美濃加茂市
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人口の推移
財政比較分析表(2018年度)
財政力
財政力指数の分析欄
財政力指数は、平成29年度から0.01ポイント改善し0.81となり、類似団体、全国、県内平均を上回る結果となった。主な原因としては、市民税法人税割や固定資産税家屋が減少したものの、地方消費税交付金や市民税所得割が増加したため、単年度でも昨年度と同水準(0.81)を維持することができた。今後も引き続き、市税の徴収強化など税収増加等による歳入の確保に努めるとともに、歳出においても、定員管理・給与の適正化、行政組織の見直しなどにより、効率的な行政運営を行い、財政の健全化に努めていく。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は、平成29年度から4.7ポイント改善した。分母となる経常一般財源では、地方税等全体で約4億3,800万円増加した。一方、分子となる経常経費充当一般財源は、人件費が約6,500万円、扶助費が約2,100万円増加したものの、総合行政システム関連経費等の減により物件費が約1億3,700万円減少し、全体として約1億7,100万円減少した。今後も、扶助費の増加が見込まれるため、事務事業の優先度を点検し、優先度の低い事務事業については計画的に廃止・縮小して経常経費の削減に努めていく。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
平成29年度から減少しているのは、総合行政システム関連経費等の減により物件費が1億3,700万円減少したことや、分母となる人口が284人(56,703→56,987)増加したことが影響している。その他、毎年類似団体平均を下回っている要因として、ごみ処理業務や消防業務などを一部事務組合で実施していることなどが挙げられる。今後も引き続き、人件費の削減に努めるとともに、公共施設等総合管理計画に基づく計画的な施設保全や、指定管理者制度の導入による民間委託などによりコストの低減を図っていく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
これまで、行財政改革による給与水準の適正化に努めてきた結果、ラスパイレス指数は、類似団体、全国平均をともに大きく下回っている。今後も職員一人ひとりの業務量や、職員の士気などを鑑みつつ、給与水準の適正化に努めていく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
平成29年度から若干減少し、類似団体、全国、県内平均を大きく下回っている。主な要因としては、退職者補充の抑制や、指定管理者制度の導入、ごみ処理業務や消防業務などを一部事務組合で実施していることが挙げられる。今後も引き続き、組織機構の見直しや適切な人員管理に努め、効率的な行財政運営を図っていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率は、平成29年度から0.5ポイント改善し、類似団体、全国平均を下回る結果となった。主な要因としては、市債の借入額を元金償還額以下とするなどの市債抑制を図り、市債残高の削減に取り組んできたことが挙げられる。今後も引き続き、中長期的な視点に立って、借入と償還のバランスを考えた財政運営を行うことで、比率の低下に努めていく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担比率は、平成25年度以降「-」となり、類似団体、全国平均を大きく下回る結果となっている。主な要因としては、市の経営方針の中で市債残高の削減を掲げ、平成17年度末の市債残高約475億円を平成27年度末約365億円と10年間で約110億円削減できたことが挙げられる(平成30年度決算残高は約333億円)。今後、老朽化が進む公共施設の更新を実施することにより比率の上昇が懸念されるが、引き続き市債残高の削減や財政調整基金の積立などにより計画的な財政運営に努めていく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費に係る経常収支比率は、類似団体、全国、県内平均を大きく下回っている。主な要因としては、定員適正化計画による退職者補充の抑制や、効率的な組織を目指した機構改革などのよる行財政改革や、ごみ処理業務や消防業務などを一部事務組合で実施していることが挙げられる。今後も引き続き、適正な行財政運営に努めていく。
物件費
物件費の分析欄
