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宮ヶ瀬ダムに伴う国有資産等所在市町村交付金により、平成16年度に1.0を超えて以来11年連続で1.0以上の水準を維持していたが、年々の償却資産等の減価償却により減少し、平成27年度には1.0を下回った。令和元年度の財政力指数は0.97となり、類似団体平均等を上回っているものの、今後も適正な職員管理や歳出削減などに努め、健全な財政運営に努めていく必要がある。
公債費の増加により87.4%と類似団体平均を0.6ポイント上回っており、今後についても、地方債の元利償還が増加する見込みであるため、借入の縮減に努めなければならない。また、扶助費についても、高齢化の影響や少子化対策の推進に伴い増加傾向となっており、少子高齢化が進むにつれ、更に増加していくことが予想される。歳入面として、国有資産等所在市町村交付金の償却資産等による減額や人口減少に伴う村税の減額が見込まれることから、行政改革等の取組を通じ、義務的経費の削減に努めていく必要がある。
前年度と比較すると9,605円上回っており、要因としては、人件費は微減しているものの、物件費のうち、主に村道の維持管理に係る役務費や委託料などが増額となったことによる。引き続き適正な定員管理を行い、人件費の抑制を図るとともに、建設事業の計画的な執行に努める必要がある。
近年、職員手当の見直しを行うことで、類似団体平均とほぼ同じ水準を推移している。平成29年度に地域手当の見直しを行ったことで、類似団体平均を3年連続で下回り、今年度は全国町村平均を2.8下回っている。今後も給与の適正化に努めることにより引き続き低い水準を維持していく。
類似団体と比較して、4人下回っている。単なる退職補充を目的とした職員採用を行うことなく、地方分権や権限移譲事務などによる事務量の変動、住民サービスの複雑・多様化に対応できるよう、引き続き職員の配置を考慮していく。住民サービスの低下を招かないよう、これからも定員管理に努めていく必要がある。
財政調整基金等を活用することにより、予算財源を調整し、起債の抑制に努めていることで、類似団体平均、全国市町村平均、神奈川県平均と比較しても非常に高い健全度に位置している。今後は、新たに起債の元利償還が始まるものもあるため、さらなる財源確保に努め、適正な財政管理を行い、高い水準を維持していく必要がある。
人件費に係る経常収支比率は、類似団体平均と比較すると高くなっているが、職員手当の見直しや退職による変動により、前年度に比べると1.9ポイント低くなっている。全体の職員数が少ないことから、地方分権等に伴う事務量の増加や住民サービスの多様化に対応できるよう、適正な定員管理に努めていく必要がある。
前年度と比較して、物件費は増加したものの、財産収入が増加したことにより、経常収支比率は0.5ポイント減少している。しかし、類似団体平均と比較すると高い状態が続いているため、物件費の抑制及び経常財源の確保に努めていく必要がある。
毎年、類似団体平均を少し上回る程度で推移している。要因としては、障害児者に係る経費が増加傾向であり、今後についても、扶助費全体が増加していくことが予想されることから、審査基準の見直しなど、給付の抑制について検討していく必要がある。
その他に係る経常収支比率は、類似団体平均と比較すると低くなっているが、下水道施設の長寿命化事業に伴う、特別会計への繰出金が増加傾向にあるため、特別会計における財源の確保に努め、繰出金の抑制を図っていく必要がある。
物件費と同様に、前年度と比較して、補助費等は増加したものの、財産収入の増加により、経常収支比率は1ポイント減少している。しかし、類似団体平均よりも高い状態が続いているため、補助金の支給要件の見直しや必要性の精査など、給付の抑制を図っていく必要がある。
平成27年度に借入れを行った、消防施設整備債の元利償還が始まったことから、前年度より0.7ポイント増加しているが、類似団体平均、全国平均、神奈川県平均と比較しても、非常に低い数値となっている。来年度以降についても、新たな元利償還が始っていくため、財源の確保に努め、適正な財政運用をしていく必要がある。
