酒々井町
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2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2021年度)
財政力
財政力指数の分析欄
新型コロナウイルス感染症の影響による個人住民税の減少や企業の業績悪化と固定資産税評価替えによる町民税の減少により、財政力指数は、前年度から0.02ポイント下がった0.78である。今後は、納税者の減少による個人町民税の減少が見込まれるが、徴収業務の強化に取り組み、財政基盤の強化に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
令和3年度は、臨時財政対策債償還基金費として、普通交付税が追加交付されたため増収となり、経常収支比率は、昨年度より3.2ポイント改善された。しかし、人件費や老朽化した公共施設の長寿命化に伴う公債費の増により今後も高い傾向は続くと想定される。財政健全化計画に基づき、事務事業の見直しを進め、経常経費の削減に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費及び物件費全般で抑制に努めているが、前年度に引き続き類似団体平均を上回っている。維持補修費は、類似団体を下回っているが、人件費が類似団体に比較して高い。これは、過去における人口急増時の職員採用が影響していることと任期付職員の積極的活用によるものである。今後も会計年度任用職員の経験年次が進むことによる増や保育士処遇改善などにより、人件費の増加傾向は続くと想定されるため、民間活力の導入などにより、人件費の抑制に努めていきたい。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
過去における人口急増時の職員採用や集中改革プランに伴う職員数の削減のため、新規採用の抑制を実施したことにより、職員年齢構成のバランスが偏り、特に中高年齢層の比率が高くなっていることが指数を高くしている要因である。今後は、定年退職と新規採用職員のバランスをとりつつ職員数を削減し、給与水準の適正化に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
定年退職と新規採用職員のバランスをとりつつ職員の削減に取り組んでいるが、過去における人口急増時の職員採用の増や任期付き職員の積極的活用による増のため、人口千人あたりの職員数は、類似団体平均を上回っている。今後は、民間活力の導入なども検討し、定員管理の適正化に努めていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
類似団体平均を下回ってはいるが、臨時財政対策債の償還の増加や減収補填債の繰上償還による増により、前年度に比べて0.5ポイント上昇した。地方債残高は増加しており、将来負担比率が悪化する見込みであるため、借入については事業実施の緊急度、必要性を十分検討し、抑制に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
地方債現在高の増加はあったものの、退職手当負担見込額や公営企業債等繰入見込額が減少したことにより、将来負担比率は、前年度より減少した。今後も老朽化した公共施設の長寿命化のために地方債の発行が見込まれることから、地方債現在高は増加傾向にあり、将来負担比率は上昇する見通しである。このため、引き続き財政状況を考慮し、計画的な地方債の発行により将来負担の抑制に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2021年度)
人件費
人件費の分析欄
類似団体と比較して、職員数が多いことから、人件費の経常収支比率が高くなっている。これは、過去における人口急増時の職員採用や任期付き職員の積極的採用が影響している。今後は、会計年度任用職員の経験年次が進むことによる増や保育士処遇改善などにより、人件費の増加傾向は続くものと思われる。民間活力の導入などにより、人件費の抑制に努めていきたい。
物件費
物件費の分析欄
類似団体平均と比較すると0.9ポイント下回っているが、前年度と比較すると0.4ポイント上昇した。新型コロナウイルスワクチン接種開始により接種業務やコールセンター業務委託料が増加したことが要因と思われる。今後も物件費の増加傾向は続くと見込まれるが、財政健全化計画などに基づき事業の見直しと合理化を図り、経費削減に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
類似団体平均を下回る数値となっているのは、児童福祉費や社会福祉費が類似団体平均より低いことが主な要因である。今後は、高齢化の進展などにより、高齢者施策等の扶助費の増加が見込まれるため、介護予防の推進等により、扶助費の抑制に努める。
その他
その他の分析欄
類似団体平均を下回っているのは、繰出金が少ないことが主な要因である。国民健康保険等についての繰出しは、基準内繰出のみとなっている。今後は、高齢化率の上昇に伴い後期高齢者医療保険や介護保険への繰出しの増加が見込まれることから、引き続き事務経費の精査に努める。