物件費に係る経常収支比率は、平成29年度から1.8ポイント減少し、類似団体、県内平均を下回った。主な要因としては、平成29年度に実施した総合行政システム関連経費が減少したことにより、大幅に減少した。今後も引き続き、事務事業の優先度を点検し、物件費の削減に努めていく。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費に係る経常収支比率は、類似団体、全国平均を下回ったものの、依然として県内平均を上回っている。分母となる経常一般財源(市税等)が増加し、比率としては減少している。自立支援費などの増により、扶助費の金額が増加している。今後も他の経費を含め、扶助費の推移に注視していく。
その他
その他の分析欄
その他に係る経常収支比率は、類似団体、全国、県内平均を大きく下回っている。金額は前年度とほぼ同額であり、分母となる経常一般財源(市税等)が増加したことが0.4ポイント減少した要因となっている。また、平均を下回っているのは、平成24年度に下水道事業会計が法適用となったことから、一般会計からの繰出金を補助費に組み替えたことによるものである。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等に係る経常収支比率は、類似団体、全国平均、県内平均を大きく上回っている。主な要因としては、ごみ処理や消防業務などを一部事務組合で実施していることや、平成24年度の下水道事業会計法適用により、繰出金を補助費に組み替えたことなどによるものである。今後も引き続き、事務の効率化や補助要件の見直しなどにより、適正な執行に努めていく。
公債費
公債費の分析欄
公債費に係る経常収支比率は、前年度に引き続き、類似団体、全国、県内平均を下回った。主な要因としては、平成17年度末から平成27年度末までの10年間で、市債の残高を約110億円削減できたことが挙げられる。今後も、公共施設等総合管理計画に基づく計画的な施設更新を図り、公債費の抑制に努めていく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外に係る経常収支比率は、平成29年度から3.6ポイント減少し、類似団体、全国、県内平均を下回っている。市税等の経常一般財源が増加し、相対的に経常収支比率全体が減少したことで比率も減少している。今後も優先度の低い事務事業について、計画的に廃止・縮小して経常経費の削減を図り、比率の低下に努めていく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
総務費については、住民一人当たり61,959円となっており、類似団体、全国、県内平均を上回っている。主な要因としては、ふるさと納税に関する事業費の増加が影響していると考えられる。衛生費については、住民一人当たり21,498円となっており、類似団体、全国、県内平均を大きく下回っている。これは、ごみ処理業務を一部事務組合で実施しているため、物件費や普通建設事業費等が抑制されていると考えられる。民生費については、平成29年度から住民一人当たり7,196円増加し、127,499円となっている。これは、こども園施設整備補助金として私立保育園への支出が増加したことが主な要因である。公債費については、住民一人当たり27,837円となっており、類似団体、全国、県内平均を下回っている。主な要因としては、市債残高を平成17年度末から平成27年度末までの10年間で約110億円削減してきたことが公債費の抑制につながっていると考えられる。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
人件費については、住民一人当たり44,215円となっており、類似団体、全国、県内平均を大きく下回っている。主な要因としては、ごみ処理業務や消防業務などを一部事務組合で実施していることが挙げられる。物件費については、平成29年度から1,467円減少し、住民一人当たり74,995円となっているが、賃金の割合が大きく、類似団体、全国、県内平均を上回っている。その他、平成30年度は、ふるさと納税に関するコストなどが増加した。補助費等については、住民一人当たり58,093円となっており、類似団体、全国、県内平均を大きく上回っている。主な要因としては、ごみ処理業務や消防業務など一部事務組合に対するコストが挙げられる。普通建設事業費については、平成29年度に小学校増改築事業など大型事業が完了したため、住民一人当たり6,727円減少し41,512円となっており、類似団体、全国、県内平均を下回っている。
実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)
分析欄
平成30年度は、西体育館建替工事や私立保育園整備補助事業など大規模事業を実施し、財政調整基金残高は前年度より約1億3,900万円減少したたため、比率が減少した。また、平成29年度に小学校増改築事業など大型事業が完了したことや、平成30年度は地方税が増加したため、実質単年度収支は3期ぶりに黒字に転じた。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)
分析欄
