経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率、⑤経費回収率ともに100%を下回り、一般会計繰入金に依存している状況である。一方、⑧水洗化率が示すとおり、ある程度の使用料収入が確保されており、今後、大きく使用料収入が増加するとは考えにくい。また、⑥汚水処理原価についても、類似団体平均値よりも高くなってきており、他団体と比べ効率的な汚水処理が実施されていないなってきていると考えられる。今後は、維持管理費等の費用の見直しを含めた検討を行う必要がある。④企業債残高対事業規模比率は、⑥と同様に類似団体平均値よりも高くなっている。ただし、平成21年度まで整備工事が行われており、今後、数値は下がってくると考えられる。⑦施設利用率は類似団体平均値を上回っている。しかしながら、今後は平均処理水量が人口減少により低下していくと想定され、見直しが必要になる可能性はある。
老朽化の状況について
平成12年度及び平成17年度に採択された事業であり、管渠の耐用年数を50年と考えているため、老朽化等対策は実施していない。長期的には、25年を経過した頃を目途に管渠の点検を実施するなどして、必要に応じて対応していく。
全体総括
林業集落排水処理施設は2箇所あり、すでに整備も完了し、水洗化率も93%程度となっている。今後は、人口減少に伴う使用料収入の減少とともに、現在、類似団体平均より上回っているコストの削減が課題となる。また、整備後10年を越えていることから、修繕頻度が増えてきた場合は更新の検討をする必要がある。