補助費等
補助費等の分析欄
消防・清掃・衛生業務などを一部事務組合で行っており、その負担金が多額であるため、類似団体平均を上回っている。毎年、予算編成前に当町を含む構成団体から各組合へ組合事業における経常経費の見直しなどを依頼している。こうした積み重ねにより補助費等の抑制に努めていく。また、下水道事業会計への繰出金の削減や特別定額給付金事業の終了により補助費等に係る経常収支比率が前年度比1.2ポイント減少した。
公債費
公債費の分析欄
臨時財政対策債の償還額の増加や令和2年度減収補填債繰上償還による増はあったものの前年度比0.1ポイントの減となっている。しかし、今後数年は、令和元年度以降集中的に実施した公共施設長寿命化対策事業(中央公民館施設整備事業、役場本庁舎耐震補強等工事等)の償還開始により増加していく見込みである。借入については、事業実施の緊急度、必要性、国庫補助金等の財源措置を十分検討し、借入額と償還額のバランスをとりつつ、適正化を図っていく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外に係る経常収支比率は、類似団体平均より高い78.6%である。これは類似団体平均に比べ、扶助費の経常収支比率が低くなっている一方、人件費及び補助費等の経常収支比率が高いためである。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)
目的別歳出の分析欄
総務費は、住民一人あたり65,370円となっており、前年度と比較すると101,795円減少している。これは、新型コロナウイルス感染症緊急経済対策として行った特別定額給付金事業の終了によるものである。教育費の住民一人あたりのコストは、42,042円であり、令和2年度に実施した中央公民館施設整備事業、酒々井中学校体育館大規模改修事業、酒々井中学校テニスコート整備工事大規模事業の完了により、前年度より大幅に減少し、類似団体平均も下回ることとなった。民生費の住民一人あたりのコストは、新型コロナウイルス感染症緊急経済対策として行った臨時特別給付金支給事業(住民税非課税世帯等分)や子育て世帯への臨時特別給付金事業により、前年度と比較すると18,311円増加しているものの、類似団体平均と比較すると低く、120,633円である。これは、児童福祉費の扶助費が低いことが要因と考えられる。衛生費は、新型コロナウイルスワクチン接種事業の増により増加している。土木費は、社会資本整備総合交付金事業の道路改良工事や交通安全対策工事(通学路の歩道整備、無電柱化等)の増により増加している。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり356,339円となっている。性質別に分析すると類似団体平均よりも特に高いのは、人件費である。これは、過去における人口急増時の職員採用数が類似団体平均と比較して多いことや任期付職員の積極的活用により、任期付職員が多いことが主な要因である。普通建設事業費の新規事業は、酒々井中学校テニスコート整備事業の完了により大幅に低くなっており、類似団体平均を下回ることとなった。普通建設事業費の更新整備事業は、類似団体平均よりは高いものの、前年度比では低くなっている。これは、令2年度に実施した中央公民館施設整備事業、役場本庁舎耐震補強等工事、酒々井中学校体育館大規模改修事業の事業完了によるものである。類似団体平均よりも低いのは、扶助費、維持補修費等である。扶助費は、類似団体平均より児童福祉費が低い。維持補修費が少ない要因としては、町域がコンパクトなことから道路橋りょう費や施設維持費が少ないことに加えて、消防・清掃・衛生業務を一部事務組合で運営しているためと考えられる。
実質収支比率等に係る経年分析(2021年度)
分析欄財政調整基金の残高が標準財政規模の15%となるよう目標設定しているが、令和3年度で6億1千9百万円となり前年度残高6億5千4百万円より3千5百万円減少している。基準財政規模の12.83%まで減少している状況である。令和3年度決算における一般会計の実質収支額は、4億1千万円で、実質収支比率は、8.49%となっている。前年度に比べて黒字額が1億8千2百万円増加したことにより、3.44ポイントの増となっている。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2021年度)
分析欄一般会計をはじめ、各特別会計、公営企業である水道事業、下水道事業の全ての会計において赤字額は発生していないことから、連結実質赤字比率は算出されていない。令和3年度決算における各会計の実質収支は、いずれも黒字であり、前年度に比べ連結黒字額は、2億4百万円増加した。一般会計以外で黒字額が減少しており、今後も少子高齢化等により税収が減少するなど連結実質黒字額は、減少傾向が続くと予想される。徴収業務の強化や下水道料金の見直し等自主財源を確保し、健全な財政運営と公営企業経営に努める。