類似団体平均と比較すると高い傾向が続いているが、財産収入等が増加したことにより、前年度と比べて3.2ポイント低くなっている。今後についても、経常財源の確保に努め、財政構造の弾力化を図っていく必要がある。
(増減理由)村道の新設改良及び維持補修に伴い、公共施設等整備事業基金を取崩したが、結果的に取崩し額を上回る積立てができたこと、また、財政調整基金については、取崩さず、積み立てができたことにより、基金全体としては残高が増加した。(今後の方針)学校等の公共施設の老朽化による更新に備え、公共施設等整備事業基金に積立てを行うほか、自主財源の確保に努めるなど、多額の取崩しが発生しないような財政運営を推進していく。
(増減理由)取崩しはなく、決算剰余金約6,000万円積立てることができた。(今後の方針)財政調整基金を財源とした大規模な投資的事業を行った場合には、大幅に減少することもあるが、災害等の不測の事態に備えて一定額以上を確保しておく必要があると考え、余裕を持った残高を確保していくよう努める。
(増減理由)―(今後の方針)―
(基金の使途)公共施設等整備事業基金:公共施設等整備の建設事業費及び用地取得費に充当するため積立てている。地域活性化推進事業基金:ふるさと創生の事業に充当するため積立てている。宮ヶ瀬霊園管理運営基金:宮ヶ瀬霊園の健全な管理運営を図るため積立てている。村営住宅管理運営基金:村営住宅の維持管理、更新その他財政の不足を生じた時の財源とするため積立てている。借上型村営住宅管理運営基金:借上型村営住宅推進事業に要する費用に充てるため積立てている。(増減理由)公共施設等整備事業基金:村道の新設改良及び維持補修に伴い取崩したが、地方創生のために建設した公共施設の賃貸料等の収益が取崩し額を上回ったため、余剰金を積立てた。宮ヶ瀬霊園管理運営基金:決算余剰金を積立てた。村営住宅管理運営基金:村営住宅の修繕を行うため取崩したが、賃貸料等の収益が取崩し額を上回ったため、余剰金を積立てた。借上型村営住宅管理運営基金:住宅の賃借料を取り崩した、減額となった。(今後の方針)公共施設等整備事業基金:学校等の公共施設の老朽化による更新に備え、取崩を抑制し、積立てに努めていく。その他特定目的基金は、基金の使途にしたがって、積立てていく。
本村では、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画において、公共施設等の修繕・更新等費用と充当可能な投資的経費を比較すると、1年あたり約0.17億円不足することが想定されるものの、修繕・更新に係る費用を縮減することにより、解消が可能だと考えられる。有形固定資産減価償却率については、増加傾向であり、かつ、類似団体を比較して上昇率が高いため、運営コストを考慮した施設の統廃合や機能の複合化を踏まえた更新を検討する必要がある。
将来負担額に対して充当可能額が大きいため、債務償還比率はマイナスであり、類似団体と比べても非常に少なくなっている。今後、人口減少の進行に伴い、村税等の収入減が見込まれるため、先を見据えた基金の積立や地方債の借入れに努め、債務償還比率がプラスに転じないような財政運営を推進する。
有形固定資産減価償却率については類似団体と比較して低くなっているものの、建築後30年以上経過した建築物が多くあることから、今後、施設等の修繕・更新等費用が増加していくことが予想されるため、施設の統廃合や機能の複合化を含め、老朽化対策を進めていく。施設の老朽化対策を実施するにあたり、基金の取り崩しや地方債の借入れ等が発生することで将来負担比率の増加が見込まれるが、施設の維持管理経費とのバランスを注視しつつ検討していく必要がある。
将来負担比率及び実質公債費比率については、共にマイナスで推移しており、類似団体内平均値を大きく下回っているが、毎年、地方債の借入れを行っており、それらの償還が開始されることに伴い上昇していくことが懸念されるため、新規の借入れを可能な限り抑制し、現状の推移の維持に努める。
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