地域において担っている役割
「千葉県救急告示病院及び診療所」(平成30年8月時点)として、急性期患者発生時の山武郡市地域における2次救急医療機関の1つとなっております(本市では当院のみ)。同医療圏に存在する中核病院(他市町)と密な連携を取り、急性期から回復期を中心に、また、慢性期及び終末期まで幅広く、中核病院の後方支援を行うことが役割として求められています。
経営の健全性・効率性について
経常収支比率及び医業収支比率は平均値を上回っていますが、これは血液内科を受診する患者数が多いことにより患者1人あたりの収益が高くなっていることが原因と考えられます。特に抗がん剤等の高価な薬剤が、材料費総額を引上げています。病床利用率は微増傾向ですが、これは整形外科及び内科に常勤医師が増えたことによる効果と考えられます。
老朽化の状況について
有形固定資産全体の減価償却率は増加傾向にあり、建物附帯設備を中心に老朽化が進んでいます。また電子化、自動化など医療機器の高度化が進む中での機器更新に伴い、1床あたりの有形固定資産額も増加しています。令和2年度までに照明設備機器について必要な改修を完了する見込みです。今後についてはCOVID-19の影響もあり先行きが不透明な状況ではありますが、経営状況と地域の中核病院として求められる医療の両面を考慮し、計画的に建物設備及び機器の更新に取り組んでまいります。
全体総括
COVID-19の影響もあり、地域医療構想も今後が不透明な状況にあります。当院は地域の中核病院としての医療体制を維持するため、十分な医師・医療職を確保し、高度急性期機能を担う東千葉メディカルセンターを中心に近隣病院と密な連携をとりながら、地域の中核病院としての役割を担っていくことに務めます。