平成30年度は、各会計とも健全な財政運営に努めた結果、全会計で引き続き黒字を維持することができた。一般会計については、西体育館建替工事や私立保育園整備補助など普通建設事業を実施したものの、地方税が約2億7,800万円増加したため、標準財政規模における比率が増加した。
実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄
これまで市債の新規発行額を元金償還額以下とするなど市債抑制に取り組んできたことで、元利償還金の額は年々減少しており、平成30年度の実質公債費比率についても減少した。今後も引き続き、中長期的な視点に立って、借入と償還のバランスを考えた財政運営を行うことにより、比率の低下に努めていく。
分析欄:減債基金
該当ない
将来負担比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄
一般会計等に係る地方債の現在高については、これまで市債の新規発行額を元金償還額以下とするなど市債抑制に取り組んできたことで年々減少しており、平成30年度は前年度より約3億1,900万円減少している。また、充当可能基金については、財政調整基金が約1億3,900万円減少したものの、ふるさと納税基金が約4,900万円増加したなどにより約8,700万円増加した。これらのことから、将来負担比率については、平成25年度以降「-」を維持している。今後も引き続き、市債残高の削減や財政調整基金の積立てなどにより、計画的な財政運営に努めていく。
基金残高に係る経年分析(2018年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)財政調整基金では積立額より取崩額が多く約1億3,900万円減少したが、新庁舎整備のため毎年積み立てている庁舎建設基金の約1億500万円増加や、ふるさと納税基金約5,000万円の増加により、基金全体の残高では約2,800万円の増加となった。(今後の方針)臨時的な支出の準備等のため、各基金の目的に応じた積み立てを行う。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)西体育館建替工事や私立保育園整備補助など大規模な事業を実施したため、前年度より約1億3,900万円減少した。(今後の方針)短期的な残高の増減はあるものの、災害発生時等財源が不足する事態に備えるため、当市と同規模の市等を参考に40億円程度の残高を目指す。
減債基金
減債基金
(増減理由)取崩しを行わなかったため、利子分の積み立てにより約200万円増加した。(今後の方針)借入額を償還元金額以内とすることで市債残高を順調に減らしているが、繰上償還など通常年度と比較して市債の償還が多額になるときに備えて、現状維持に努める。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)ふるさと納税基金は、ふるさと納税による寄附金を積み立て、次年度以降に寄付者の意向に沿った事業に充当するもの。国際交流基金は、国際交流事業の推進のため、基金を積み立て、青少年の国際交流事業等に活用するもの。(増減理由)庁舎建設基金は、新庁舎のため1億円を積み立てたことにより増加した。(今後の方針)庁舎建設基金は、老朽化している現市庁舎を建替えるために必要な新庁舎建設に必要な金額の一部を積み立てる。ふるさと納税基金は、ふるさと納税による寄附を積み立て、寄付者の意向に沿った事業に翌年度以降に充当するため、積み立てを行う。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
当市では、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画において、施設の総数、延床面積の削減を図ることを方針として掲げ、老朽化した施設の集約化・複合化や、除却を進めている。有形固定資産減価償却率については、類似団体と比較して低い値となっているが、今後、更に老朽化が進み、更新時期を迎える施設について、統合や除却などを検討し、適切に施設の更新を進めていく。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
前年度と比較して57.5ポイント減少し、類団内順位は7つ上昇した。今度も、施設の集約化・複合化など、計画的な施設整備により、地方債残高の上昇を抑えるとともに、償還財源に充当可能な一般財源の確保に努めることで、健全な財政運営を行う。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
当市では、平成17年度末残高から10年で100億円の市債残高削減を経営方針として財政運営に取り組んできた結果、将来負担比率は平成25年度から「比率なし」となっている。また、有形固定資産減価償却率については、類似団体内平均値と比較して0.8ポイント低くなっている。しかしながら、今後、施設の長寿命化や、庁舎の建て替えなど地方債の発行増加が見込まれるなか、施設の老朽化も同時に進行していくため、公共施設等総合管理計画に基づき、将来の負担を見据えた施設整備を行う。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