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実質公債費比率(分子)の構造(2021年度)
分析欄借入残高の約6割を臨時財政対策債が占めており、一般会計における元利償還金も令和2年度から1千4百万円増加している。新規地方債の借り入れについては、事業実施の緊急度、必要性、国庫補助金等の財源措置を十分検討し、事業計画の整理・縮小を図るなど借入額と償還額のバランスを取りつつ、抑制に努める。
分析欄:減債基金利用していない。
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将来負担比率(分子)の構造(2021年度)
分析欄一般会計等の地方債残高は、令和3年度は前年度に比べ1億5千万円増加している。公共施設の老朽化に伴う長寿命化対策で、地方債残高が増加している。充当可能基金については、3千1百万円増加したものの、今後、将来負担比率は上昇傾向にあると予想される。新規地方債の借り入れについては、事業実施の緊急度、必要性、国庫補助金等の財源措置を十分検討し、抑制に努める。また、決算余剰金等を用いた積立を確実に行い、将来負担の軽減を図る。
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基金残高に係る経年分析(2021年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・役場中央庁舎耐震補強等改修事業や道路改良事業等の普通建設事業費の繰入金の増加や中央庁舎耐震補強等改修事業のため地域福祉基金を取り崩したが、臨時財政対策債償還基金費として追加交付された普通交付税1億6千9百万円を減債基金に積み立てたことにより、基金全体としては、1億2千7百万円の増となった。(今後の方針)・事業の実施については、必要性、国庫補助金等の財源措置を十分検討し、事業費の抑制に努める。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)・剰余金処分として1億4千8百万円を積み立てた一方、一般財源として1億9千1百万円を繰り入れたことにより、3千5百万円の減となっている。・新型コロナウイルス感染症の影響から、法人住民税、個人住民税の減少による自主財源の減。・役場中央庁舎耐震補強等改修事業や道路改良事業等のため取り崩したことによる減少。(今後の方針)・財政調整基金の残高は、標準財政規模の15%を維持するように努めることとしている。
減債基金
減債基金
(増減理由)・臨時財政対策債償還基金費として、普通交付税が追加交付されたことにより、1億6千9百万円積立てたことによる増。(今後の方針)・剰余金等を積極的に積立て、町債の償還に必要な財源を確保し、財政の健全な運営に努める。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・農業基盤整備基金:印旛沼2期土地改良事業負担金の財源を確保する。・酒々井ちびっこ天国基金:酒々井ちびっこ天国の維持管理、運営及び処分の財源とすることを目的とする。・都市計画事業基金:都市計画法に基づいて行う都市計画事業の円滑な推進を図るため・地域福祉基金:町民が生涯を通じ健康で豊かな生きがいのある生活を送れる福祉社会を築くための事業を実施することを目的とする。・児童・生徒国際交流振興基金:国際交流、国際的視野を持つ人材育成を目的とする。(増減理由)・地域福祉基金:役場中央庁舎耐震補強等改修事業に充てたことによる減。・都市計画事業基金:都市計画事業に要した費用の減による都市計画税積立額の増。(今後の方針)・今後の財政需要に備え、予算の範囲内で積み立てる。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
当町では、昭和50年代の住宅団地造成以降、整備してきた多くの公共施設が老朽化してきており、更新の時期を迎えているため、有形固定資産減価償却率は、類似団体より高い水準となっている。「公共施設等総合管理計画」に基づき、公共施設等の全体の状況把握と長期的な視点での更新・統廃合・長寿命化などを計画的に行ってくよう努めている。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は、令和元年度に類似団体平均を上回った。類似団体と比較して職員数が多く、人件費が高い水準にあり、令和元年度は、退職手当負担見込み額が増加したためであったが、令和2年度には、退職手当負担見込み額の減により若干持ち直している。令和3年度は、臨時財政対策債特例発行可能額の増等により債務償還比率は前年度より下がった。財政健全化計画でも職員数の削減することとしており、人件費の削減に努めていく。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は、近年、公共施設の長寿命化対策としての大規模改修が続いていることにより、地方債残高が増加しており、令和2年度に類似団体平均を上回ることとなった。