経営の健全性・効率性について
経常収支比率、料金回収率は、平均値をやや上回りました。料金回収率については、100%を下回っておりますが、新型コロナウイルス感染症対策として基本料金減免を行った影響で下回ったものでありまして、一般会計からの補てん額を加算すると100%を上回ります。給水原価は、支出の減少、有収水量の増加の影響で微減となっており、平均値を下回る状況が続いております。流動比率は類似団体平均値は下回るものの100%を超えており、欠損金も0であり経営の健全性は保たれております。企業債残高対給水収益比率は類似団体平均値を下回るものの、設備投資の影響で増加しております。施設利用率は平均値を下回り50%以下となっております。今後は設備の整理縮小も検討する必要があります。有収率は平均値を上回るものの、毎年減少しており、引き続き漏水調査等を行い有収率の回復に努めます。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却率は平均値より低い数値にあります。これは、比較的資産が新しく老朽化の進行が穏やかであると分析されます。管路経年化率は急速に上昇し平均値をやや上回りました。管路更新率は、平均値を上回っておりますが1%を下回っており高い水準にはありません。管路以外の設備更新や災害対策などにも費用が必要であり低い数値となっております。
全体総括
経常収支比率が100%を超えているとはいえ、厳しい経営状況に変わりつつあり平成10年から据置している料金についても見直しが必要な時期が近づいております。有形固定資産減価償却率が低いので現時点では更新投資の先送りをしている状況にはありません。今後は老朽化が進むため管路更新率を1%を目標に上昇させていく必要があります。