当市では、市債残高削減の取り組みにより、将来負担比率は平成25年度から「比率なし」を維持している。市債残高の減少に伴い、公債費も減少していることにより、実質公費比率も減少しており、平成27年度からは類似団体内平均値と比較して低い数値となっている。今後、庁舎の建て替えなど大規模な事業を控えており、将来負担比率、実質公債費比率ともに数値の上昇が見込まれているため、これまで以上に、財源の確保や経費の削減、事業の集中と選択などに取り組み、地方債に大きく頼ることのない財政運営に努める。
施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
道路以外の資産において、類似団体内平均よりも高い償却率となっており、特に高い償却率となっている施設は、保育施設・児童館である。保育園については、老朽化した3施設の統合に向けて取り組んでおり、施設の民営化を検討するなど、保育の質を確保しつつ将来を見据えた施設更新に努めている。また、公共施設の総量のうち大きな比率を占める、小中学校などの学校施設について、施設の長寿命化を実施しているところではあるが、今後、建て替え時期を迎えるにあたり、児童生徒数の推計などにより将来の使用状況を想定し、地区ごとの状況に適合した教育環境の整備に取り組んでいく。道路、橋りょうなどのインフラ施設についても、施設同様に老朽化が進んでいくため、計画的な修繕や改修を実施し、安全なインフラ環境の確保に努める。
施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
類似団体内平均よりも特に高い償却率となっている施設は、体育館・プール、保健センター、市民会館、庁舎である。体育館については、市内2か所の体育館のうち1か所を平成30年度に建て替えが完了したが、残る1か所の体育館も老朽化が進んでおり、長寿命化を図りながら計画的に更新を進めていく必要がある。なお、市民プールは令和元年度に除却している。保健センターについては、令和3年度中に民間施設(病院)の区分所有という形でリニューアルを予定している。市民会館については、令和元年度から令和3年度にかけて、老朽化した施設の耐震補強と長寿命化、一部施設のリニューアルを実施している。庁舎に関しては、令和9年度の供用開始に向けて事業を進めており、令和2年度には美濃加茂市新庁舎整備基本計画を策定予定である。その他の施設においても、将来を見据えて、計画的に長寿命化や更新を行い、効率的で健全な財政運営に努める。
財務書類に関する情報①(2018年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
公営企業会計、特別会計を含めた全体会計において、資産総額は前年度末から13.7億円ほどの減少となった。その主な要因としては、一般会計や下水道事業会計におけるインフラ工作物の減価償却による資産の減少が資産の取得額を上回ったことによる有形固定資産の減少と、財政調整基金の減少約1.4億円などが挙げられる。負債総額は前年末から13.4億円の減少となった。主な要因としては、一般会計、水道事業会計、下水道事業会計における地方債の償還が発行額を上回ることによる地方債残高の減少約12.1億円が挙げられる。今後は、減価償却の進んだ公共施設の長寿命化や更新が想定されるため、公共施設総合管理計画に基づいて施設等の適正管理に努める。
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
全体会計において、前年度と比較して純行政コストはほぼ横ばいである。しかしながら、一般会計においては社会保障費の増加(約1.2億円)、人件費の増加(約3.3億円)などの原因により増加に転じている。今後、高齢化の進展などによる社会保障経費などの増加や、制度改革によるさらなる人件費の増加が見込まれるため、介護予防施策を推進するとともに、併せて他事業における経費抑制に努める。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
一般会計において、純行政コストの減少と社会資本整備総合交付金関連の大型補助事業の実施による国県等補助金の増加により、本年度差額が大きく増加(前年度比584百万円)しており、純資産残高も増加している。国県等補助金による純資産残高の増加は一時的なものであり、今後は、整備を進めてきた施設の減価償却費が行政コストに計上されてくるため、事業の見直しなどコスト縮減と併せて地方税の徴収強化など更なる財源確保に努める。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
