設の整備拡充及び従事者の育成等の経費に充当水と森の環境保全基金:地球温暖化防止、生態系の保存、景観など自然環境保全に取り組むための経費に充当(増減理由)地域振興基金:基金を活用した所有債権売却益を2,000万円積み立てたことによる増加社会福祉基金、林業振興基金:利息分の増加(今後の方針)地域振興基金:毎年の利息や債権運用益を積立し、毎年度の事業の財源として活用していく予定社会福祉基金、まちづくり基金、林業振興基金、水の森の環境保全基金:毎年の利息を積立し、基金の目的に合致する事業を実施する際の財源として活用していく予定
小規模集落が点在する地理的条件から行政効率が悪く、役場は本庁と総合支所の2箇所、公立学校は小中あわせて6校、町有観光施設も多数有しており、その中の多くの施設で老朽化が進んでいる状況である。これに対し、財政上の理由から大規模な改修等は進んでおらず、有形固定資産減価償却率はこれまで類似団体平均を下回っていたが、ついに令和2で類似団体平均を上回る状況となった。今後、小中学校の統合による校舎改修や斎場の統合による整備が予定されていることから、有形固定資産減価償却率は低下する見込みである。
コロナ禍により事業が軒並み縮小、中止となったこともあり、財政調整基金の取り崩しがなかったため、実質債務は減少した。地方債の償還が進んでいる為、債務償還比率は低下しており、令和3には類似団体平均を下回る数値となった。
平成17年の町合併以降、起債額を抑制し、将来負担額への充当可能財源が確保されていることもあり、将来負担比率は算定されていない。一方で、小規模集落が点在する地理的条件から行政効率が悪く、役場は本庁と総合支所の2箇所、公立学校は小中あわせて6校、町有観光施設も多数有しており、その中の多くの施設で老朽化が進んでいる状況である。これに対し、財政上の理由から大規模な改修等は進んでおらず、有形固定資産減価償却率はこれまで類似団体平均を下回っていたが、ついにR2で類似団体平均を上回る状況となった。今後、小中学校の統合が予定されているが、その他の施設においても必要性、運営方法の再精査を行い、必要な施設において計画的に改修・更新を進めていく予定である。
平成17年の町合併以降、起債額を抑制し、将来負担額への充当可能財源が確保されていることもあり、将来負担比率は算定されていない。また、実質公債費比率は、合併前に2町単位で借入れていた地方債の償還が順調に進んでおり、近年大規模な事業も実施していないことから年々低下している。なお、R3においては合併時に起債した地方債の一部(合併特例債等)の償還がR2で終了したため、実質公債費比率が大きく低下した。
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