また、有形固定資産減価償却率は類似団体より高く、今後は、令和3年度に役場中央庁舎耐震補強等改修工事の完了により低下する要因はあったものの、他の多くの施設の老朽化により有形固定資産減価償却率は高くなっている。今後も公共施設等総合管理計画に基づき、計画的に更新、長寿命化に努めていく。施設整備のための借入は、将来負担比率の上昇も懸念されるため、国庫補助金等の財源措置を十分に検討し、適正化に努めていく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債比率は、類似団体と比較して低い水準にあるが、近年集中して実施している公共施設の長寿命化対策として、中央公民館施設整備事業や役場中央庁舎耐震補強等改修工事などの財源として発行した町債の償還開始により、実質公債費率も増加していくことが見込まれる。将来負担比率は、普通交付税額や臨時財政対策債発行可能額の増により標準財政規模が増加したため、令和3年度は、前年度より下がっている。地方債残高の増加と基金残高の減少により将来負担率は、今後上昇が見込まれる。これまで以上に公債費の適正化に取り組み持続可能な行政財政運営となるように努めていく。
施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)
施設情報の分析欄
公営住宅は、類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高い状況である。耐震改修の必要はないものの、築40年以上経過しているため、老朽化対策を計画的に実施する必要がある。保育所、学校施設についても有形固定資産減価償却率が高い状況である。一人当たりの面積は、類似団体と比較して少ない状態ではあるが、今後は、統合等も視野に計画的に更新、長寿命化に努めていく。公民館は、平成29年度に耐震補強工事が完了し、有形固定資産減価償却率が一度下がっている。また、令和2年度に空調設備等施設改修が完了したため、さらに有形固定資産減価償却率が下がっているが、これで改修は完了したことから令和3年度からは、有形固定資産減価償却率は上がっていくこととなる。ただし、空調設備改修により維持管理費用は減少の見込みである。橋りょう・トンネルの有形固定資産減価償却率が類似団体と比較して低いのは、大半の橋りょうの有形固定資産額が取得価格不明のため、備忘価格1円としているためである。そこに、平成29年度に伊篠大橋耐震補強工事等資産の増加があったことにより、減価償却が始まり、減価償却累計額が上がることとなった。今後も橋梁長寿命化修繕計画に基づき、計画的に橋梁の改修を行っていく予定である。
施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)
施設情報の分析欄
図書館と市民会館の機能を有するプリミエール酒々井の増築工事が令和元年度に完了したことにより、令和元年度に図書館と市民会館の有形固定資産減価償却率が若干下がり、一人当たりの面積も増加している。今後は、空調設備等の改修を個別施設計画に基づき実施していく予定である。保健センターは、類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高い状況である。令和元年度にトイレ改修工事を実施したため、有形固定資産減価償却率が少し下がっているが、築35年以上経過しているため、令和5年度から空調設備更新等老朽化対策を実施する予定である。福祉施設の隣保館も築35年以上経過しており、計画的に更新、長寿命化に努めていく必要がある。庁舎は、令和2年度に中央庁舎耐震補強工事が完了し、令和3年度には中央庁舎エレベーター設置等により有形固定資産減価償却率が下がっている。体育館・プールは、固定資産台帳の精査により令和2年度に減価償却率が著しく上がっている。体育館は築50年以上、プールも築45年以上経過しており、ともに老朽化により使用を中止しており、令和5年度以降除却の予定である。(消防施設については、算定対象施設の選定誤りがあり、正しくは、有形固定資産減価償却率は、平成2943.1%、一人当たりの面積は、平成290.076㎡である。)
財務書類に関する情報①(2021年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が、前年度末から161百万円の増加となった。これは、道路等のインフラ資産工作物の増加や中央庁舎耐震補強等改修事業を実施したことによる資産の取得額の増があげられる。資産総額のうち有形固定資産の割合が、83.0%となっており、これらの資産は、将来の維持管理・更新等の支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の長寿命化や統廃合を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。負債総額は、18百万円の減少となった。要因としては、退職手当引当金が減少したことがあげられる。また、地方債等償還支出が544百万円、地方債等発行収入が693百万円と起債額が償還額を上回っている。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は6,484百万円となり、前年度比1,613百万円の減(△19.9%)となった。