一般会計等においては、税収等収入、国県等補助金収入ともに増加した一方で、ふるさと納税の増加に伴う必要経費の増加や、自立支援給付費などの社会保障給付支出の増加などにより、業務費用支出も移転費用支出も増加しており、業務活動収支については約27億円であった。投資活動支出において、のぞみ教室新築事業や加茂川総合内水対策事業、西体育館整備事業、美濃加茂市整備地区整備事業などの大型補助事業を実施したことなどから、公共施設等整備費支出が増加したことや、財政調整基金などの基金積立額の減少により投資活動収支は約△10.4億円程となった。財務活動収支については地方債償還額が地方債発行額を上回ったことから△3.2億円程となっており、本年度末資金残高は前年度から約12.6億円減少した。経常的な活動に係る経費は税収等で賄えており、地方債の償還も進んでいる状況であるが、投資活動における負債が今後増加することが予想されるため、引き続き収入と支出のバランスを保持できるよう、健全な財政運営に努める。
財務書類に関する情報②(2018年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
①全国的には人口減少の流れの中、当市では人口が増加傾向にあることに加えて、平成17年度から10年間で100億円の市債残高の削減に取り組んできたことにより、資産形成に係る支出も抑えられていたことから、資産額が類似団体と比較し低くなっていると考えられる。また、消防・衛生事業について一部事務組合により実施していることから、単独で施設を所有している市町村と比較すると資産額が少なくなることも考えられる。今後も人口は微増する見込みであるが、公共施設の長寿命化や更新を実施していくと一人当たりの資産額が増加することも見込まれる。②③類似団体とおおよそ同程度の値となっており、今度も公共施設総合管理計画やインフラ長寿命化計画などに基づき、施設の更新や長寿命化を計画的に進めていくなど、公共施設やインフラの適正管理に努める。
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
④⑤類似団体と比較して純資産比率は高く、将来世代負担比率は低くなっている。これは、市債残高の削減や事業の見直しなど効率的な財政運営を推進してきたことと、市税収入の増加などにより、将来世代が利用可能な資源の蓄積と将来負担の軽減がなされたものと考える。前年度比較としては、資産額は取得額よりも減価償却額が上回ったことにより減少しているのに対して、純資産は国県等補助金の伸びなどにより増加しているため、純資産比率は増加し、地方債残高は償還額が借入額を上回っていることにより減少している為、前年度と比べ減少している。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
⑥社会保障経費は増加傾向ではあるものの、類似団体と比較して、国保・介護など制度利用者の割合が低く特別会計への繰出金が少ないことや、消防・衛生事業について一部事務組合により実施していることから、単独で実施している市町村と比較するとコストが低くなっていることが考えられる。また、今後は社会保障経費だけでなく、施設の修繕や長寿命化・更新などの費用の増加が見込まれるため、より効率的で計画的な事業実施により、費用の削減と平準化に努める。前年度比較として、職員給与費などの人件費の増加や、前年度は資産売却の臨時収益が計上されていたことなどの要因により、前年度と比較して純行政コストは増加が増加し、住民一人あたり行政コストも増加している。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
⑦住民一人当たりの負債額は類似団体と比較して下回っている要因としては、市債残高の削減に取り組んできたことと、消防衛生事業について一部事務組合により実施していることから、退職手当や賞与等の引当金が単独実施している市町村と比較すると低くなることが考えられる。前年度比較として、人口が増加したことに加え、退職手当引当金が減少したことや、地方債の償還額が借入額を上回ったことで市債残高が減少したことにより、住民一人当たりの負債額は減少した。⑧基礎的財政収支は投資活動収支の赤字を業務活動収支が上回ったため1,709百万円となった。前年度と比較し、投資活動収支は減少しているものの、業務活動収支が市税収入の増加などにより増加しているため、基礎的財政支出は663百万円増加した。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
⑨前年度は一般会計等の連結対象である土地開発基金において、大規模な土地の売却があったことにより、その他の経常収益としている土地の売却益が約5億円増加したため、経常収益が大幅に増加したが、本年度は平成28年度と同程度となっている。今後、施設の維持補修費など増加が見込まれるため、経常経費の削減に努めるとともに、施設利用率の向上や適正な使用料を設定することにより収益の確保に努める。