経営の状況について
令和2年度当初は、前年度に引続き風車3機中2機が故障しており、1機のみの稼働となっていたが、稼働中の1機も令和2年4月に故障が発生した。全ての風車が故障している期間が長かったため、前年度比で供給原価は126,722.8円の増加となった。この結果、営業収支は前年度比で84.9ポイント減少し、前年度に引続き赤字となっている。なお、故障の調査を行った結果、復旧費用が高額になる見込みとなったことから修繕を保留しており、修繕費比率は減少している。全号機長期停止の影響により収益的収支比率も悪化し、EBITDAは一般会計からの繰入の影響もあり、大幅な減少となっている。
経営のリスクについて
全号機長期停止の影響により設備利用率は前年度比で4.5ポイント減少し、0.8%となりほぼ稼働していない状態であった。全号機ともに故障した部品調達に長期間を要し、復旧費用が高額になることから停止しており、保守費用を考慮すると今後黒字となる見込みは低く、経営リスクは高い状況にある。
全体総括
当該施設は運転から17年が経過しており、経年劣化による故障で全号機停止している。現在は昨年度に引続き、当該施設の事業継承に向けて民間企業と共同検証をしているが、共同検証の結果がどうなるかに関わらず、全号機停止中であり耐用年数(17年)を経過したことを踏まえ、R4年度には風力発電施設の解体、事業の廃止を予定している。