これは、新型コロナウイルス感染症に伴う特別定額給付金給付事業費補助金の減によるものである。経常費用の物件費は、前年度より179百万円増えており、人件費より割合が高くなった。これは、新型コロナウイルスワクチン接種等の費用の増加によるものである。また、人件費は、前年度より23百万円増加し、人件費が経常費用の28%を占めている。財政健全化計画でも職員数の削減することとしており、退職員数と新規採用職員数のバランスをとりつつ人件費の抑制に引き続き努める。移転費用は、2,685百万円となり、前年度比1,829百万円の減少(△14.3%)となった。最も金額が大きいのは補助金等(1,597百万円、前年度比△1,853百万円)であり、減の主な要因は、前年度の特別定額給付金(2,070百万円、前年度比皆減)の臨時的要因である。また、消防・清掃・衛生業務などを一部事務組合で行っており、移転費用の占める割合が大きい。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(6,338百万円)が純行政コスト(6,139百万円)を上回ったことから、本年度差額が199百万円(前年度比△297百万円)となった。前年度に実施した中央公民館施設整備事業やGIGAスクール関連事業の減価償却の開始により、減価償却費が増加し、差額は減少した。本年度末純資産残高は、減債基金の増により、前年度より179百万円増加し、11,216百万円となった。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は、518百万円であったが、投資活動収支については、減債基金積立を行ったことから、▲566百万円となった。財務活動収支については、地方債等発行収入が地方債等償還支出を上回ったため、140百万円であり、本年度末資金残高は前年度から92百万円増加し、430百万円となった。行政活動に必要な資金を基金の取崩しと地方債の発行収入によって確保している状態であり、行財政改革を推進する必要がある。
財務書類に関する情報②(2021年度)
1.資産の状況
住民一人当たりの資産額が類似団体平均を大きく下回っているが、道路の敷地のうち、取得価格が不明であるため、備忘価額1円で評価しているものが大半をしめているためである。役場中央庁舎耐震補強等改修などの長寿命化対策や道路改良による工作物の増加により有形固定資産は増加しているものの、有形固定資産減価償却率は、前年度比0.7ポイント増加している。また、公共施設のうち約7割が築30年を経過しており、施設の老朽化が進んでいるため、公共施設等総合管理計画に基づき、順次長寿命化や統廃合を進めていくなど、公共施設等の適正管理に努める。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、類似団体平均と比較すると低いが、純資産、資産合計ともに増加し、純資産比率は、0.5ポイント増加した。純資産は、新型コロナウイルス感染症の影響から減収となっていた税収の持ち直しがあり、前年度末から179百万円増加となった。将来世代負担比率は、類似団体平均を下回ってはいるが、昨年度と比べて0.4ポイント上昇している。地方債の新規借入が増加したことが主な原因である。地方債の発行については、事業の必要性を十分に検討し、圧縮に努める。
3.行政コストの状況
将来世代負担比率は、役場中央庁舎耐震補強等改修工事等長寿命化対策事業に伴い、地方債現在高が増加したことにより10.4ポイント増加した。今後も施設の長寿命化対策として地方債残高の増加が見込まれるが、計画的な借入により地方債残高の抑制に努める。住民一人当たりの行政コストは、類似団体平均を下回っている。昨年度に比べて7.5ポイント減少しているのは、新型コロナウイルス感染症対応関連費用の減少のためと思われる。
4.負債の状況
住民一人あたり負債額は、類似団体平均を下回っているが、住民基本台帳人口の減により前年度比0.2ポイント上昇している。基礎的財政収支は、基金の取崩収入および基金積立金支出を除いた投資的活動収支の赤字分が、業務活動収支の黒字分を下回ったため、118百万円となった。新型コロナウイルス感染症からの回復により、税収が増となり、業務活動収支が前年度より改善している。また、中央公民館施設整備事業の完了等により公共施設等整備費支出の減のため投資活動支出が減少し、投資活動支出の赤字額が前年度より減となっている。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、道路維持事業費の減等による維持補修費の減により業務費用が減少したことや、補助金等の減による移転費用の減により経常費用が減少したため、前年度比0.9ポイント増加し、類似団体平均を上回っている。なお、受益者負担については、公共施設等の使用料の見直し等、財政健全化計画に基づく行財政改革により、適正な受益と負担のあり方について検討する。
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